先輩パパとママの毎日コラムvol.564

愛するプニプニ「ママは一人じゃない」

2023/2/17
愛するプニプニ「ママは一人じゃない」 愛するプニプニ「ママは一人じゃない」

イラストレーターかみやかやこさんの子育てダイアリー。産むのはママ一人だが、パートナーも家族も応援してくれる。先生も助産師さんも力強くサポートしてくれるし、赤ちゃんは頑張って、本能で産まれてくる。ママは一人じゃないよ、というお話です。

妊娠したとき、どんな気持ちになるのか。嬉しい、不安、無自覚、驚き。まさか、自分のおなかの中に赤ちゃんがいる??私の場合は、「嬉しい!うそ〜。どうすれば…まさかね。いや、ほんまかね」と、部屋の中でびっくりオロオロしていた。

さて、いざ妊娠したが…まず、何をすれば?産婦人科に行く?どの産婦人科に行けば?予約は必要なの?外に出ていいの?ごはんは何を食べれば…?

ひとまず、母に電話をした。母は「おめでとう!そんな予感がしてたのよ!あなた、顔、浮腫んでたし!」と言われた。

妊娠について次々と疑問が浮かぶ中、とりあえず私は、かかりつけの町医者に向かった。治療中で服用している薬があり、お医者さんに、この薬を飲み続けてよいのか聞きたかった。そして、オススメの産婦人科を教えてもらいたかった。いつもの道を歩くのに、なんだか気持ちがふわふわする。

話をすると、お医者さん(内科)はおめでとう!と言ってくれた。そして、ご親切に、近辺で一番大きな医療センター宛に紹介状と予約まで取ってくれた。今、改めて、考えると、本当にご親切にして頂いた。動転しているように見えたのだろうか。地域で一番大きな医療センターという選択も、初産で何もわからない私には、安心感を与えてくれた。

嬉しい95%、少し不安5%。正直、何がわからないのかもわかっていない。噂のつわりは今のところないし、身体は元気だ。その日は喜びの沼にどっぷりと浸かりながら過ごした。

嬉しい95%、少し不安5%。

妊娠する前に赤ちゃんが欲しいなぁという気持ちはあったが、妊娠期間を過ごすという認識が自分の中になかった気がする。おなかに赤ちゃんがやってきてから、出産するまでの十月十日。どう過ごすのだろう。何が起きるのだろう。何か起きるのだろうか。おなかが膨らむだけなのかしら?

産婦人科に行くと、「おめでとうございます。赤ちゃんですね〜」と言われ、次回健診予約日、今後の検査、健康面談などの日程表を渡された。何か質問はありますか?と助産師さんに聞かれて、「えっと、何がわからないか…わからないことだらけなんですけど…」と言うと、助産師さんはクスクス笑いながら、そうですよねぇ、大丈夫ですよ。とこれからのことを優しく教えてくれた。

とりあえず、要約すると、普通に生活していいということ。体重管理に気をつけること。転ばないこと。いろいろ教えてもらい、ご親切にありがとうございますと、病院を後にした。担当の先生、優しい助産師さんが自分のバックに就いていると、心強くなった。

心拍が確認できたので、区役所へ母子手帳をもらいに行く。その際に地域の子育て支援のことを教えてもらった。その頃、住んでいた地域が子育てに力を入れていたことを、その説明で初めて知る。街ぐるみで子どもを見守ってもらっているようで、改めて街中を観察すると、子育て親子に優しい気遣いがあちらこちらで見られた。

ママは一人ではない。

妊娠発覚初日から、色んな人に頼っている私のように、ママは一人ではない。おなかに赤ちゃんがきて、出産し子育てをする中で、たくさんの人と出会った。夫との会話の内容に子育てという新しく幸せなジャンルが増えた。赤ちゃんが人との出会いと優しいふれあいを作ってくれたのだ。赤ちゃんは人を呼び寄せる。

おなかの子を楽しみにしているのは、私だけでなく、夫、父母、姉、遠方の祖父祖母、友人。赤ちゃんをみんなで待っている。

当たり前なのだが、妊娠して初めて実感する。自分たちの赤ちゃんがみんなに待ち望まれるのは、嬉しい、ということを。その気持ちを私はみんなから受け取る度に、温かい日々を過ごすことができた。まさに幸せを運んでくるのが赤ちゃんなのだ。

そして、何より、一番近くで一緒に妊娠生活を送っているのは、赤ちゃんだ。この子は私と一緒におなかの中での妊娠期間を経た。やったこともない出産を、自らぐんぐんと産道を進んで、私の腕の中にやってきた。たくましいなぁ。こんなに強い子がそばにいるから、私もオロオロすることはない。赤ちゃんが笑っていれば、たぶんそれが正解で、ママも一緒に笑えるとよい。

もし、ママが困っても、赤ちゃんが、周りの近しい人が、近所の人が、いる。一人で頑張らなくてよいってことを、この先も忘れないようにしないとなぁ。

かみやかやこ

PROFILE

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多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。デザイナーを経て、イラストレーターとして独立。2018年に女の子、2021年に男の子を出産。愛情たっぷり注ぎながら、子育てを楽しんでいる。好きなものは、海、コーヒー、いい香り、植物、ドラマ、美容情報、美味しい食べ物、アイドル。
http://kamiyakayako.com/
https://www.instagram.com/kamiyakayako/

(制作 * エチカ)

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