小児科医×助産師さんが語る!しあわせ授乳までの道vol.3

困ったときは専門家の助けを借りよう

2018/7/7
困ったときは専門家の助けを借りよう 困ったときは専門家の助けを借りよう

「にっこり授乳期研究会」の小児科医の堀内先生と助産師の宮下先生に、産後すぐのママと赤ちゃんについてのお話を詳しく伺いました。3回目は、トラブルや困ったときの対処法などについてお聞きします。

ーー堀内先生、宮下先生は、長く出産・育児の現場でママのサポートをしてくださっていますが、最近のママたちを見て感じることはありますか?

堀内先生
核家族化、少子化の流れもあり、出産や子育てをイメージしづらい時代になっていますよね。自分が出産して初めて、産まれたての赤ちゃんに触れた、というママがほとんどです。

宮下先生
この時代だからこそ、助産師のようにママをサポートする専門家の力が必要とされているように感じます。赤ちゃんや自分のケアをしてくれる人が、母親のイメージになるんですよね。例えば、抱っこをする、おむつを替える、着替えをする、授乳後にゲップをさせるなど、具体的な行動をやってみせると、それがママにとって「こうすればいいんだ」との発見になり、今後の行動の指針になるんです。見本を見せるだけでなく、ママが恐る恐るやってみる授乳や抱っこを、「それでいいのよ」「そのままでOK」と認めてあげて、不安を取り除いてあげることも大切です。この点は、助産師だけではなく、ご家族でもできることですよね。

ーー赤ちゃんに話しかけてあげて、と言われて、何を話したら良いのかわからない、というママもいます。

宮下先生
確かにそう言うママはいますね。難しく考えることはなく、思ったこと、感じたことをそのまま赤ちゃんに話せばOKです。こんなことを話しかけて、早期教育にこれは適しているのか?なんてこと、考えなくて良いのです。

堀内先生
赤ちゃんは、ママの表情や声のトーンをすべて感じています。ママが喜べば、赤ちゃんもうれしい。ママがふと感じたことを言葉で共有すれば、赤ちゃんにも伝わって、気持ちが通じ合っているんですよ。

堀内先生

ーー授乳や育児で、自分では解決できないようなトラブルがあったり、悩んだときはどうしたら良いのでしょうか?

宮下先生
乳首が痛かったり、おっぱいが張りすぎたり、授乳がツラくて仕方がない、というときは、迷うことなく母乳外来を訪ねてください。最近は、おっぱい外来、おっぱいサロン、授乳相談室など、いろいろな名称で相談を受け付けているところがあるので、妊娠中に授乳や育児について相談できるところを探しておきましょう。痛みや張りなど明確なトラブルがなくても、授乳間隔が一定しない、赤ちゃんが飲んでいるとは思えない、母乳が出ているか心配、など困ったときには気軽に相談してくださいね。

堀内先生
悩みをママ自身の言葉にして、それを聞いてもらうだけでも、気分は楽になるんです。

宮下先生
そう、ママが話したことを聞いてくれる人がいて、親身になって考えてくれる。それがとても大切なんです。抱えてきたことを吐き出し、聞いてもらえて気持ちが楽になると、血流が良くなって、おっぱいが軽くなるんです。それだけで授乳の悩みが解消することがよくあるんですよ。早ければ早いほど良いので、悩みがあったらすぐに母乳外来に来てください。

宮下先生

ーーいろいろな角度から出産直後のママたちに役立つ話をお聞かせいただき、ありがとうございました!最後に、これから出産を迎えるママたち、今まさに悩んでいるママたちにアドバイスをお願いします。

堀内先生
私は新生児医療の分野に長く関わっていて、そこで気づいたのが、産んだだけでは親にはなれない、ということです。悩みながら、試行錯誤しながら、混乱しながら親になる。その期間は産後2ヵ月ほどなのですが、それを乗り越えれば楽しくなります。今回お話したことや、ムービーで語られていることは、この産後2ヵ月までに直面する混乱や悩みの現実と、その理由や対処法です。知っていた方が、産後に「こんなはずじゃなかった」とあせったり、悩みすぎたりになることも少ないと思います。

宮下先生
今回のムービーでは、産後3ヵ月までのママたちの本音が語られています。この期間にフォーカスして、リアルな言葉を聞く機会はなかなかないと思うので、ぜひ聞いてください。また、助産師としては、もっとママたちをサポートする活動が必要だと感じています。困ったとき、悩んだときは、ぜひ助産師に相談してくださいね。

これからママになる女性、今まさに悩んでいるママたちにとって、とても心強いお話をたくさん聞かせていただきました!ピジョンの「にっこり授乳期研究会」は、今後もママたちが笑顔で授乳できることを目指し、さまざまな活動をしていきます。ぜひ今後にご注目ください!

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