先輩パパとママの毎日コラムvol.206

今日も笑って、明日も笑って「病院での生活」

2018/10/16
今日も笑って、明日も笑って「病院での生活」 今日も笑って、明日も笑って「病院での生活」

パパと愛息子・樹(いつき)くんと愛犬・ペン。3人と1匹で暮らすやまもとりえこさん流の子育ての楽しみ方。今回は「出産後の病院での生活」をテーマにお届けします。

産後すぐ、保育器の中で。

今回は私の入院体験を書いてみようと思います。私は樹を出産日を事前に決めて帝王切開で産みました。38週と1日目でした。

以前お話したのですが、逆子が一向に治らず、それがどうしてなのか医師に尋ねるも、明確な答えはもらえず、医師から伝えられた逆子体操を繰り返しやってみたり、幾度となくおなかの赤ちゃんへ説得を試みたのですが、健診の度に逆子だった赤ちゃんが、そう簡単にクルンと回るわけもなく……それでも何とか母子共に元気で、出産前日を迎えました。

出産前日、洗面用のタオルとベビー服1着(退院時に着用)と夫から勧められた文庫本を持って、病院へ行きました(他に用意するものは特になく、院内で渡されたバッグの中身で事足りました)。私の病室はナースステーションと新生児室からほど近い、緑色のシーツと家具で統一された爽やかな個室で、窓を開けると目下に病院前の通りが見えます。自宅から徒歩圏内だったので、夫とペン(犬)がお散歩ついでに私の病室の下まで来てくれました。「ペンちゃーーーん!」と呼び掛けたのですが、犬って上向けないのかな?私の声は届いているけど、どこから聞こえて来たのかわからずキョロキョロと明後日の方向を向いていたペン。そのペンちゃんらしい姿に緊張がほぐれた私は、本を読みながらいつの間にか眠っていました。

帝王切開の場合、通常の分娩より数日長く入院することになります。病院によって様々だと思いますが、私が入院したクリニックは特に問題がなければ、手術の前日から入院して、9泊10日で退院。

そして当日、手術時間は64分(母子手帳に記載)でした。手術室から出て来た私は、「憔悴しきっていた……」と夫が後から言っていました。どうやら私は麻酔が効きづらい体質だったようです。それから、朝まで病室で爆睡。赤ちゃんは看護師さんたちに見守られながら新生児室で朝まで過ごしていました。

1日目
朝、痛い……痛くて目が覚める。鎮痛剤が処方されていたので、3日か4日間目くらいまで飲み続けていたと思います。ベッドからナマケモノのようにゆっくりと起き上がり、少しずつ動く練習。それから歩く練習を兼ねて、新生児室で過ごす赤ちゃんを見に行きました。お昼過ぎ、「ママが平気なら、赤ちゃん連れて来ますよ〜」と言われワクワクしながらベッドで待つ。

病室に赤ちゃん登場

病室に赤ちゃん登場!いよいよ初めての授乳。横に助産師さんが付いてくれて、赤ちゃんの顔の角度、私の手の位置など指示を受けつつ、赤ちゃんが必死でおっぱいを探して小さな口をパクパクさせていて、この小さい生き物がたまらなく愛おしく感じ、頭の中がお花畑。抱っこだけで満足していたら、助産師さんが横から、「ママしっかりね〜」と一言。はっと我に返り、赤ちゃんの欲望を満たすために、必死になる私。これまで簡単に見えていた授乳が実践してみるとなかなか思うようにいかず落ち込み……深夜の授乳も上手く飲ませることができず、赤ちゃんを泣かせてしまい、ナースコールで助産師さんに助けを求めました。「最初はみんなできなくて当たり前なのよ」と励まされ、次はやれる!と思う単純な私。

2日目
痛みは続くものの、今日から完全に母子同室となりました。朝の授乳と朝食が終わると、赤ちゃんの健康チェックと沐浴の為に新生児室へ連れて行きます。それから私は病室へ戻って、仮眠。1時間半後に赤ちゃんを迎えに行きます。その後は、赤ちゃんが起きたら授乳し、寝たら私も眠る。その繰り返しです。あと、忘れていけないのは一日三度の食事とおやつ!ただ、自宅から近いという理由だけでこのクリニックを選んだ私は事前リサーチなど全くせずに、ここに決めたのですが、どうやらここの食事は評判が良いらしいんです。栄養価の高い食品を中心に、ひと手間掛けたおかずの品々、ボリュームがあり過ぎて、いつもご飯を半分残していましたが、おかずは完食!食材の組み合わせや味付けなど、退院後の食事作りに大いに役立ちました。

3日目
やっと、今日からシャワーが使えました。ナースステーションにある予約表に名前を記載し、時間になったら赤ちゃんを預け、シャワー室へ。久々のシャワーを浴び、傷口をまじまじと観察……当然触ると痛い。浴び終わった後、用意されたふかふかのピンク色のバスタオルを手に取り、顔を拭く、なんともいえない心地よさ「はぁ〜」と何度もため息が出ました。

体重測定

4日目
授乳部屋があり、そこには助産師さんが待機してくれています。いつでも授乳方法や今後の子育てについての相談が気軽にできる部屋がありとても助かりました。入院中、赤ちゃんと一緒に何度もここを訪れ、助産師さんとのお話はもちろん、ポツポツと他のお母さんとの会話も楽しみました。この頃には、動く度に「うっ、うっ」と声が出るものの、随分動けるようになっていました。

5日目
順調に回復していたので、下の階の病室に移動。運動も兼ねて、階段を利用したのですが、先を行く赤ちゃんを抱いた助産師さんの足取りが軽いこと軽いこと、私は階段の手すりをギュッと掴み傷む傷口を摩りながら一歩一歩降りました。新しい部屋はピンクで統一されていましたよ。

ママの腕の中

6日目
医師の診察があり、傷口も順調に回復していたので、抜糸決行。将来、ビキニを着ても切開跡が目立た無いようにとの配慮から、横に切りました(ビキニを着るかは別として)。同じ日、沐浴指導も受けました。かなりスパルタ指導の助産師さんで、「何やってるの、さっき見てたでしょ!こんなんじゃ赤ちゃん風邪ひくわよ!」などと言われ、その場に居たのは初産のお母さんたちばかりだったので恐怖に慄いていましたよ。私も例外なく(笑)。

7日目
夕方、ペンちゃんが母に連れられて病室の下までお散歩にきてくれました。呼びかけても……やっぱり目が合わない(笑)。やっぱり犬は上を向けないのね。退院前日は近くのフレンチレストランのディナーが病室まで運ばれてきて、いつもより早く仕事を切り上げて来てくれた夫と一緒に食べました。赤ちゃんはベッドでスヤスヤ寝息を立て、心穏やかな静かな夜。

お着替え

8日目
退院当日、朝の授乳を終えたら赤ちゃんは新生児室で沐浴の時間。私は、院内にある美容室でヘアケアとエステを受けました。それから赤ちゃんにも私にも無事退院許可がでて、車で迎えにきてくれた夫と新しい小さな家族と一緒に、おうちにかえりました。

こんな感じの、帝王切開での出産入院生活でした。私が妊娠〜出産を通して感じたことは、どんな出産方法でも出産は命がけ、赤ちゃんがこの世に誕生してからお母さんが始まるということ。大事なのは産後、どんなお母さんになるかなのだと。

やまもとりえこ

PROFILE

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男の子のママ。犬と暮らし始めたことをきっかけに写真を撮り始める。趣味は写真を撮ること。息子と愛犬との日々を写真に収め、日々Instagramにアップしている。
https://www.instagram.com/penittsuhouse/

(制作 * エチカ)

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