先輩パパとママの毎日コラムvol.289

福はうち！「３人でお風呂」

2019/12/3

書籍や雑誌のデザイナーとして活動する高橋倫代さんが綴る、パパと節分産まれの息子さんとの幸福いっぱいの日々。今回はお風呂の時間についてです。

息子のお風呂は、家族３人で過ごす楽しい時間です。

パパが全身をキレイに洗って湯船につかり「お願いしまぁす！」と嬉しそうな声で呼んでくれたら、そこからがスタート。裸ん坊にした息子をお風呂に連れて行き、湯船のなかのパパに手渡します。動き回ろうとする息子をパパが抱っこをしてしっかりと押さえ、私が手を伸ばして順番に全身を洗います。

まず最初はお顔。ボディーソープの泡をつけられると感触が気になるのか、息子はその部分をコシコシとこすります。そのまま泡がついた手をおくちに入れてしまわないようにパパとママで片方ずつ腕を押さえ、ほどかれる前に急いで泡をふきとります。７ヵ月を過ぎた頃からは意思表示がはっきりしてきたのか、「あー！あぅ！」と抗議の声を上げるようになったので、顔をふく手はさらに焦ります。仕上げにきれいなガーゼをぬらしてもう一度お顔全体をふくときは、「♪お顔ふきふき　♪お顔ふきふき　♪お顔ふきふきふきふき」とパパと２人で声を揃えてうたうのがお約束です（お鼻をふくときは、鼻にかかった声になるのがポイント！）。

同じように頭を泡で洗ったら次は、『はいっ、おなか〜』『今度は右うで〜♪』とむちむちした小さな身体にボディーソープをつけていきます。

身体を洗われている間、パパとママを交互に見つめてくれます。

だんだん動きが活発になってきた息子は、お湯のなかが楽しいのか身体を横にむけて反り返ったり、パパのおなかをキックして腕から飛びだそうとしたり。パパは日に日に支えているのが大変になってきたようです。でも「ちょっとだけじっとしてて〜」「こらこら、逃げようとしないの！」と慌てながらも同時に、元気に成長をしているのが感じられてとても嬉しいようです。反対にお風呂のなかでぽうっとしてあまり動かない日は、「今日は眠そうだね」とか「なんだか手よりも手首の方が太くなってきたね」とか、日中ずっと息子を見ている私よりもパパの方が小さな変化に気づくことが多いです。

最後はパパが息子を抱いた状態で立ち上がり、私がシャワーをかけて全身の泡を落としたら、そのまま受けとってバスタオルでくるんと包みます。１つ１つの工程を夫婦２人で連携しながら進めるので、ちいさなケンカをしていてもお風呂の時間には一時休戦。おかげで仲直りをするのが早くなりました。

初めての沐浴は里帰り先の私の実家で。お湯につかると気持ちよさそうな顔をしていました。

無事に終わってパパは心底ホッとしたそうです！

お風呂から上がった授乳の時間。明かりを落とした部屋で息子は１時間以上かけてゆっくりとおっぱいを飲みます。はじめは勢いよくこっこっこと飲んでいたのが、だんだんとおっぱいを吸う動きが小さくなって眠りにつき、くちの力が抜けてゆっくりと乳首が離れると、はっと気づいたように目を覚まします。手をばたばたとさせながらあわてて乳首を探して、もう１度口にくわえてちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱ。それを何度か繰り返すうちにだんだんと身体の力が抜けてきて、そのまま深い眠りに落ちていきます。途中、お風呂から上がったパパが隣にきて息子の眠りを妨げないよう静かにストレッチを始めると、家族３人のとろんとした至福の時間が流れます。

もともと我が家は夫婦ともに帰宅が遅いのが当たり前で、平日は顔を合わせないこともしょっちゅうでした。それが息子が産まれてからというものパパは出社時間を早めて、さらには時に昼休み返上で仕事を進めて残業を最小限にとどめ、お風呂の時間に間に合うようにと毎日はや足で帰宅するようになりました。帰宅後はひと息つく間もなくお風呂の時間になるのでさすがに頑張りすぎてやいないか心配で、「出産後の生活はどう？」と聞いてみたら「家に帰るのが楽しみになったよ」と照れ隠しなのか少し真面目な顔で答えてくれました。