先輩パパとママの毎日コラムvol.188

むすことわたし七転び八起きの毎日「名前とニックネーム。命名権は誰のもとに」

2018/9/11
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タイ・バンコクを拠点に活動するクリエーター・hironocさんに伺った、妊娠・子育てエピソード。

出産後まだ名前の欄が空白の息子。お隣のタイ人の子にはすでにニックネームが!

妊娠して、性別がわかり、いざ名前を考えよう!となったとき。

夫の名前の由来を聞いたところ「お寺で名前をつけてもらった」との返答。夫の亡祖父がご住職だったことは聞いたけれど、それは考えてもみなかった……。おなかの息子は夫の苗字を継ぐ初孫ということもあり、もしかしたら自分で息子に名前がつけられないのかもしれない。というのが名付けの始まりでした。

その日は、お寺にお願いしよう!と、とっさに言えるような器を持ち合わせていなかった私は、驚くも一旦心にしまい、まずは周りの人達に聞いてみることに。

圧倒的に夫婦で名前をつけた人が多いものの、親や会社の上司に名前をつけて頂いたりと私が知らなかっただけで、意外と夫婦で名前をつけていない人もいるものなのだなと。

中には誰が名前をつけるか家族で一悶着!というお話も聞いたので、この新しい命の誕生の前にそれだけは避けたい。しきたりがあるのならできるだけ寄り添おうと心に決め、夫に夫家族と相談してね、と伝えたのでした。

お返事はもちろん自分たちで決めてもらって大丈夫だよ。ただし、画数だけは気をつけてね。と。 嬉しい!けれど、これは予想外でした。

名前を考えるにあたり画数の他に案がでてくるもので。

などなどに重点を置き名前を絞ってゆくものの、出産報告を頂いたら候補の名前だったり、いいなあという名前でも画数ミスターパーフェクトを狙うと決まらず、新たに案を出しても夫からはダメ出しが続き、名付けでまさかの五里霧中。

顔を見て考えるといいよとアドバイス頂くもなかなか浮かばず。顔を見て考えるといいよとアドバイス頂くもなかなか浮かばず。

結局、夫に命名権を託しました。そして、私はこっそりおなかの子にニックネームをつけることに。

タイでは昔々悪い精霊に子どもを連れて行かれないように、人間と分からない名前や、可愛くないあだなを親が子につける習慣がありました。今もその名残でタイ人は本名よりもニックネーム(チューレン)で呼び合うことが多いので、タイならでは第二の名前をつけるチャンス到来。

現在は昔と違い、敢えて可愛くないあだ名というよりは可愛いかったり、英語のニックネームなどなどちょっと小洒落たものも増えてきている中、私がつけたニックネームは おなか=ポンポン と タイ語の 僕=phom からとって。ポン。

音も弾んで可愛いし、呼びやすいし!と画数にも囚われず、何のひねりもないけれど、迷いなく命名。

最初は妊娠中だけポンと呼ぼう!という提案に、夫も抵抗しつつ、私がおなかに向かって呼び続けていたので渋々ポンと呼ぶように。

ポンと呼ぶ一方で本名を考える毎日。けれどなかなか決まらず。これは生まれるまでに決まるのか?とちょっと不安になってきたとき、夫婦共通の昔からの友人(カナダ人)に夫だけ会う機会があり、どうやら名前を相談してきたようでした。龍って漢字がカッコいい!とお酒の席で盛り上がり、そこで龍という一字が決まった報告を受け、その後、夫案で五行説の青龍からとり龍青に。画数もばっちりで夫のご両親も喜んでおられました。本当によかったです!

まさかの外国の友人の漢字がカッコいい!の一言で、あっさり夫の試験対策案は却下され画数のとても多い外国の人が発音し難い名前に決定したのですが、迷ったときは、思いもよらぬ信頼している誰かに相談してみるのもいいのかもしれないなあ、と思ったのでした。

出産後。妊娠中にポンと呼んでいたらそのままポンが抜けず、タイの友人他、日本の家族や親戚、友人までもにポンちゃんが定着してしまい、龍青!と呼んでも反応が悪くなるし、友人には本名なんだっけ?と聞かれる事態にまで……。

ナーサリー(幼稚園)に通い始め龍青と呼ばれる機会も増え、ちょっと本人にも龍青の自覚が芽生えてきましたが、ポン!と呼ばれすぎて龍青よりなんとなくポンぽい顔つきの今日この頃です。

現在すっかりポンの顔になってきた息子。現在すっかりポンの顔になってきた息子。
hironoc

PROFILE

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ブリコルール(寄せ集めてものを作る人)。タイ・バンコクを拠点に、写真と色のきれいな布や紙などをコラージュしてものづくりに取り組んでいる。
http://www.hironoc.com
https://www.instagram.com/hironoc/

(制作 * エチカ)

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