お兄ちゃんの頃の経験から、ふたり目のお子さんにモビールをたくさん作ったという佐藤蕗さんの工作の想い出です。
長男が赤ちゃんだった頃、カフェなどお店の天井にあるシーリングファンが大好きでした。天井が床と平行だからよく見えるからか、くるくる回っているのを何分も飽きずにジーッと見ていたので「自分の家にもあったらいいのにな」と思っていたのを覚えています。赤ちゃんの次男は首が据わって、昼間に起きている時間が長くなった生後3ヵ月頃から、風で動く観葉植物の葉っぱを見て喜んで「キャー!」と声を出すようになりました。それを見て長男の頃を思い出し、いろいろなモビールを作ってみました。
まずは、寝ている状態でよく見える場所に、シーリングファンのように床と平行でくるくると回るモビールを作りました。なるべく大きめの色画用紙で風車を作り、中心にカラータイを輪にして刺します。そこに糸を通し、天井から吊るすと完成です。天井の近くに吊るすと、冷暖房をつけているときは空気の流れでゆっくりと回ります。風の通り道に吊るせば、くるくると気持ちよく回ります。私も赤ちゃんの次男と一緒に床に寝て、天井を眺めていると、なんだか心が静かになって気持ちが落ち着いてくるので、とても気に入っています。
次に紙コップとストローを使い、適当につないだ「コップモビール」です。寝ている赤ちゃんからも動きがわかるように、赤ちゃんでもハッキリ認識できる白黒模様を内側に書きました。こちらは赤ちゃんを抱っこしたときに、ちょうど頭に当たる高さにして、コツン!と頭に当ててあげると喜んでくれます。
最後に観葉植物を剪定したときの枝で作った「葉っぱモビール」。不要になった枝を天井から吊るすだけなので、作り方は一番簡単です。揺れると窓からの光を受けて影がざわざわと動き、とてもキレイです。赤ちゃんもジッと見つめていました。
それから、小学生の長男も、弟のためにモビールを作ってくれました。長男は宇宙が好きなので、赤や紫を使った「赤色矮星(わいせい)」のモビール。これは色がはっきりしているからか、ツンツンした画用紙が目立つからか、赤ちゃん次男にとてもウケが良くて、ジーッと見つめては手足をバタバタと動かし、「ふー、ふー!」と興奮していました。
長男が小学校から帰宅すると、フーッと息を吹きかけてくるくると回してくれるので、その様子も赤ちゃんから見るとおもしろいのか、キャッキャと喜びます。平和。モビールが部屋にあると、空気感がガラッとかわりますので、赤ちゃんがいるお家もいないお家も、ぜひ試してみてください。
PROFILE
佐藤蕗(さとうふき)このライターの記事一覧
2児の母。店舗設計会社、建築設計事務所勤務を経て、第1子出産を機にフリーランスに。育児をしながら作っていたおもちゃが反響を呼び、デザイナー、イラストレーターの活動のかたわら、造形作家として、雑誌、web、テレビなどで活動中。
http://fuki.petit.cc/
(制作 * エチカ)