子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラムvol.111

知ってた?妊娠・出産・子育ての情報収集は「妊婦面接」が近道! 【ママ助産師が解説】

2021/10/19
知ってた?妊娠・出産・子育ての情報収集は「妊婦面接... 知ってた?妊娠・出産・子育ての情報収集は「妊婦面接...

妊娠・出産・子育てはインターネットでの情報も多く、悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。そこで、情報収集におすすめなのが、地域の保健師や助産師などから直接情報を得ることができる「妊婦面接」です。今回は「妊婦面接」について、東京都世田谷区の保健センターで相談業務に携わる助産師の高杉絵理さんにお聞きしました。

「妊婦面接」ってなに?

妊婦面接とは、妊娠期から出産・子育て期にわたって、安心して子育てができるようにと、各自治体が切れ目のない支援を目指しておこなう面接です。保健師や助産師などの専門家と面接をおこない、妊娠・出産・子育てにまつわる情報を得られるほか、悩みや不安を相談することができます。通常、妊娠届出書を提出して母子手帳が交付されたあとに受けることができるようになります。

自治体によって名称はさまざまで、「妊婦面接」のほか、「妊娠期面接」、「産後面接」、「ゆりかご面接」、「ネウボラ面接」、「ぴよママ相談」、「たまご面接」などもあります。

*「面接」といっても気軽に受けてOK!

私自身は東京都世田谷区で妊婦面接をおこなっていますが、昨今、面接を受ける妊婦さんは増えていると感じています。インターネットでさまざまな情報が得られますが、正確な情報が知りたい、早めに情報収集がしたい、という方が増えているのかもしれません。

専門家に会って正しい情報を得ることは大切だと思いますし、私としてもそれぞれの妊婦さんの状況などを把握して一人ひとりに合ったアドバイスができるので、面接を受ける方が増えているのはとても喜ばしいことだと思っています。

「面接」とつくと堅苦しいイメージがわくかもしれませんが、気軽なものですので、より多くの妊婦さんにこのような制度があることを知ってもらい、安心して受けてもらえるとうれしいですね。

カタログギフトやクーポン券などがもらえる自治体も!

この妊婦面接ですが、実は情報収集や相談ができるだけではなく、子育てに役立つ支援グッズをプレゼントしている自治体も多いようです。

たとえば東京都世田谷区では、面接を受けた区民の方には、妊婦の方や2才までの子どもがいる家庭を対象に、子育て利用券10,000円分をプレゼントしています。この利用券はマタ二ティヨガやマタニティタクシー、産後タクシー、ベビーシッタ―、産後ケア、家事支援、一時保育などに使用できます。スタイやマグマグなどの子育てグッズをプレゼントする自治体などもあります。

妊婦面接ではどんな情報が得られてどんなことが相談できる?

お腹をやさしく触る妊婦さん

面接では次のようなことをお伝えします。

・妊娠中の過ごし方や出産準備について
・妊娠中の気持ちや体のこと
・産後の生活のごと
・出産や育児に関すること
・地域の子育てサービスや施設について
など

*妊婦さんからのご相談

相談する妊婦さん

妊婦さんからのご相談は多岐にわたりますが、よくあるご相談を一部ご紹介します。

「妊娠中の生活で気を付けなければいけないことは?」
「出産する病院選びを相談したい」
「つわりで思うように食べられないがどうしたらいいのか」
「里帰り出産をする場合、いつまでに何をすればいい?」
「里帰りするか悩んでいる」
「(沐浴や授乳など)赤ちゃんのお世話について教えてほしい」
など

1度受けた方が2回目、3回目の面接を希望することもありますし、2回目以降はお電話で相談される方もいます。

また、妊婦さんからのご相談の内容によって、利用できるサービスをご紹介することも。たとえば頼れるご両親がいなくてパートナーも仕事が忙しく産後の育児が不安、という場合には「産後ケア施設」や産後の育児支援についてご案内しています。

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まとめ

インターネットにはたくさんの情報が出ていますが、「妊婦面接」で直接専門家に会うことで正しく地域に関連した身近な情報が得られます。そして、自分に合ったアドバイスが専門家から受けられる点も、妊婦さんにとってのメリットでしょう。

妊娠・出産・子育てに関する情報収集手段のひとつとして、妊婦面接を活用していただけるとうれしいです。そして、困ったとき、悩んだときには相談していただき、安心して出産を迎えて子育てを楽しんでいただけるよう心から願っています。

高杉絵理

PROFILE

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看護師、助産師、保健師の資格を取得。総合周産期母子医療センターの産科やNICU、産科クリニックで経験を積む。現在は世田谷区の保健センターで妊婦さんやママたちの相談業務に携わる。助産師にオンラインで相談できる「助産師サロン」も運営。自身も1児の母として育児に奮闘中。 オンライン助産師サービス「助産師サロン」

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