先輩パパとママの毎日コラムvol.466

はっぱと風とみちくさ子育て「つわりや眠れないときに作ったもの〜庭の野草たちを使って〜」

2022/1/25
はっぱと風とみちくさ子育て「つわりや眠れないときに... はっぱと風とみちくさ子育て「つわりや眠れないときに...

自然豊かな信州でネイチャーガイドをしながら2児の子育てに奮闘中の阿部菜々恵さん。今回は妊娠中どんな風に過ごしていたか、つわりや眠れないときなどにしていたこと、作ったものなどについてのお話です。

私は、庭いじりや畑仕事、森や野原を歩くことが何よりも楽しいのですが、妊娠中もそして産後もそれは変わらず、日々子どもとともに楽しく過ごしています。7ヵ月になった娘も外にいると終始ご機嫌で、おもちゃなど何もなくても風や葉っぱや光と遊んでいます。

庭で遊ぶ娘と息子。庭で遊ぶ娘と息子。

今回、娘の妊娠がわかったのは7月の終わりでした。庭ではマルベリー(桑の実)がたわわに実り、今年も息子と摘んでは食べ、そしてジャムにしたり、スムージーにしたりして楽しみました。

桑の実を摘んで、豆乳とスムージーに♪桑の実を摘んで、豆乳とスムージーに♪

それから例年この頃には、夏の暑さを乗りきるために畑で育てている赤紫蘇を摘んで紫蘇ジュースを作ります。ちょうど夏の暑さと相まってつわりで眠れないときや気分の悪いときがあったのですが、息子と外で作業している間はとても楽しくてそんなことも忘れ、そしてどちらも私の体に合うのか、少し胸がムカムカするときなど紫蘇ジュースを飲んだり、暑さとつわりで食べることが辛かったときも桑の実のスムージーはとても美味しく飲むことができました。

赤紫蘇の葉で、夏を乗りきる赤紫蘇ジュースのできあがり。赤紫蘇の葉で、夏を乗りきる赤紫蘇ジュースのできあがり。

秋になり、少し暑さが和らいでくる頃、安定期に入り、おなかも少しずつ大きくなってきました。胎動もわかるようになり、毎日お風呂にはいるとき眺めては嬉しく想ったことを思い出します。そしてお風呂上がりに必ずしていたことが、おなかに話しかけながら庭で摘んだ蓬で作ったヨモギオイルをおなかや会陰に塗ることでした。ヨモギの新芽を胡麻油で抽出して作る美しくて、食べることもできるオイル。昔から人々の暮らしの中で親しまれてきた蓬は私の暮らしにも欠かせないもので、お茶にしたり、お風呂にいれたり、もちろん食べたり…。

庭で摘んだ蓬と手作りしたヨモギオイル。庭で摘んだ蓬と手作りしたヨモギオイル。

息子も蓬が大好きで、2才の頃には野原で葉っぱを見つけると、ヨモギだ♪とすぐわかるほどになりました(笑)。

妊娠後期になると大きなおなかになり、夜寝ているときに足がつったりすることがあったのですが、寝る前にヨモギオイルでマッサージをするとよく眠れ、足もつることがなくなりました。出産するときもヨモギオイルを病院にもっていき、マッサージをしていたお陰か後産の痛みもなく、元気で退院することができました。

それからもうひとつ。今も子どもたちが風邪をひいたときや目が疲れたときなどにつかっていますが、天然のカイロ、野草ボール(市販の小豆カイロのようなもの)を作りました。蓬をはじめ庭の野草やハーブを息子といい匂いだねえ。などと言って摘みながら、お日様に干して乾かして、好きな布でくるんで作りました。

これは温めて使うのですが、野草の香りがなんとも優しくて、気持ちがほっとして寝る前に目にあてたり体のこわばったところにあてたりするとよく眠れました。産後は子宮の戻りでおなかが痛いときなどにおなかにあてておくと、いつのまにか痛みが和らいでいました。今は息子が風邪をひきそうなとき首の後ろを温めたり、娘が鼻づまりになったりしたときに温めるのにも使っています。

(左)ドライにした蓬の葉と野草ボール。(右)野草ボールの材料(数種類の野草と小豆、玄米など)。(左)ドライにした蓬の葉と野草ボール。(右)野草ボールの材料(数種類の野草と小豆、玄米など)。

こんな風に道草を日々摘みながら、たくさん道草たちに助けてもらっています。これからの子育ての日々でも四季の自然の恵みに感謝しながら、元気に子どもたちと過ごせたらいいなと思っています。

阿部菜々恵

PROFILE

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ネイチャーガイド/保育士/野草ハーバリスト
道草を愛でること、食べることがライフワーク。軽井沢周辺の森のガイド、森のようちえんの講師などを行う。子育てや暮らしの中で美味しく、楽しい自然の楽しみ方を提案。野草茶、野草料理などのワークショップなども行う。下見と味見は2016年生まれの食いしん坊な息子と2021年生まれの娘と共に。

(制作 * エチカ)

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