先輩パパとママの毎日コラムvol.477

子育てで学ぶこと、感じること。「フリーランス、産後6ヵ月での仕事復帰」

2022/3/24
子育てで学ぶこと、感じること。「フリーランス、産後... 子育てで学ぶこと、感じること。「フリーランス、産後...

カメラマンの大畑陽子さんが、育休から仕事復帰したときのことを振り返ります。

産休、育休については、赤ちゃんを授かる前からずっと悩んでいました。私はフリーランスで仕事をしていたので、産休、育休中は収入がない状態。しかも定期的に撮影させて頂いていた案件はその時期一度手放さなければならないし、復帰しても産前と同じようにフットワーク軽くはなくなってしまうだろうと思い、戻ってきたときに果たして仕事がちゃんとあるのか不安でした。

一般的な産休は出産予定日の6週間前からだそうで、育休というのは子どもが1才に達するまで(1才の誕生日の前日まで)。第一子の妊娠ということで私もとても慎重になっていて、家族が切迫早産体質だったこともあり、カメラマンという職業は重いものも持つし、脚立にも登るし、周りに迷惑を掛けてはいけないと妊娠6ヵ月に産休に入りました。

復帰は3ヵ月でなんて考えていたのですが、産んでみたら3ヵ月では全く手が離れず。息子が9月生まれで、4月でちょうど生後6ヵ月。4月なら保育園も入りやすいということだったので、産後6ヵ月での復帰を目指すことになりました。

芝生の上をハイハイするお子さん

私は妊娠6ヵ月で産休に入っていたので、産後6ヵ月で復帰しても一年間のお休みをしていたことになります。仕事が生きがいだった私の心は焦っていて、早く復帰してお仕事したい、社会と繋がりを持ちたい、それに母親が生き生きと楽しそうに仕事をするのは、子どもにとっても良いことだと思っていました。

そして4月に仕事復帰。毎日寝不足でしたが、やはり仕事で外に出ることは楽しかったのです。一年ぶりで不安だったけれど、必要としてもらえることは私を安心させました。少しずつスケジュールが埋まっていくのを見て、とてもうれしかったのを覚えています。「私の居場所がまだあった!」と…。それにチームの輪に入って仕事ができることの高揚感は私を元気にさせました。少しずつ私は自信と貪欲さを取り戻して、日々のワクワクのスパイスがどーんと増えた気分でした。

息子と一対一の世界から「社会」へ。私は水を得た魚のように元気になりました。

大畑さんとお子さん

仕事をする中で、保育園は私にとって本当に有り難い場所でした。初めての育児に戸惑っていた私には、保育園の先生方が一緒に子育てをしてくれること、相談できること、息子の成長を一緒に喜んでくれることが本当に有り難かったです。お迎えに行くたびに、「今日こんなことができたよ!」「今日は〇〇ちゃんと遊んでいて可愛かったよ」と、うれしそうに教えてくれて、先生方と一緒にきゃあきゃあ言いながら話す時間が楽しみでした。

いつも、先生たちって本当に子どもが好きなんだなぁと感じていました。自分の子どもでもないのにこんなに愛おしそうに見てくれて、なんて有り難い場所なんだろう!保育園で毎朝ママたちと交わす「おはよう!」や、何気ない会話も好きでした。

私自身がたくさんの人と関わりを持てるようになったことで、以前よりも伸び伸びと息子と向き合えるようになりました。

そんな中、早くから子どもを預けて働きに出ていることに対してネガティブな考えがあることを知りました。私は自分のしていることは間違っているのだろうかと戸惑い、後ろめたい気持ちを持ち始め、もやもやとしていました。

縁側での家族写真

そんなときに救ってくれたのが高校からの親友の言葉でした。彼女は私を見て「親と子どもの信頼関係って時間じゃないからね、母親が幸せであることが子どもの幸せだよ」と言ってくれました。目が覚めた気分でした。私にとって、仕事ができることはとても幸せなことなのです。どんなに忙しくても、仕事ができる場所があることは幸せだし、自分を表現できる場があることは、私の心を豊かにさせてくれます。

私は両親が共働きでした。早く帰ってきてくれたらうれしいとは思っていましたが、専業主婦でいて欲しいと思ったことはなく、むしろ働く母を誇りに思っていました。自分の家庭の幸せは、自分で決めるものですよね。私たちは私たちにとって最高な形を、これからも求めていこうと思うのです。

大畑陽子

PROFILE

大畑陽子このライターの記事一覧

フォトグラファー。自然光での人物撮影を得意とする。大事にしているのは表情。現在写真集の出版と写真展の開催を企画中。
https://www.o-hatayo-ko.com/

(制作 * エチカ)

RELATED 関連情報はこちらから

RANKING アクセスが多い記事をランキング形式でご紹介。

妊娠・出産・育児は、
わからないことがいっぱい。
悩み過ぎず、自分のペースで
行える育児のカタチを紹介していきます。
コモドライフとは?