イラストレーターのオガワナホさんの、妊娠中の味覚の変化について教えてもらいました。
妊娠中は軽い食べづわりがあり、空腹になると気持ちが悪くなりました。助けられたのは炭酸水とすっぱいグミやチューイングキャンディ。とくに今まであまり興味のなかったレモン味のものを美味しく感じ、近所のコンビニをはしごしては新しいものを試してみたり、品揃えをチェックして在庫確認をしていました。散歩がてら、ちょっと遠めのコンビニまで確認に行ってみたりも!
食べ物の好みの変化もありました。妊娠初期にはきゅうり、トマト、もずく酢、スイカ、トマト味のスープなどを好んで食べました。それから細ーく千切りしたニンジンをちょっとのニンニクで蒸し炒めしたものが、突然大好物になり「あぁーニンジン食べたい!」と頭の中がニンジンのことでいっぱいになるほど!なにかにとりつかれたようにニンジンをスライサーで千切りにしていました。あれは一体なんだったんでしょうか? そのおかげか生まれてきた娘は離乳食から4才になった今までずっと、ニンジンが大好きです。が、わたしは産後には妊娠中のように「あぁーニンジン食べたい!」と欲することはありません。実に不思議。

妊娠前は結構好きだった辛いものが、全くダメになり、キムチを食べようものなら数日胃痛が続きつらい思いをしました。時々食べたくなって懲りずに試してみるのですが、もれなく胃痛になり後悔しました。ご近所にある南インドカレー屋さんのスパイスたっぷりの辛くないカレーは無性に食べたくなり、お世話になりました。スパイスを欲していたのでしょうか。
妊娠前はどちらかといえば甘党だったのに、妊娠中は甘いものはあまり欲せず、しょっぱいものが食べたくなりました。熱々のフライドポテトを求めて近所のファーストフード店まで、真顔で黙々と歩いたことは数知れず。あとポテトチップスにむさぼりつき、一袋ペロリと完食することも。妊婦さんがしょっぱいものを欲しがるとおなかの赤ちゃんは男の子なんてジンクスがありますが、生まれてきたのは女の子だったので、あまりあてになりませんね。

基本的にはしょっぱいものを欲していることが多かった妊婦時代ですが、時々猛烈に甘いものを欲することもありました。その時々体が欲しているものは、きっと赤ちゃんが必要としているものなのだろう!と思い、食べすぎないように注意しつつもあまり我慢せず、その時々体の声をききながら食べていました。急激な体重増加もなく妊娠超後期までは、高校時代にたたきだした人生の最高体重すら上回ることなく暮らせたのはよかったです。

PROFILE
オガワナホこのライターの記事一覧
日本、アメリカ、台湾、香港など国内外で活躍中のイラストレーター。書籍や雑誌、文具などのグッズのほか絵本も手掛ける。ご主人・娘さん・愛犬と4人でのんびり東京暮らし。
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(制作 * エチカ)