花さんかくかあちゃんになるまで「求めすぎず無理せず我慢しすぎずのマタニティライフ」
子育てを通して、完璧な“花まる”を目指すのではなく、“さんかく”でも楽しく元気に過ごすことが大切!と学んだという、写真家のカワムラヒサコさん。今回はストレス知らずのマタニティ期の過ごし方です。
私はつわりがまったくなかったこともあり、妊娠してからもそれまでの生活とあまり違いはありませんでした。元気なので夫に特別に家事をお願いすることもありませんでしたし、自主的にしてくれるわけでもなかったです(笑)。そんな夫も、おなかが大きくなってからは、買い物の荷物は持ってくれるようにはなり、子どもが生まれてからはすっかり子煩悩に。息子のことを大好きすぎて、ずっと抱っこをしてくれていましたし、おむつ、おふろ、ねかしつけと、様々な育児を、喜んで積極的にやっていました。
妊娠した直後から、体と心の変化が起こるお母さんとはちがって、お父さんって赤ちゃんが生まれてくるまではなかなか実感も湧かないんだと思うのです。だから、妊娠したからといって、急にあれこれと求めすぎず、期待しすぎずのスタンスでしたね。本当にやってほしいことは素直にお願いすればいいだけ。その方が私も気楽ですし!
妊娠中には我慢しなくてはいけないこともたくさんありますよね。例えば、お酒やコーヒー。自分が飲めないのに目の前で夫が飲んでいるのを見てイライラするのではなく、立場が違うんだから、ストレスを感じるそんな時間は無駄だなって。家事と同じで、相手に合わせてもらうことを期待するのではなくて、自分の見方を変えるだけで「こんな体験はお母さんの特権!それ以上の幸せがある!」って、思うようにしていたら、ストレスなんてなくなりましたね!
また、体調と相談しながらですが、好きなことややりたいことは我慢しすぎませんでした。ラーメンだって食べたし、旅行にも行きました。旅行は、数年に一度の皆既月食を与論島で友人たちと見るというもので妊娠前から決まっていました。ですから、予定をずらすことはできなかったという理由もありますが、体調も安定していたので、思い切って行くことに。両親には心配されましたが…。与論島では、みんなが海で遊んでいるとき私はのんびりして、夜も早く部屋に戻って休むなど、無理せず自分のペースで過ごしました。おかげで気分転換にもなりましたし、貴重な体験もできて行って良かったなと思います。
そして私にとっての最強のストレス解消法は、おしゃべり。友人たちと話すだけでも元気がでますし、近所に住む同じ境遇のママとも知り合える病院の待合スペースも格好のおしゃべりスポットでした。そのママたちとは、いまだに仲良くさせてもらっています。街でもおなかが大きいと話しかけられることも多かったのですが、特に公園で話しかけてくれた先輩ママからは、いろいろなアドバイスももらいました。入院で気分を落ち着かせてくれたハーブティーも、そのママから教えてもらったもの。とにかくあまり家にこもらず、どんどん外に出ていろんな方々と、おしゃべりするのが一番の楽しみでした。
体や気持ち、生活も大きくかわるマタニティ期間ですが、これまでに出会うことのなかったたくさんの人たちとも知り合うことができて、新しい世界もぐんと広がったのでした!
PROFILE
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写真家/「quiraku ni キラクニ」オーナー。東京生まれ。写真家・佐藤孝仁氏師事後2001年より独立し、夫とともに有限会社SHIBARAKUを設立。2014年に麻の服屋さん「quiraku ni キラクニ」ネットショップをオープン。広告・雑誌などの撮影のほか、障害のある方々が就労している福祉作業所のブランディングにも携わる。著書に『さんかくの本 ADHDの子育て』(秀和システム)がある。
http://https://www.instagram.com/sankakuno.hon/
(制作 * エチカ)