先輩パパとママの毎日コラムvol.150

なんとなくおかあさん「赤ちゃんと猫の不思議な関係 ~後編~」

2018/4/25
なんとなくおかあさん「赤ちゃんと猫の不思議な関係 ... なんとなくおかあさん「赤ちゃんと猫の不思議な関係 ...

2人の子どものママでもあるライター・小宮山さくらさんによる等身大の子育てコラム。

(前編のつづき)このように赤ちゃんのころは一切爪をたてなかった猫ですが、子どもたちが3才になり、分別がつくようになってきたとたんに、ときどき、イヤなところを触られたり、乗り気じゃないときにしつこくかまわれたりするときに、チクっと爪をたてるようになりました。上の娘はかなり猫の扱いに慣れているので、被害者はいつも下の息子のほう。教育しているつもりなのでしょうか?とても不思議です。

いまでは娘は7才、猫は8才。相変わらず、朝から晩まで室内ではどこに行くのもいっしょで、お互い愛おしそうに寄り添っています。親のわたしも入りこめないような強い絆を感じます。

動物図鑑で猫の寿命を知った娘が「トク(猫の名前)はわたしより先に死んじゃうんだって!」と言ってワンワン泣き出したこともあります。よその猫や犬を見て「かわいいけど、わたしが他の猫をかわいいと言っていることをトクが知ったら悲しむかもしれない」と心配したりしています。 旅行や帰省のときは「トクも連れていきたいなぁ」と寂しそう。

反対に、夏休みに娘がひとりで実家に帰省したときは、今度は猫のほうが一日中ニャアニャア鳴きながら娘の姿を探し続けていました。ひとりと一匹、兄弟のような、親子のような、ものすごく「相思相愛」な関係です。

くっついて並んで寝そべる娘さんと猫ちゃん

小さく、柔らかく、温かな血の通った生きものがいつもそばにいることが、子どもたちを精神的に支えてくれているように感じることも多いです。うちの猫の影響かどうかはわかりませんが、娘も息子も、虫や鳥などの小さな命に対してもとても優しいまなざしを向けられる子どもに育ったような気がします。

わたしは決してなにかを学ぶ為に猫を飼っているわけではありませんが、結果として、猫との暮らしは子どもたちにとても大切なことを学ばせてくれています。

子どもたちが家族の絵を描くときは、あたりまえのように猫もそこにいます。家族写真を撮りに行くときは、「トクは行かないの?」といつも聞かれます。「猫も家族の一員だよ」なんてわざわざ言葉で説明しなくても、子どもたちにとってそれは当たり前すぎることのようです。

今の猫は長生きなので、病気をしなければ20才くらいは生きるといいます。うちの猫が20才のとき、娘は19才。親としては、いつまでもふたりが仲良くくっついて寝ている姿をみていたい。うちの猫が、なるべくゆっくりと年をとってくれたらいいなと願わずにはいられません。

小宮山さくら

PROFILE

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ライター。クリエイターへの取材やインタビューを中心に、『カメラ日和』『tocotoco』(第一プログレス)などの雑誌、書籍、広告などで活動。参加書籍に『無名の頃』(パイインターナショナル)、『脇阪克二のデザイン』(PIEBOOKS)、『エジプト塩の本』(美術出版社)、『猪熊弦一郎のおもちゃ箱』(小学館)など。目下、2児の子育て中。

(制作 * エチカ)

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