先輩パパとママの毎日コラムvol.361

オガワナホのいろいろ子そだて記「区の産後ケアセンター」

2020/9/18
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近所の産後ケアセンターで、ママ友がたくさんできたというオガワナホさん。どんな様子だったのでしょうか。

前回に続き、産後ケアのお話です。出産した病院の産後ケアに続き、区が運営している産後ケアセンターにも滞在してみました。こちらは4ヵ月未満の赤ちゃんとママが滞在でき、母子のケアや授乳指導・育児相談等が受けられます。最長7日滞在可能で日帰りのショートステイもありました。妊娠8ヵ月以降に事前登録できます。24時間体制で助産師が常駐してくれていて、心理師、臨床心理士さんもいるので、こちらでもカウンセリングを受けられます。人気が高く、産後すぐに分娩台から予約の電話をいれたなんていうツワモノママもいましたが、何度か希望を出し、5日間滞在することができました。

入所するとピンクの作務衣風パジャマを渡され、どのママさんも同じ格好。3食のバランスのよい食事は、食堂でみんなでいただきます。入所したら外には出ず館内で過ごし、食事中やお風呂、お昼寝したいときは、助産師さんが赤ちゃんを預かってくれます。みんなで同じピンクの服を着て、同じスケジュールで過ごし、同じ食事を食べている様子が、微笑ましくもあり、なんだか明るい牢獄のような(?)シュールな光景でもあり、面白い体験でした。

バランスのよい食事/個室

個室はビジネスホテルのようにシンプルできれい。自分の部屋でゆっくりしてもいいし、助産師さんが手遊びやベビーマッサージを教えてくれるので、それに参加してもOK。おっぱいマッサージも受けることができました。広い授乳室があり、ママたちは赤ちゃんたちをコットにいれてゴロゴロとやってきて助産師さんに授乳をみてもらったり、ミルクを作ってもらったりできます。

深夜でもこちらの授乳室にやってくれば必ず誰かがいて、夜中の授乳の大変さと心細さをシェアできたので心強かったです。授乳室では、はずかしさは消え、みなピンクの作務衣からさらっと片乳を出し、ケープなしで授乳しながら談笑をしていました。赤ちゃんの口の大きさもお母さんのおっぱいの形や大きさも本当に人それぞれで、授乳の仕方もそれぞれ。赤ちゃんの飲む量もそれぞれで興味深く、あせることはないなぁと思ったものです。

授乳で疲れ果てた夜は、助産師さんが赤ちゃんを預かってくれるので、自分の部屋でゆっくり眠ることもできます。赤ちゃんが泣いたら室内にアナウンスが流れ「赤ちゃん起きましたー」と教えてくれるので、起きて授乳室に向かいます。寝不足続きで、寝ていても夢の中でアナウンスが聞こえたような気がして、寝ぼけた状態でノソノソと授乳室に行ってみたら、誰も連絡していなくてベビも爆睡中なんてこともありました。

睡眠中の赤ちゃん

月齢の近い赤ちゃんとママたちとかなり濃密な時間をすごし、深夜の授乳も一緒に乗り越え、食事中にいろいろ話すものだから、すっかり同志のような気分に。最終日にはLINEを交換し、はじめてのママ友が一度にたくさんできました。2才になった今も時々会ったりしています。

別の区に住む友人にも産後ケアをすすめたところ、彼女の区の産後ケアはお母さん同士の交流は全くなくずっと赤ちゃんと2人きりだったと言っていました。自治体によって違うんですね。

母子で産後ケアに滞在している間、久しぶりに家で1人だった夫はさぞかしリラックスできたかと思いきや、それまでの深夜のミルク作り担当で寝不足と深夜に起きているスケジュールが体に染み付いてしまい、全然眠れなかったとのこと。面会にきたらひどいクマでおどろいたのも、今はいい思い出です。

オガワナホ

PROFILE

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日本、アメリカ、台湾、香港など国内外で活躍中のイラストレーター。書籍や雑誌、文具などのグッズのほか絵本も手掛ける。ご主人・娘さん・愛犬と4人でのんびり東京暮らし。
www.naho.com

(制作 * エチカ)

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