石戸谷尚子

子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラム

vol.72

寝かしつけのコツと赤ちゃんを布団に寝かせたときに起こさない方法を小児科医が教えます!

赤ちゃんのお世話のなかでも寝かしつけを負担に感じるママやパパは多いのではないでしょうか。そこで、赤ちゃんの眠りのメカニズムと寝かしつけのコツを、小児科医の石戸谷院長に教えていただきました。眠った赤ちゃんを布団におろすときに目覚めさせないヒントもあるので、寝かしつけに悩むママパパはぜひ参考にしてくださいね。

寝かしつけのコツと赤ちゃんを布団に寝かせたときに起... 寝かしつけのコツと赤ちゃんを布団に寝かせたときに起...

赤ちゃんの眠りのメカニズムと輸送反応について

大人は深い睡眠のノンレム睡眠と、浅い眠りのレム睡眠を繰り返して眠りますが、新生児は睡眠時間の約50%がレム睡眠。ちょっとした物音や環境の変化で起きてしまう原因でもあります。成長するにつれてレム睡眠の割合は減っていき、3才頃に大人とほぼ同じ20%ほどになります。また、新生児は昼夜の区別はありませんが、睡眠のリズムは3~4ヵ月頃から少しずつできはじめます。赤ちゃんの眠りは大人の眠りとは全く違うことを理解しておくことが大切です。

また、赤ちゃんには生まれながらに輸送反応という本能が備わっているといわれています。輸送反応は、ライオンや猫などの哺乳類の子どもが親の口にくわえて運ばれる際にリラックスする反応のこと。人間の赤ちゃんにも同じことが起こるので、ママやパパが赤ちゃんを抱っこして歩いたり、歩いていると感じるように縦にゆれたりすると泣きやんだり落ち着いたりします。輸送反応を利用して抱っこしながら少し早めに歩き、赤ちゃんに心地良い揺れを伝えてあげると眠りにつきやすくなるでしょう。ただ、寝つくまでの抱っこは肩や腰、手首などに負担がかかることも。抱っこひもなどの便利なグッズを利用するのも良いかもしれませんね。

寝かしつけをラクにする4つのコツ

パパに抱っこされている赤ちゃんの画像

赤ちゃんの寝かしつけのコツを4つご紹介します。悩んでいるママやパパはぜひ取り入れてみてくださいね。

【コツ1】生活リズムを整えて昼夜の区別を感じやすくする

新生児は1日のほとんどを寝て過ごしますが、3~4ヵ月頃から少しずつ生活のリズムが整っていきます。赤ちゃんに昼夜の区別がつきやすいように、朝は決まった時刻に起こして朝の光を浴びさせ、日中はからだを動かして、夜は部屋を暗くするようにメリハリをつけましょう。寝るときはパジャマを着せたり、朝起きたら着替えたりする習慣をつけるとなお分かりやすいですね。

【コツ2】入眠時の行動を習慣化する

寝る前の行動を習慣化すると、その習慣と眠りの時間が赤ちゃんの中で結び付いて寝つきやすくなるといわれています。そこで、寝る前に入浴する、絵本を読む、授乳する、子守唄をうたう、マッサージをする、オルゴールをかけるなど、赤ちゃんが心地良く感じられるような習慣をつけましょう。なお、赤ちゃんが興奮してしまうような遊びだとかえって寝かしつけにくくなるので避けてくださいね。

【コツ3】寝かしつけのときはお部屋を暗くする

赤ちゃんの成長には睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌が大切です。メラトニンは暗いところにいるほど分泌され、分泌が促進されると眠気を感じるようになります。そのため、寝かしつけのときは暗い部屋で静かに過ごすのがおすすめです。音の鳴るおもちゃによる刺激やスマホやテレビなどの光もメラトニンの分泌を抑えてしまいますので、使用するのは避けましょう。

【コツ4】昼寝が定まってくる時期から昼寝は16時までに切り上げる

赤ちゃんが昼寝をすると、ママやパパも休憩ができるので長く寝てほしいと思ってしまいますよね。ですが、昼寝が長すぎると夜の睡眠に影響します。起床、就寝、そして昼寝の時間が一定になってきたら、昼寝は16時頃までに切り上げるようにしましょう。

ママパパ必読!抱っこで眠った赤ちゃんを起こさずに布団におろす方法

ママに抱っこされて寝ている赤ちゃんの画像

抱っこで寝かしつけた赤ちゃんを布団に寝かせても目を覚まさせないコツは、実は背中だけでなくおなかや胸にもあります。おろすと目が覚める理由は2つあり、1つはママから離れたときに、背中が布団についていないので赤ちゃんは落ちてしまうと感じ、急に心拍が上がるため。もう1つは抱っこで丸まっていた姿勢から、背中や股関節がぴんと伸びてしまい姿勢が変わる刺激を受けるため、といわれています。

そこでおろすときのコツは、できるだけ赤ちゃんが変化を感じないようにすること。ママと赤ちゃんは密着したまま、赤ちゃんを布団に着地させてそっとおろします。着地後もママと赤ちゃんのおなかをくっつけた状態でママの腕をゆっくり抜き、おなかを離すときにママのおなかの代わりに手のひらを赤ちゃんの胸にあてます。このようにすると赤ちゃんがママの抱っこからの変化を感じにくくなって目を覚ましにくくなります。ぜひ試してみてくださいね。抱っこひもを使って寝かしつける場合は、着脱時に音が立たないものや、ママと赤ちゃんが密着したままスムーズに着脱できるものを選ぶと良いですね。

まとめ

赤ちゃんにとって眠りは成長や健康に大切なものですが、ママやパパにとって寝かしつけはひと苦労ですよね。寝かしつけに悩まれているママやパパはぜひ、今回お伝えしたことを試してみてください。少しでも寝かしつけがスムーズになって、赤ちゃんもママもパパもリラックスして心地良く眠れるように願っています。また、どうしても赤ちゃんが寝てくれないというときもあるでしょう。そんなときは「今日はそういう日なのね」と割り切り、いったん寝かしつけを休憩してみても良いと思います。赤ちゃんは成長とともにだんだんとまとまって寝る時間が増えていくので、焦らず、ゆったりした気持ちで乗り越えられると良いですね。

石戸谷尚子

PROFILE

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小児科 | 石戸谷小児科 院長
医師、医学博士。1981年徳島大学医学部を卒業後、東京慈恵会医科大学小児科入局、都立母子保健院及び慈恵医大付属第3病院勤務を経て1995年現職に。日本小児科学会認定 小児科専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医、日本血液学会認定 血液専門医。

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