アメリカ・オレゴン州にあるアシュランドという芸術活動が盛んな美しい都市で暮らすセキアキコさんのアメリカでの子育てエピソード。今回は、マタニティ期の洋服についてです。
私は妊娠中、マタニティ用の洋服は1着も買いませんでした。買ったのは、マタニティ用のショーツとタイツとはらまき。じゃあ何を着てたの?って話ですが、ごくごく普通の普段着です。私の場合、おなかがまだそれほど大きくない妊娠初期から中期は、春の終わり頃から夏の終わり頃まででした。なので、その間はおなかを締め付けないようなウエストがゴムのパンツにふんわりしたトップスを合わせたり、ゆったりワンピースに薄手のマタニティタイツを穿いたり。大き目のオーバーオールやサロペットも活躍しました。
簡単に言ってしまえば、どれも「大きめの普段着」というだけのこと。ゴムウエストのパンツに関しては、一番大きなサイズを買って、最初のうちはゴムを調整してキュッとさせ、おなかが大きくなるにつれてゴムを緩めていきました。
冷房でおなかの冷えが気になる時はマタニティ用のはらまきをオン。マタニティ用のタイツは、おなかをすっぽり覆ってくれるのと同時におなかを支えてくれるので一石二鳥。でもこの頃はまだ、「この先おなかがもっと大きくなったら、さすがにマタニティウェアを買わないとかな?と思っていました。
そして妊娠後期。時期的には秋から年明けまでと、結構寒い時期でした。ウエストゴムのパンツではもう支えきれないおなかの大きさになっていたこの頃、大活躍したのが一番厚手のマタニティタイツ!足元までしっかり隠れる厚手のロングスカートと厚手のタイツで、寒さ対策はばっちり。タイツの上からウールの靴下を履けば、足先の冷えも解消されます。
そういえば、妊娠後期に慌てて買い足したアイテムがあります。それは靴。日本で住んでいた場所は冬もほとんど雪が降りません。アメリカの引越し先もそれほど雪が降る地域ではないはずが、この年は雪が多かった!何が何でも転ぶわけにはいかないので、滑り止めの付いたスノーブーツをすぐさま買い足しました。とまあこんな風にして、妊娠中は大きめサイズの普段着で乗り切ったわけですが、アメリカで出会った妊婦さんは少し違いました。ゆったりとしたシルエットで覆うというより、ぴたっとしたシルエットで膨らんだおなかを美しく魅せる、という感じ。
妊婦さんの大きなおなかには「ベイビーバンプ」という可愛い名前がついていて、それは特別で愛おしいもの。だから覆ってしまわなくても良いんです。妊娠したら好きな服が着れなくなるのかな?とか、妊娠中だけのために買うのはもったいない、なんて思ってたこともあったけど、実際は全然そんなことなかったです(売れ残ったXLの服がクリアランスで激安なんてこともあったり)。
冷えとか転ばないようにとか、最低限のポイントをクリア出来てれば、あとは好きな服を着ればいい。むしろ、妊娠中にしか出会えないベイビーバンプを最大限に活かしたファッションを楽しめるって、それはとっても特別なことなのかもしれません。
PROFILE
セキアキコこのライターの記事一覧
アメリカ・オレゴン州で出産と子育てをスタート。現在はメイン州在住。サンフランシスコで写真を学んだ後、スタジオアシスタント、ブライダルカメラマンとして働く。
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(制作 * エチカ)