川原和之

先輩パパとママの毎日コラム

vol.259

キミの瞳が、ボクをパパにする「手作りの洋服」

2人の娘のパパである川原和之さんが写真で振り返る、ばあばの手作りの洋服についてのエピソード。

キミの瞳が、ボクをパパにする「手作りの洋服」 キミの瞳が、ボクをパパにする「手作りの洋服」

姉妹でおそろいのワンピース

娘が生まれた日を境に僕はパパになり、妻はママになった。そして、僕たちの両親は、じいじとばあばになった。

僕たち夫婦はそれぞれの実家を離れて暮らしていたため、娘を連れて帰省する度に、じいじばあばになった両親が孫娘にみせる反応に、ただただ驚かされた。

僕の実家では、不愛想な父が「じいじですよー」と赤ちゃん言葉で話しかける姿は全く想像していなかったし、母が相談なしに、たくさん(必要以上)の赤ちゃんグッズを購入していたことにありがたさと、多少のうんざり感を感じることもあった。妻の実家では、義父がレンズ付きフィルムカメラで、寄りすぎて写っていないであろう距離で孫娘の写真を撮りまくる光景は微笑ましかった。

自分が生まれたときもきっと同じように周囲に祝福されたんだなと思うと、なんだか不思議な感じがした。大げさな表現だけど、娘が家族としての形や結びつきを変えていってくれている。娘がいたから知ることができた両親の姿だった。

その中でも、一番驚いたのは、義母が作ってくれた娘の洋服をプレゼントしてもらったときだった。義母に洋裁の趣味があることを知らなかった僕はとてもびっくりした。妻が小さかったときも入学式のときの洋服や発表会の衣装などはすべて手作りしていたと、話してくれた。そんなエピソードも娘が生まれたから教えてくれたエピソードかもしれない。

義母からはじめてもらったワンピース義母からはじめてもらったワンピース

それ以降、季節ごとに義母から送られてくる洋服を、僕も娘たちもとても楽しみにしている。お菓子と一緒に詰められて送られてくる洋服が入った段ボール箱を開けると、リビングで娘たちのファッションショーが始まる。

娘は、「やったー、欲しかった黄色いワンピースだ、あした保育園にきていきたい」と大喜び。一方で、シンプルな洋服が好きな妻が義母のセンスでつけられたキャラクターのアップリケに電話越しに「あれはないほうがよかったなぁ」と娘としてのクレームを言うこともあった。

娘がとても気に入った黄色のワンピース娘がとても気に入った黄色のワンピース
義母がつけてくれるアップリケ義母がつけてくれるアップリケ

子どもはすぐに身長が伸びるので、たくさんの服が必要だったりする。わが家のクローゼットも子ども服が増え、時には不要な洋服を友人の子にあげたり、リサイクルショップに出したりもする。でも、義母が作ってくれた洋服はもちろん大切にとってある。今では、襟元にマジックで書かれた長女の名前の下に次女の名前が書かれ、姉妹で着ているものもある。ファストファッションの洋服など、安価で買えるものがたくさん流通している中で、手作りの洋服はとても貴重だ。

保育園の入園式に着た手作りのドレス保育園の入園式に着た手作りのドレス

まだ長女は6才、次女は2才。長女は100円のお菓子と、数千円するおもちゃを同じテンションで「ねえ、買ってよー」とねだるくらいだから、モノの価値がまだわかっていない。おカネのことは教えられるし、学校にいけばきっと理解できることだろうけれど、おカネで買えないものの大切さを身近な体験から直接伝えることは意外と難しい。だからこそ、ばあばからの手作りの洋服プレゼントはありがたい。

祖母から送られてくるたくさんの洋服ひとつひとつに孫娘への思いが込められていること、そして、手作りの温かみを覚えておいて欲しいし、ものの価値がわかる大人になって欲しいなと、「ばあちゃん、わんぴーすありがとう」と、覚えたてのひらがなで手紙を書く娘の姿を見ながら、願うのだった。

手作りの赤い半纏手作りの赤い半纏
川原和之

PROFILE

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富山県在住。作業療法士。2人の娘と妻の4人暮らし。
https://instagram.com/kazuyukikawahara/

(制作 * エチカ)

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コモドライフ編集長NOTE