先輩パパとママの毎日コラムvol.14

ママのはじめて「残して良かった、エコー写真ノート」

2016/6/2
ママのはじめて「残して良かった、エコー写真ノート」 ママのはじめて「残して良かった、エコー写真ノート」

2人の男の子のママで写真家の長塚奈央さんに聞いた、子育ての楽しい&嬉しい! はじめてのこと。

エコー写真の他にもかわいい記録がいっぱい。3ヵ月の時の手形の記録と、6才の今の手。

こんにちは!初めてコモドライフでコラムを書かせて頂く長塚奈央です。

私の家族は、同い年の夫と長男9才、次男6才(←まとめて我が家の男子チームと呼んでます)の4人。 子どもたちは、毎日モリモリとよく食べ、よく遊び、賑やかに暮らしています。

私の仕事はフォトグラファーです。おいしいものやかわいい雑貨を撮っています。料理の本のコラムを書いたりもしています。 でも子どもたちが生まれてからは、ママでいる時間の方をたっぷりととっている毎日。ママ、時々仕事、です。

さて、ママが多めな毎日でも、変わらず「撮ること」は楽しいし、好き。 ここはあまり減りません。 最近はスマホのカメラもあるから、誰でも気軽にいつでも写真が撮れるようになりましたよね。

でも、写真を撮らなくても、赤ちゃんと一緒のママって、ほんとに「見ること」「眺めること」にあふれた毎日です。 赤ちゃんがお腹にいる時は、鏡に横向きに立っては、大きくなっていくおなかを日々眺めるし、生まれたらそれこそ、スヤスヤしている赤ちゃんの寝顔、泣き顔、小さい手足なんかを、いつもいつも眺めては、「ミルクかな、オムツかな」とアタフタしたり、癒されたりしてきました。

そんなわけで、私自身が体験した妊娠、出産、そして子育ての中で眺めてきたこと、それを綴った写真や言葉にまつわるものを、コラムでご紹介できたらな、と思っています。とりわけ、「ママになってはじめて」の風景を織り交ぜながら。

さて、今日は、はじまりのはじまり、「エコー写真」にまつわるお話です。

私は妊娠がわかって、病院で初めてエコー写真をもらった日から、簡単な日記をつけ始めました。いや、日記なんて呼べないかな。ノートに書いてあるけどほとんどメモ、です。

エコー写真をもらった時は、「これが!」とひそかに心の中で思いました。テレビとか、本でこういう写真を目にしたことある!って(笑) エコー写真は、もしかすると私にとって「ママのはじめて」第一号だったかもしれません。 自分自身の、その記念すべきエコー写真をもらって、思ったんです。 記録をつけとこう!って。

エコー写真ノートこれが実際につけていたエコー写真ノート。

私は仕事で写真を撮っているけれど、本来写真の1つの大きな役割は「記録」です。そこにかつて在ったことを残しておく、忘れたくない瞬間をとどめておくこと。 赤ちゃんができて、どんどん自分の身体は変わっていくだろうに、どこか客観的で、いつも「へえ?」とか「そうなんだ」と観察していた私でしたが、エコー写真とともに妊婦メモを残したのも、たぶん心のどこかで、毎日のさりげない、でもかけがえのない瞬間を残したいと思ったからかな、と思います。

病院にてエコー写真日記にはさんであった出産前日の写真。病院で長男と。

久しぶりにその時のノートを出してきました。 記念すべき1枚目の写真のメモはこんな感じ。

―まだ赤ちゃんが育つ「場所」しか写っていない。赤ちゃんは見えない。

そうそう、この時は胎嚢(たいのう)という、赤ちゃんを包むお部屋のようなものが見えただけで、まだ赤ちゃんの姿は見えず仕舞でした。

それから2週間後に2枚目のエコー写真と次のメモ

―姿が確認できる!なんと1.4cm!まだクリオネのよう。モニターで見ると心臓が動いている。感動。

今になって読み返すと、「1.4cm」だって。いやぁ、1.4cmですよ! エコー写真の中に写っていた長男はそれから9年ちょっとになりますが、ちょうど昨日彼に買った靴のサイズ、もう22cmもあるんだもん(笑)。 子どもって本当にぐんぐん、ぐんぐん育ちます。

クリオネちゃんのような姿はその後、頭と身体がちゃんと分かれて雪だるまみたいな形になり、次第に手足も見えてすっかり赤ちゃんらしい形になっていきました。背骨が見えたり、先生が脚の長さを計りたくても動きっぱなしでなかなか測れなかったりして、どこの部分だか私にはよくわからない写真もありました。

出産までの間のエコー写真って、大事な赤ちゃんのはじめての成長記録であると同時に、次第にママになっていく自分にとっても楽しい、赤ちゃんからのお手紙のようなものでした。 エコー写真を見ると、「元気に大きくなってるよー!」と毎回赤ちゃんからのメッセージを受け取るような感じがしました。 それからほどなくして、「あー、間違いなく男の子だね!」と決定的エコー写真も頂きましたよ。

日々進化して、エコー写真も3Dだとか4D?なんていうのもあって、立体的におなかの中の赤ちゃんの様子がわかるものもあると聞いたことがあります。 仕事で、かわいいエコー写真用のファイルの撮影をしたこともありましたっけ。

でも、やっぱり生まれてくる瞬間まで、赤ちゃんはどんな顔なんだろう、どんな声をしているんだろうって、それはとっても未知で、楽しみな時間だと思います。 私は、無事元気に生まれてくれたうれしさにジワジワ包まれつつも、「へぇ?、あなたはこんなお顔をしていたのね。」とジロジロ眺め、観察。 あー、産みながらもカメラを握りしめ、写真を撮りたかったわ。 そんな余裕はあんまりなかったけれどね。

大切な思い出がよみがえる生まれる日の朝、病院の窓から撮った空の写真。こうして今見返すと、いろいろ思いだすなー。

こうしてエコー写真にはじまり、私の赤ちゃんとの写真ライフが始まったわけです。赤ちゃんって昨日と今日はもう違うくらい日々成長。そして今となっては、いつどうだったかがもはや時系列でなく、ぼんやりと「あの赤ちゃんだった頃」くらいにしか思い出せないので、ところどころでも、写真と言葉で残しておいて良かったなーと思う今日この頃なのです。

長塚奈央

PROFILE

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フォトグラファー。書籍・雑誌を中心に、料理や雑貨などの撮影を手がける他、写真の講師もつとめる。著書に『上海口福案内』(六耀社)、参加書籍に『ママ&パパのためのスクラップホリックの本』『こどもといっしょに食パン料理の本』などがある。

(制作 * エチカ)

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