シングルタイヤは押しやすく静か？開発担当者に聞く！
ピジョンのベビーカーは、スイスイ押しやすいシングルタイヤ。実はこのシングルタイヤ、押しやすさに加えて、動かしている時の音も静かなベビーカーとのこと…！開発のポイントやダブルタイヤと比較した実験結果について、ピジョンの開発担当者にお聞きしました。
ーーベビーカーを開発するにあたり、どんなポイントを重視したのでしょうか？
今までの日本のベビーカーは、赤ちゃんを「運ぶ」ことに重点を置いて作られているのではないか？と、感じていました。ママの声を聞くと、ベビーカーは赤ちゃんを「運ぶ」ことができるので便利なのですが、「押しにくい」「段差でつまづく」「狭いところで曲がりにくい」などの不満の声が多く、ママにとって決して使いやすいものではなかったんですよね。
ベビーカーは赤ちゃん用品ではあるのですが、押すのはママやパパ。その視点で考えると、もっと快適に子育てができるベビーカーにできるのではないか？と考えました。そこで、「運ぶ」機能にプラスして、押しやすさや小回りなど、走行性の良さを提供しようと、今までとは違った視点で開発をスタートしました。
ーー走行性を追求した結果、シングルタイヤに行き着いたのでしょうか？
日本製も海外製も、何種類もベビーカーを押して歩いてみたのですが、押しやすくて走行性が良いのは圧倒的に海外製なんですよね。海外製は、大きなシングルタイヤが主流。ママが快適に押せるベビーカーは、日本製の主流となっていたダブルタイヤではなく、シングルタイヤだと確信しました。
ですが、海外製のシングルタイヤのベビーカーは、ものすごく重いんですよ！日本で使うなら軽さや持ち運びやすさは重要で、そのため日本製は軽くてたたみやすく、コンパクトなところが優れています。
そこでピジョンのベビーカーは、海外製と日本製の良いところ取りで、「押しやすいシングルタイヤ」と「使いやすい軽さ」の両立を目指して開発しました。
ーーなぜ今まで、「シングルタイヤ」と「軽さ」を両立したベビーカーがなかったのでしょうか？
まずは、最初にお話ししたように、ベビーカーは赤ちゃんを「運ぶ」ことが重要視されていて、ママやパパが快適に押せるようにする視点がなかったこと。 そして、軽いシングルタイヤのベビーカーを開発するのはとても大変なのです。シングルタイヤで強度を担保しようとすると、どうしても部品などが重くなる。また、シングルタイヤの設計はごまかしが効かず、ちょっとしたことで不具合が出やすいので、求められる設計のレベルが非常に高くなる。私たちも何度も失敗を繰り返しながら、開発しました。
ーーダブルタイヤと比べたシングルタイヤのメリットは？
押しやすさや小回りの良さなどの走行性の良さはもちろんですが、振動が少ないので押している時の音が静かです。これを「静粛性」と呼んでいますが、赤ちゃんのダミー人形を乗せて実験したところ、ダブルタイヤに比べて音が静かで、特に荒れた路面では少し走らせただけでハッキリとわかるほどの差が出ました。 振動が少なく静かということは、赤ちゃんにとっても快適で、寝ている時も振動や音に邪魔されることが少なくなると思います。
ーー実際に押してみると、違いがわかりますか？
はい、ピジョンのシングルタイヤは、赤ちゃんを「運ぶ」機能にプラスして、走行性や静粛性などの新しい価値を提供していますが、それを実感していただくには、実際に体験してもらうことが重要です。そこでピジョンでは、走行体験会の開催に力を入れています。
走行体験会では、荒れた路面や段差を再現しているので、シングルタイヤの押しやすさを実感できると思います。店頭にはいろいろなベビーカーがありますので、あれこれと押してみると、違いがわかりますよ。ベビーカーを選ぶ時はネットの情報収集だけで選ぶのではなく、ぜひ実際に押してみて、使い心地を実感してから、気に入ったものを選んでいただければと思います。
