岸野恵加(きしのけいか)

先輩パパとママの毎日コラム

vol.375

1+1+1+1=∞の日々「男の子の子育て、女の子の子育て」

男の子と女の子を育てる中で、性差について思いを巡らしたという編集者の岸野恵加さん。どんな違いがあったのでしょうか。

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子育てをする上では「性差にとらわれず育ってほしい」という思いを強く持っていますが、9年子育てをしてきて感じた男の子と女の子の違いについて、今回は書き記してみたいと思います。すべて、こういう傾向が強いと感じたという、あくまで私の主観に基づいたお話なので、そちらをご留意の上お読みいただけると幸いです。

天に任せたら、第1子が男の子、第2子が女の子でした。自分も異性の兄弟がいて、男女どちらも育ててみたいなと思っていたので、2人目が女の子だと知ったときはうれしい気持ちがありました。

男の子の子育て、女の子の子育て、というと、それぞれさまざまな本が出版されているくらい多くの人にとって興味深いお題ですが、前述したように、個人的には性差にとらわれないで育ってほしい、という願いをずっと持っています。私も戦隊ものや派手に戦うようなアニメが大好きな女子でしたし、ピンクやプリキュアが好きな男の子に出会うとうれしいな、と思う。「女の子らしい」「男の子らしい」という言葉は呪いのようにはたらく局面も多く、子どもたちにはそんなところにとらわれないで、自由に「好きなものを好き!」と叫んでほしい。

なのに、子育てをしていると、「これはもしや生物学的な男女の違いと言えるのかな…」と感じる場面がちょくちょくありました。

まずは赤ちゃん期。赤ちゃんに関しては、男女差というより個体差と言ったほうが正確だなと思います。でも、周りの話を聞いていても、我が子の過去を改めて振り返っても、私の周りは不思議と「男の子のほうが甘えん坊でママっ子」な確率が高かったです。息子はとにかく重度のママっ子で、0才後半にはもうママじゃないと抱っこも何もかも嫌だと主張する場面が増えていて、1〜2才にもなると、私が1人で出かけようものならギャン泣きをし続けて玄関先で手を引っ張って部屋の中に引きずり込もうとする…というようなことが日常茶飯事でした。

他にも息子は、ベビーカーに乗らなかったり、抱っこじゃないと寝なかったり、と、私の初めての育児をなかなかのハードモードにしてくれるベビーだったので、娘が生まれてベッドに転がしておいたらひとりでに寝る、という現象が本当に衝撃で、「女の子ってこんなに育てやすいの…?」と、性別につい理由を求めたくなってしまうところがありました。これは我が家がたまたまそうだっただけかもしれないのですが。

1才前後になると、男女の違いを実感することがどんどんと増えていきます。

ベビーカーを押している息子とカートに手をかけている息子

まず、男の子といえば、車・電車…要するにタイヤ無くしては語れない存在。いずれそんな時期が来るのかなと予想していましたが、そのときは意外と早く訪れます。1才を過ぎてすぐに、息子はタイヤに執着するようになりました。道端に止まっている自転車にもとにかく吸い込まれるように近づいていって、タイヤを回したがります。中でもゴミ収集車が本当に好きで、どんなに遠くに停まっていても「シューシューシャ!」と叫ぶ。調べてみると、こうした本能は男性ホルモンの影響によるところが大きいようですが、そこまで…?と驚くくらい、乗り物への執着は強かったです。

そして男の子は、とにかく走る走る。そして道を歩いていて、おとなしく手をつないで母と同じ速度で歩いてくれる…なんてことはまあ期待できない。これは、息子の周りのいろんな男の子を見ていても共通している特性でした。とにかくずっと動いていて、道端で段差を見つけたら登らずにはいられないし、ファミレスに行けばテーブルの下に潜るし、一緒にカフェに行くなんてことは夢のまた夢。常に、一瞬でどこかへ飛び出していってしまうのを阻止するために神経を働かせていたように思います。母は瞬発力重視で両手があくリュックしか背負えず、とにかく命を守ることを第一に考えることしかできない日々でした。

それに対して、女子のおとなしいこと。娘は歩き出してから4才になった今までずっと、手を振り払って走り去ろうとしたことは一度もなく、男子のような「2秒でも目を離したら何が起きるかわからない」というまでの危機感を感じたこともなく、カフェでゆったりお茶なんていうのも、1才台の早い段階から達成できていて「こんなに違うもの…?」と、とにかく驚きの連続でした。お友達とグループで集まっても、男子たちで集まると母たちは会話どころではないのに対して、女子同士の会合ではゆっくりとコーヒーを飲む時間を多くとれていると思います。

一方、息子のタイヤと同じように娘が執着したのは、お人形。人間でも動物でも、とにかくかわいらしいぬいぐるみに目がなく、抱いてどこへでも持ち運び、「よしよし」をしたりミルクを飲ませようとしたりするようなそぶりが、1才になる前からもう見られました。息子はぬいぐるみを与えても全く関心を見せなかったので、ここでも極端な違いにびっくり。今や娘の部屋にはたっくさんのぬいぐるみがいて、でもお気に入りだけを愛でるのではなく、日替わりで平等に寵愛している姿に、平安時代の帝かい?と感心したりもしています。

ぬいぐるみを愛でる娘

子どもの性格や行動、嗜好性は本当に個人差が大きいですが、同じ性別の子どもを持つ仲間と話していると「わかるー」と共感してもらえることも多く、逆に「うちは全然違うよ」と話してくれる人がいると、そういう個性もあるんだな、と発見させてもらうことも。「あるある」を語っては、人間の奥深さを感じて面白いなと感じています。

同時に、これから先に子どもたちが与えられた性の「らしさ」からはみ出るような生き方を望んだとしても、本人の意思をできるかぎり尊重してあげられる親でありたい、と思います。

岸野恵加(きしのけいか)

PROFILE

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2011年生まれ男児と2016年生まれ女児の母。編集者として働くかたわら、インタビューZINE『meine(マイネ)』を発行するなど活動の幅を広げている。ドラマーとしても活動(所属バンド『the mornings』は現在休止中)。
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