先輩パパとママの毎日コラムvol.382

愛するプニプニ「前向きなマタニティライフ」

2020/12/21
愛するプニプニ「前向きなマタニティライフ」 愛するプニプニ「前向きなマタニティライフ」

イラストレーターかみやかやこさんの子育てダイアリー。初めての妊娠だったので、気にしなければならないことの勉強から始まったというマタニティライフ。けれど気にしすぎると、神経質になりすぎる。前向きに、気にしなければならないことと向き合ったというお話です。

妊婦になり、妊婦とは?と考える。一番の目標は、「母子ともに元気に出産を迎える」。そのために何を食べ、何をすべきなのか。「自分の選択次第で、おなかの赤ちゃんへの影響が決まる」と大げさに考えすぎると、何をするにもビクビクするが、そんな深刻になる考えでは、かえって重荷になり、よろしくない。

もちろん、妊娠中には我慢すべきことがたくさんある。けれど、ダメなことばかり羅列するより、嘘みたいにポジティブすぎる考えでいいから、前向きに取り入れる方が、きっとマタニティライフを楽しめるのではないだろうか。

たんぽぽの根っこを煎じて飲むなんて、魔女みたいだな。

とはいえ、私も初めての妊娠だったので、食べ物やカフェインにはとても気を使った。もともと、お寿司とコーヒーが大好物だから、見かけるたびに「あー!食べたい飲みたい!」という気持ちだった。コーヒーは1日1杯まで。妊娠前がガブガブ飲みすぎだったこともあるが、カフェインの摂り過ぎを見直せた。コーヒー代わりに飲んでいたたんぽぽコーヒーは、最初とてもびっくりするような味だったが、飲みなれると結構美味しいし、健康にいい気がする。たんぽぽの根っこを煎じて飲むなんて、魔女みたいだな。私は魔女。と思いながら、一息つく時間の楽しみになった。そのまま習慣づいて、産後も体が重だるいときは、飲むようになる。

お寿司については、我慢するしかないのだが、産後の里帰り中の快気祝いの際には、サーモンとネギトロ(私の大好物)で、手巻き寿司パーティをお願いします。と母に頼み、クリスマスを心待ちにするみたいに楽しみにすることで、気持ちを発散していた。

美しく颯爽とベビーカーを押したいという憧れ

妊婦の悩みといえば、体重管理も1つではないだろうか。美しく颯爽とベビーカーを押したい。という憧れが、妊婦になって初めて芽生えた。しかし、1ヵ月1kgがよいペースといえど、体重計に表記される数値がどんどん見たことない数値になっていく。けれど私の感覚では、妊娠中の体重は、自分の体重ではない数字に思えて、夫にも数字を包み隠さなくなった(毎回、え!!と言われていたけど)。

鏡に横姿を映して、背中やお尻の肉付きから予測し、おなかの出っ張りがなくなった姿を想像してみる。おなかさえ引っ込めば平気。と過ごしていたが、実際、やはりあちこちに余分なお肉はついてしまっていたようだ。

でも大丈夫。食欲さえコントロールして、子どもと全力で毎日過ごせば、体重はだいたいのところまで戻る。体型を戻すためには、筋トレなど特別なことが必要になるが、体重だけなら、きっと大丈夫。お医者さんが健康のために推奨しているペースを気にしつつ、安心して、増える体重を見守ろう。妊娠中は夫の体重を越しても、大丈夫。

マタニティアクア

あと安定期から運動も始めた。通っている産婦人科で、ヨガなどを催しているところもあるが、私は友達の勧めで、ジムのマタニティアクアに通った。マタニティアクアはかなり爽快だった。もともと水の中にいるのが好きなのだが、あんなにも浮力が体を身軽にしてくれるとは思わなかった。陸ではジャンプできなくても、水の中ではジャンプし放題なのだ!!他のプールレーンでは、一般の方も健康のために泳いでいたが、先生がもっともっと!!と声かけしてくれるので、こちらも恥じらいなど全くなく、全力で飛び跳ね、手足をのびのびと動かした。

おかげで、日常でも運動に対して萎縮することなく、夫と一緒に長時間の近所散歩を臨月の頃まで楽しむことができた。出産時のいきみで使う筋肉を、水の中で動かして、どこの筋肉か理解しながら鍛えていたので、いきみも上手にできたと思う。自分にあった運動を取り入れることは、発散になってよい。

悪いホルモン偶像を悪役にして、全て押し付けてしまえ。

そして最後はストレスを溜めないこと。やっぱり、妊娠中は心配もあるし、同居人(夫など)の自由な行動にイライラすることもあるだろう。不安の種が芽生えると、みるみる大きくなるから、自分で上手に芽を摘んで、取り除くしかない。寝て忘れるという究極技も、寝不足になる妊娠中は効かない。眠りながら見る夢だって、悪夢ばかりだ。

そんなときは、もう全部、ホルモンのせいにしてしまおう。私は悪くない。ぜーーんぶ女性ホルモンの乱れのせい。誰も何も悪くない。悪いホルモン偶像を悪役にして、全て押し付けてしまえ。やだねぇ、ホルモンのせいだ。と夫婦で話し笑いあえば、問題もきっと解決しやすいだろう。女性は無理して水に流そうとすると、かえって溜め込むこともあると思うので、ちゃんとモヤモヤを話して周りに甘えよう。素直な気持ちを夫・家族・友達に話す、気分転換を見つけるなど、自分の気持ちを楽にする術をもっていると、きっと産後の育児に疲れたときにも必ず役に立つ。

妊娠すると女性は、これまで過ごしてきたいつもの自分の状態ではない。しかし、10ヵ月も妊娠状態では、いつもの自分がどんなだったか忘れてしまうし、妊娠・出産を終えれば、息つく間もない子育てが始まる。だからこそ、妊娠中から自分の気持ちを軽くする方法を心掛けよう。体も心も自分の尺度でケアして、生活しやすくしておけば、マタニティライフも子育ても楽しくできる助けに、きっとなる。

かみやかやこ

PROFILE

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多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。デザイナーを経て、イラストレーターとして独立。2018年に女の子、2021年に男の子を出産。愛情たっぷり注ぎながら、子育てを楽しんでいる。好きなものは、海、コーヒー、いい香り、植物、ドラマ、美容情報、美味しい食べ物、アイドル。
http://kamiyakayako.com/
https://www.instagram.com/kamiyakayako/

(制作 * エチカ)

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