岡田奈美

先輩パパとママに聞きました!

vol.135

赤ちゃんとおしゃれの自由な関係。vol.6「仕事も子育ても、やりたいことを全力で。」

多くのファンを持つ大阪のファッションブランド「MOI」のデザイナー、岡田奈美さん。この冬に満1才を迎えたばかりの縫(ぬい)ちゃんを育てながら、天職とも言えるデザイナー業に日夜全力で取り組んでいます。ファッションとものづくりを心から愛する岡田さんならではの赤ちゃんとおしゃれの話、妊娠・出産、そして子育てと仕事の関係について、全6回に渡ってお聞きしました。6回目は仕事と子育てのスタイルについてのお話です。

赤ちゃんとおしゃれの自由な関係。vol.6「仕事も子育... 赤ちゃんとおしゃれの自由な関係。vol.6「仕事も子育...

(前回のつづき)

——赤ちゃんを育てながら、ワンシーズンも休まずに「MOI」の新作を発表し続けている岡田さんは、とてもストイックでパワフルなイメージがあります。

岡田さん
「よくこんなスケジュールをこなせるね」とか、「めちゃくちゃ大変でしょう」などと、いろんな方から、本当によく言われるんですが…、自分では全然無茶なことをしているという感覚がないんです。客観的に見てタフなほうだとは思いますが、育児に追われて大変、仕事に追われて大変…っていう感じでもなくて。本当に仕事が好きだし、子育てのスタイルも自分で選んだことだし、じっとしているほうが苦痛なタイプだし。

——SNSを拝見していても、仕事と子育てがはっきりと分かれておらず、それぞれがとてもナチュラルに混ざり合っているような印象を受けます。「両立」という言葉ともなんとなく違うというか…。

毎日、お店で元気に過ごす縫ちゃん。縫ちゃんファンのお客さまも急増中。毎日、お店で元気に過ごす縫ちゃん。縫ちゃんファンのお客さまも急増中。

岡田さん
赤ちゃんがいるといういまの環境を、自分がやりたいことを制限する言い訳にはしたくない、っていうことはいつも思っています。現実的に無理なこともあるけれど、いまの自分にできる方法を模索しながら、やりたいことを全部やりながら前に進みたい。もちろん毎日バタバタではあるんですけど、でも辛くはない。どちらも大切だから、どちらもやります!っていう感じで。

——赤ちゃんの存在が岡田さんの仕事に影響を与える、ということはありますか?

岡田さん
すごくあると思います。たとえば私は、新しい何かを作るとき、そのヒントを求めて美術館に行ったり、新たに映画を見たり…ということは一切やりません。目的のために無理に何かをインプットする、というのが苦手というか。そうではなくて、日常生活の中で見たものや、友人とのおしゃべりなど、そういった日々のふとしたことからインスピレーションを得ることがほとんど。だから必然的に、いまは娘のいる毎日が、自分にとって重要なインスピレーションの源になっているんです。ピュアでナチュラルな赤ちゃんの存在が自分の創造力を刺激してくれる、感情を豊かにしてくれる、ということは日々強く感じています。

また逆に、煩雑な情報が入りすぎているときに、娘を眺めていることで、シンプルな状態に戻してもらえることも。インプットだらけの日常が、無垢な状態にリセットされるというか…。これもすごくありがたい感覚です。

赤ちゃんって、居るだけで、ただひたすらにかわいい。愛とエネルギーのかたまりというか…。こういう存在がそばにいるって、すごいことだと思います。いまは毎晩、仕事や家事が一段落した後にリビングで家族と過ごす時間がなによりの楽しみ。仕事の大変さも、娘の顔を見るだけでプラマイゼロになるんです。

縫ちゃんの初めてのお誕生日の御祝いに作った、「1才からのレンジでケーキセット」のケーキ。縫ちゃんの初めてのお誕生日の御祝いに作った、「1才からのレンジでケーキセット」のケーキ。

——愛とエネルギーのかたまりで、刺激にもなるし、癒しにもなる…。赤ちゃんってやっぱりすごい存在ですね。

岡田さん
同じように、自分が働いている姿を見せることが、娘に何らかの影響を与えるということもあると思います。仕事をしていると、ときには大変なこともあるし、つまずくこともあります。でも、光も影も、我が子には包み隠さず全部見ていて欲しい。そして自分なりに何かを感じていって欲しい。

私は息子にも、彼が0才のころから自分が仕事をする姿をすべて見せていました。一般のお客さまを相手に、どんなふうにやり取りをして、どういう仕組みで生まれたお金で自分たちが暮らしているのかということを体感してほしかったから、遠くの展示会にも連れて行ったりして。仕事のせいで寂しい思いをさせたこともあったと思うのですが、彼なりにいろんなことを感じて、自分の道は自分で選べる、身のまわりのこともひととおり自分でできる、人の気持ちを思いやれる、自立した15才に育ってくれました。

——息子さんのエピソードを聞いていると、岡田さん自身の在り方にも重なるような気がします。お母さまはどのような方だったのでしょう。

岡田さん
私の母もバリバリ働く人でした。参観日のときも、仕事の合間に駆けつけるからひとりだけスーツ姿だったり。他と比べて我慢したことも多かったはずだけど、私は母のことがすごく誇らしかったし、母の働く姿が好きでした。いま改めて、自分は母と同じような道を選んだんだなと思います。母は、いまも私の生き方を応援してくれていて、子育てのサポートもしてくれています。とてもありがたい存在ですね。

岡田さんの幼少時代。おしゃれなお母様との思い出の写真。岡田さんの幼少時代。おしゃれなお母様との思い出の写真。

——岡田さんにとってのお母様のように、息子さんにとっての岡田さんのように、娘さんの目にもきっと、働きながら愛情をたっぷり注いでくれる岡田さんの姿が焼き付いていくのでしょうね。

岡田さん
実は、毎日仕事をしながらも、専業主婦の方への憧れも強く抱いているところがあって。子どものためにお菓子を焼いてあげたり、たくさん一緒に遊んであげたりできたらいいなって、どこかでずっと思っていたんです。あるとき、本気で仕事をやめようと思うタイミングがあり、それを息子に伝えたら、珍しく手紙を書いてくれたんですよ。そこには、「ぼくは、仕事をするお母さんが好きです」って書いてあって。

——それは…泣いてしまいます…。岡田さんが岡田さんらしく生きている姿を、息子さんは誇らしく思っていたのですね。

岡田さん
驚きましたし、本当に嬉しかったです。ああ、見ててくれてたんだなって。ちなみにそのときは夫も「働いたほうがいいよ」って言ってくれて。夫も息子も、働いてる私のことを好きだと思ってくれていたんですね(笑)。

もちろん、親子の関係性というのは親子の数だけありますから、人によって正解は違うし、もともと正解なんてないのかもしれません。私と娘の関係も、これからどのように育っていくのかはわかりません。それでも私は私の中にある芯を大切にしながら、言い訳をすることなく、これからもやりたいことを全うしながら生きていけたらと思っています。

岡田奈美

PROFILE

岡田奈美このライターの記事一覧

大阪発のファッションブランド「MOI」デザイナー。メンズリメイクブランド「ink」のデザイナーである夫の岡田真幸さんと共に、大阪の昭和町でコンセプトショップ「PERK」を営む。2019年12月に縫(ぬい)ちゃんを出産。1才を迎えたばかりの縫ちゃん、15才の心温(しおん)くんとの4人暮らし。
@ moi___official

(制作 * エチカ)

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コモドライフ編集長NOTE