先輩パパとママの毎日コラムvol.427

愛するプニプニ「パパとママの時間」

2021/9/13
愛するプニプニ「パパとママの時間」 愛するプニプニ「パパとママの時間」

イラストレーターかみやかやこさんの子育てダイアリー。子どもとの時間、仕事の時間、家事の時間。色々あるけど、人生のパートナーである夫との時間は、子育て真っ最中の今、どのくらいじっくり過ごせているだろうか。今回は夫婦の時間についてのお話です。

パパママの時間。毎日、必ずあるわけではない。子ども中心となった生活の平日は、夫婦で落ち着いて話せるのは1日30分あるかないか、かと思う。平日の夜、夫が帰ってきたとき、私は眠いし疲れたしで、クタクタになっている(夜泣きに対応してるかも)。

「今日、なんか面白いことあった?」と、夫は毎晩聞いてくる。毎晩聞いてくるので、私も日中に面白いことがあると、「これは絶対に言おう!」と意識するようになった。どんなに眠くても、その話をしていると、なんだかお喋りモードになってきたりする。日中にモヤモヤした、子育てで直面した問題を話したりもする。その場合、一緒に考えてくれたり、ふーむ、と聞いてくれるだけで、かなり気持ちが軽くなる。同じテーマ・子育てを共有すること。それを1日の終わりに、会話することが結構大事な気がする。平日の子どもの発育の様子を、記憶が鮮明なうちに夫に話しておく。そうすると、休日、夫が子どもと触れ合うとき、子どもが何が好きで喜ぶのか、今頑張っていることなどをわかっているので、子どももすんなりパパと接することができる。

他にも、夫と落ち着いて話せるのは、「休日のお出かけ中、ベビーカーで子どもがお昼寝を始めた」「お互いの仕事が思いがけず早く切り上がった」「子どもがなぜか早く寝た」「なんだか元気で、夫の帰りを余裕で待っていられた」など、突然訪れる。付き合っていた頃のように、デートの始まりの時間から終わりの時間まで、明確に時間が決まっていた頃が懐かしい。

同じ方向を見つめる

「愛するとは、お互いが見つめ合うのではなく、ともに同じ方向を見つめることである」。私の大好きなサン・テグジュペリが『人間の大地』という本の中に記した名言である。ことあるごとに、この言葉を思い出す。私と夫は同じ趣味を持っているわけではない。でもお互いの好きにしていることを否定しない。私の趣味を夫は止めないし、夫の趣味も私は止めない。さらに二人で一緒に楽しむものもある。「このドラマが面白いらしいから、一緒に見ようよ」。付き合っているときから、二人の時間ができたとき、ドラマであったり、お笑いであったり、一緒に楽しむものを絶えず何か作ってきた。「同じ方向を見る」。そこに、私たちの時間の過ごし方の基礎がある気がする。

結局のところ、コミュニケーション・会話が大切なのだと思う。道具も必要ないし、場所も選ばない。男と女。話さないと、何考えているのかわからない。「言わなくても、わかってくれてるだろう」は本当によろしくない。

話す内容

それに、夫と話す内容も家族として成長するごとに、どんどん変わっていくのは面白い。10年前の自分が見たら、大人になったねぇ、とビックリしちゃうだろう。何が一番変わったかって、二人の最大の興味が「子ども」になったこと。何をしてても、二人とも、気づけば子どもと重ねている。「これ好きそう。これ買ったら、喜ぶよね。いい刺激になりそう。この子育て本、すごく参考になるよ。こういう声かけがいいんだって」。夫婦の間で、そんな会話が多くなった。

子どもと過ごす時間は幸せだ。赤ちゃんはかわいい。匂いも寝顔も仕草も声も。目が合うと笑ってくれる赤ちゃん。赤ちゃんが自分の生活の中にいてくれるだけで、心が洗われる。今は人生で期間限定、唯一無二の自分の子どもと過ごせる、とてつもなく恵まれた時間。

写真を見返すたびに思う。「あぁ、生まれたての新生児だった娘をもう一度抱きしめたい」。きっとこのような願望は、繰り返し何度も思うのだろう。

子どもはもう戻らない。今日のこの子は、今日のこの時間だけ。そんな想いを一緒に共有できるのは、私の場合、この子たちの父である、夫だ。この人と、一緒に人生を楽しめてよかったなぁ。こんな純粋な気持ちにさせてくれる子どもって、ほんとに偉大ですよね。

かみやかやこ

PROFILE

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多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。デザイナーを経て、イラストレーターとして独立。2018年に女の子、2021年に男の子を出産。愛情たっぷり注ぎながら、子育てを楽しんでいる。好きなものは、海、コーヒー、いい香り、植物、ドラマ、美容情報、美味しい食べ物、アイドル。
http://kamiyakayako.com/
https://www.instagram.com/kamiyakayako/

(制作 * エチカ)

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