先輩パパとママの毎日コラムvol.456

こいもらいふ「こいもくんのあたたかさ」

2021/12/24
こいもらいふ「こいもくんのあたたかさ」 こいもらいふ「こいもくんのあたたかさ」

エディトリアルデザイナー兼イラストレーターの齋藤州一さんとイラストレーターの野田映美さんご家族の物語。文章はパパの齋藤さん、イラストはママの野田さんが担当です。今回はこいもくんの肌の温もりについて。ユニークなスキンシップの様子も必見・必読です。

こいもくんの抱っこ紐デビューは生後2ヵ月くらいでした。慣れるとなんてことはないのですが、一番初めは抱っこ紐の説明書を読みながら「ここに足を入れて、この順番で留め具を…。違う違うそうじゃない!」と夫婦でああでもない、こうでもないとかなりあたふたしていたのを覚えてます。こいもくんを無理な姿勢にさせやしないか、苦しくさせやしないかと思いながらだったのでなおさらです。

なんとか装着が完了したファーストインプレッションは「すごい密着感!」。こいもくんとこれでもかというほどぎゅーっとくっついて、ちょっと圧迫してるんじゃとも思いましたが当のこいもくんはなにやら気持ち良さそう。私もこいもくんから直に伝わってくる体温の温かさを感じ、なんとも言えない幸福感に包まれたものです。

軽さをかみしめるというのはまるで意識していなかったので、さすが先輩、と思いました(野田)。軽さをかみしめるというのはまるで意識していなかったので、さすが先輩、と思いました(野田)。

それからは抱っこ紐を着用して散歩や買い物などで出かけることが多くなりました。こいもくんの抱っこはその日によって私と妻で交互にしていましたが、なるべく私が抱っこするよう、ここぞとばかりに抱っこを買って出ていました(日頃授乳などで密着している妻とは違い、こいもくんとの密着チャンスは抱っこが一番なのです!)。

季節は秋を迎えていましたが近年は秋でも暑い日がざらにあるので、外の熱とこいもくんの体温とで道半ばで汗だくになることもしばしば。デスクワークばかりの私にとっては、ワークアウトやトレーニングさながらの運動でクタクタになってばかりでしたが、そんな中でもこいもくんがねんねをし始めると、「よしよし」と心の中でガッツポーズを取り、思わず顔がほころんでしまうのでした。

冬には防寒用のカバーを抱っこ紐に付けてお出掛けしていました。その時のこいもくんの温もりと言ったらありません。月並みですがまるで湯たんぽを抱いているかのよう。コートの前を開けていてもこいもくんと一緒ならポッカポカでした。こいもくんと私の腰と膝さえ許せば、ずっとこうしていたい…。と、思ったとか思わなかったとか。

冷え性なので冬は苦手ですが、この温かさがあれば余裕で乗り越えられます(野田)。冷え性なので冬は苦手ですが、この温かさがあれば余裕で乗り越えられます(野田)。

そうそう。こいもくんの温かさといえば抱っこではありませんが、よく膝の上に座らせていると、ちょうどこいもくんの頭が私の顎くらいにくるので、こいもくんの脳天に自分のほっぺたをくっつけるのが密かな楽しみでした。そのなんとほっこり温かいこと!その時はまだ髪の毛が薄かったのでつるんと肌がなんとも心地よく、じんわり温かくて安らぐので、しばらくは妻とはこいもくんのご機嫌な時を狙って脳天の取り合いになりました。

楽しいスキンシップを先に見つけられたのが妙にくやしくて…(野田)。楽しいスキンシップを先に見つけられたのが妙にくやしくて…(野田)。

赤ちゃんの体温は大人よりも高いと聞いていましたが、それを肌で感じ、小さいながらもしっかりと生きているんだと実感できたのは私の中では大きな体験でした。大袈裟ではなく、命の温かさに直に触れたような気がして尊い存在だなぁとしみじみと感じたのでした。今はもう抱っこ紐は卒業してしまいましたが、いくつになっても、いつの時もこの感覚は忘れないでおきたいです。

齋藤州一・野田映美

PROFILE

齋藤州一・野田映美このライターの記事一覧

齋藤州一
1980年生まれ。宮城県出身。出版社のインハウスデザイナーを経て独立。書籍のデザインやイラストレーションなどを幅広く手がける。
http://sososographics.jp

野田映美
1982年生まれ。多摩美術大学美術学部生産デザイン学科テキスタイル専攻卒業。雑誌、ウェブなど各方面でイラスト、挿絵、イラストコラムを手がける。
http://nodakimi.main.jp

(制作 * エチカ)

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