子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラムvol.124

最低限これだけはそろえておいて!準備必須の出産準備リスト【助産師がアドバイス】

2022/3/15
最低限これだけはそろえておいて!準備必須の出産準備... 最低限これだけはそろえておいて!準備必須の出産準備...

お産はいつ始まるかわかりません。また、切迫早産などで、いきなり入院になることもありますから、出産と産後に必要なものは、少しずつでもいいので、妊娠8ヵ月ごろを目安に準備しておくと安心です。でも、いざ準備を始めてみると、何が本当に必要かを判断するのは、意外と難しいもの。そこで、最低限準備しておきたいものと、出産前にしておきたいことについて、一児のママであり、「助産師サロン」を運営する助産師の高杉絵理さんにお話を伺いました。無理なく無駄なく準備するためにぜひ参考にしてくださいね。

入院時に必要なもの

入院中に必要なものは、事前に産院に確認しておく

入院中に必要なものは、産院でもらえたり、借りられたりするものがある場合も。何をもらえるのか、借りられるかは産院によってかなり異なります。そして、入院中に院内で洗濯が可能かどうかも影響してきます。あらかじめ検討しておいて、余裕を持って準備しておきたいですね。用意したいものを以下にまとめましたので、事前に産院に確認し、たりないグッズを準備しましょう。

入院時に最低限必要なもの

・お金(最低限のタクシー代、入院費)やクレジットカードなど
・必要書類(入院申込書など)
・母子健康手帳・健康保険証・診察券・印鑑 
・携帯電話、携帯電話の充電ケーブル

上記のものは、すぐに取り出せるバッグに入れていくといいでしょう。出産費用を退院時に払う場合は、入院費も用意して。

入院中に使うグッズ

・前開きのパジャマ 2枚
・カーディガンなどのはおりもの 1枚
・授乳用ブラジャー・インナー 2~3枚
・母乳パッド 1パック ・産じょくショーツ 2~3枚
・産じょくパッド 1パック
・骨盤ベルト
・バスタオル・フェイスタオル 2~3枚
・洗面・入浴・スキンケアグッズ・リップクリーム・ヘアゴム
・スリッパ 1足
・靴下 2~3足
・おはし・スプーン・ふた付きのコップ
・ボックスティッシュ 1箱
・ビニール袋 数枚
・筆記用具・メモ帳

産褥ショーツは、産院などでもらえる、あるいは購入するお産セットの中に1~2枚入っていることが多いです。追加で購入する場合は体型の変化がそんなに大きくなければ生理用ショーツで代用可能です。産じょくパッドもお産セットの中に入っている可能性が高いですが、たりなくなるので生理用のナプキン(できれば夜用など大きめ)を1パック用意しておくと安心です。フェイスタオルはいざというとき母乳パッド代わり(薄めの生地だとなお良い)にもなるので可能なら多めに準備を。

これもあると便利!

・カメラやビデオカメラ
・洗濯用品(洗剤や洗濯ネット)
・S字フック
・アイマスクや耳栓
・ペットボトル飲料(水やノンカフェインのお茶)
・ペットボトル用ストロー、ストロー
・食べ物(手軽に栄養補給ができるゼリー飲料やブロックタイプの栄養食、バナナ、ちょっとつまめるお菓子など)
・お産のときに役に立つグッズ(陣痛を和らげるためのテニスボールやカイロ、暑さ対策のためのうちわやハンディファン、汗ふきシートなど)

入院中・退院時に使うもの

・紙おむつ・おしりふき 各1パック
・ガーゼハンカチ 2~3枚
・退院時のウエア・肌着 1セット 
・おくるみ 1枚
・退院時のママの服(ゆったりしたものがおすすめ)
・チャイルドシート 1台(退院時の移動に自家用車を使う場合は、必ず用意を)

入院中は基本的には病院のものを使用しますから、退院時に必要なものとして用意しましょう。紙おむつは帰るまでの間の予備として2~3枚、おしりふきは1パック準備を。

新生児期にすぐに必要になるもの

赤ちゃんのお世話をするお母さん

退院したその日から、自宅で赤ちゃんのお世話が始まります。お世話に必要なグッズは出産前にそろえておき、赤ちゃんを迎える準備をしておきましょう。ただし、赤ちゃんに合うもの、合わないもの、それぞれの家庭によって必要なもの、必要ではないものがありますから、まずは必要最低限のものを準備し、必要に応じて買いたすのがおすすめです。

私は、肌着など着替えを数枚、ハンドタオル、ガーゼ、オムツ数枚、おしりふきを入れるお世話ボックスのようなものをカゴで作りました。赤ちゃんがお部屋を移動するときはそのカゴも一緒に移動させると便利ですよ。

肌着・ウエア

新生児期は1日の大半を寝て過ごしますから、着心地の良いものを選びましょう。新生児期はすぐサイズアウトするとはいえ、汗をかいたり、ミルクを吐き戻したりと、想像以上に頻繁に着替えるので、多めに用意しておくと安心です。

・短肌着 5枚
・コンビ肌着 5枚
・長い肌着 2~3枚(季節に応じて)
・ツーウェイオール 2~3枚
・おくるみ 1枚

おむつグッズ

低月齢のうちは成長が著しいため、紙おむつはすぐにサイズアウトしてしまうこともありますから、あまりにもたくさんまとめ買いするのは避けたほうがベターです。おしりふきはずっと使うため、まとめ買いしておくとコスパが良いです。必要に応じて、紙おむつ用ゴミ箱を用意してもいいでしょう。

・紙おむつ 2パック
・おしりふき 1~2パック

授乳グッズ

新生児期はママの乳首が切れるなどのトラブルが起きたり、母乳が思うように出なかったりしますから、母乳で育てる予定のママも、哺乳びんと乳首を用意しておくと安心です。哺乳びんは母乳を入れて飲ませることもできて、育児を家族でシェアすることもできるので、育児が忙しい時や、ママが外出したい時などに家族に授乳をお願いするといった使い方も可能ですよ。哺乳びんと乳首は、産院で使用していたものを参考にして、退院時に院内の売店や薬局で購入して帰ってもいいでしょう。院内の売店や薬局で手軽に購入できます。併せて必要そうならミルクの購入も一緒にしましょう。

・哺乳びん&乳首 1本
・ガーゼハンカチ 10枚
・授乳クッション 1個

母乳育児を成功させるために家族ができるサポート、ママがしてほしいこととは【助産師解説】
(母乳育児情報サイト ぼにゅ育)

沐浴・グルーミンググッズ

近年、沐浴はお風呂マットの上に赤ちゃんを寝かせてシャワーで行うのが主流になっています。ベビーバスで沐浴をするか、シャワーで行うかで必要なものが異なるので、よく検討してから購入しましょう。沐浴布は手ぬぐいのようなものや薄いタオルでも代用可能。ベビーソープは泡で出てくるタイプが便利です。

・お風呂マット(シャワー派) 1枚
・ベビーバス(ベビーバス派) 1個
・沐浴布(べビーバス派) 1~2枚
・湯温計(べビーバス派) 1個
・ベビーソープ 1個
・保湿剤 1個
・体温計 1個
・ベビー用綿棒 1パック
・ベビー用つめ切り 1個

ねんね

窒息事故を防ぐために、必ず赤ちゃん用の硬めに作られた敷布団や軽い掛け布団を用意しましょう。ベビーベッドは必須ではありませんが、ペットを飼っている家庭など、環境や生活スタイルに合わせて準備すると良いでしょう。

・ベビー布団セット 1セット

産前に調べておきたいこと

産後に申請が必要なものは、妊娠中に把握しておく

産後の生活は赤ちゃんのお世話に追われてとても慌ただしくなります。出産後に必要な申請などを把握して、妊娠中にできることは準備しておくと良いでしょう。そこで、産前に調べておきたいことをお伝えします。

産後に申請が必要なものを把握しておく

出生届は赤ちゃんが産まれた日を含み、14日以内に提出します。用紙は自治体の戸籍課や産院で用意してくれているところもあるので、確認してみましょう。同時に児童手当や乳幼児医療費助成などもすると1度で済ませることができます。

出産育児一時金は、現在では多くの産院でママの代わりに健康保険に申請をしてくれる「直接支払制度」が取られていますが、それぞれの方式によって手続きの時期や必要な書類が異なるため、事前に確認しておきましょう。出産手当金や育休給付金の手続きが産後早期にあるので、働いている妊婦さんは、産休に入る際に職場と確認しておくと安心です。

また、必要に応じて「高額療養費」「傷病手当金」「未熟児養育医療制度」「児童扶養手当」などの制度があります。これらも事前に手続きや申請方法を調べておきましょう。

ネットスーパーや、ネット通販をリサーチして登録しておく

産後1ヵ月は外出しづらいため、食材や日用品、赤ちゃんのお世話グッズの買いたしには、宅配サービスやネットスーパー、ネット通販を利用すると便利です。サポートが少ない人は、宅食を利用しても。妊娠中にリサーチして、登録しておくと産後に慌てずにすみます。また、ある程度買いだめしておいても大丈夫な日用品・消耗品は、妊娠中に購入してストックしておいても良いでしょう。

子育て支援サービスをチェックしておく

産後の育児や家事を手伝ってくれるヘルパーを派遣してくれる制度、母乳の相談に乗ってもらえる母乳外来など、産後の子育てを支援してくれるサービスがあるので、積極的に利用しましょう。また、産後のサポート状況によっては、産後ケアセンターや産後ケア施設の利用、自宅にサポートに来てくれる産後ドゥーラなどを活用するといいでしょう。各自治体のサービスも含め、妊娠中に情報収集が必要です。

内祝いのリサーチをしておく

内祝いは、出産後にお祝いをくださった方々に贈ります。私は妊娠中に調べておけばよかったと後悔しました。産後は忙しい上にすぐにお返ししないといけないので大変です。インターネットで申し込めるものが多いので、気になるサイトや商品の候補を絞っておくとスムーズです。

まとめ

初めての出産に、何をどれだけ準備したらいいのかわからない方も多いと思います。まずは病院やお住いの自治体の両親学級などを受講して、出産や産後の赤ちゃんとの生活のイメージをふくらませてから準備を始めるとスムーズです。また、実際に子育て中の友人やご家族に話を聞くととても参考になりますよ。赤ちゃんを迎えるための準備をパパやご家族と楽しんでできるといいですね。

高杉絵理

PROFILE

高杉絵理このライターの記事一覧

看護師、助産師、保健師の資格を取得。総合周産期母子医療センターの産科やNICU、産科クリニックで経験を積む。現在は世田谷区の保健センターで妊婦さんやママたちの相談業務に携わる。助産師にオンラインで相談できる「助産師サロン」も運営。自身も1児の母として育児に奮闘中。 オンライン助産師サービス「助産師サロン」

RELATED 関連情報はこちらから

RANKING アクセスが多い記事をランキング形式でご紹介。

妊娠・出産・育児は、
わからないことがいっぱい。
悩み過ぎず、自分のペースで
行える育児のカタチを紹介していきます。
コモドライフとは?