子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラムvol.125

戌の日の安産祈願はどうすれば良いの? みんな腹帯や服装はどうしている?【助産師がアドバイス】

2022/3/16
戌の日の安産祈願はどうすれば良いの? みんな腹帯や... 戌の日の安産祈願はどうすれば良いの? みんな腹帯や...

妊娠5ヵ月になると安定期に入り、そろそろ「戌の日」を考える妊婦さんも多いのではないでしょうか?安産を祈願する戌の日は、妊娠中の大事な行事。でも、どうやってすればいいの? いつ、誰と行くの? 腹帯や服装はどうしているの? などわからないことも多いですよね。そこで、母乳育児支援の国際ライセンスをもち、地域の母乳育児を支援されている助産師の榎本美紀さんに安産祈願でのポイントや、腹帯について聞いてみました。ぜひ参考にして、妊娠中の思い出に残る日にしてくださいね。

戌の日の安産祈願とは

安産祈願に行く日

日本では、暦の上で全ての日に干支が割り振られています。この十二支の一つで、12日に一度訪れるのが「戌の日」。犬はお産が軽く、安産の象徴とされていて、それにあやかろうと妊娠5ヵ月の戌の日に腹帯を巻き、安産を願う日として広まりました。いつが戌の日に当たるかは、暦カレンダーや神社のホームページなどで確認ができます。

本来は、妊娠5ヵ月の最初の戌の日に安産祈願を行うケースが一般的ですが、妊娠中の体は非常にデリケート。安定期とはいえ、つわりが治らないママもいますから、ママの体調を最優先に日程を決めましょう。混んでいる戌の日を、あえて避ける人もいます。

私は、東京日本橋の水天宮に憧れがあったので、平日に私の母と2人で行きました。戌の日は混雑するのと、妊婦さん1人しか祈祷の部屋に入れないと聞いていたため、戌の日を避けました。

安産祈願では、お祓いや祈祷のほかに「帯祝い」という、腹帯をお腹に巻く儀式を行うことも多いです。古くは帯を妊婦さんの実家側が用意して贈るのが一般的でしたが、現代では慣習にこだわらず、ママが自分で使いたい腹帯や妊婦帯を持参したり、神社から贈られる帯を使用したりするケースなどさまざまです。中には祈祷ずみの腹帯や、腹帯をかたどった小さな布などを現地で買うことができるところもありますし、使用中の腹帯や妊婦帯を着用したままお祓いができるところもあります。安産祈願の前に調べてから行くのがおすすめです。

安産祈願は、誰と行くという決まりは特にありません。ママ1人で行くケースもあれば、夫婦2人で行くケース、夫婦だけでなく両家の両親そろっていくケースもあります。安産祈願は夫婦で事前に済ませて、戌の日は親族などと食事会をする、自宅で出前を取ってお祝いをするといったケースも。ママの体調とお腹の赤ちゃんのことを第一に考えて、体に負担がかからない範囲でお祝いするようにしましょう。また、両家の両親、夫とみんなで行っても人数制限で祈祷のお部屋には入れないこともあるので、事前に確認することをおすすめします。

お参りに行く日の服装は?

お参りに行く日の服装

普段着で問題ないとしている場所も多いですが、あまりカジュアルな服装は避けましょう。着物など普段着なれない服装は避けて、ママはお腹を締め付けず、ゆったりと着られるワンピースなどが良いでしょう。パパや他の家族はスーツなど、失礼に当たらないような服装にするのがマナーです。

祈祷では、靴を脱いで本殿でおこなうことが多いため、靴は着脱しやすいものを選び、素足や露出の多いスカート、短パンは避け、きちんとした服装を心がけるようにしましょう。

腹帯とは

赤ちゃんの成長と安産を祝って巻く腹帯

腹帯とは、赤ちゃんの成長と安産を祝って巻くものですが、それ以外にも、大きくなっていくお腹を支えて腰痛を軽減し、冷えを予防する役割もあります。現在はさらしタイプだけではなく、はらまきタイプのものなど、使いやすい工夫がされているものも多く、総称して妊婦帯と言われています。

妊婦帯は種類によって少しずつ機能が異なるため、どの種類を選べば良いかは、着脱のしやすさやサポート力、腰痛軽減やずれにくさなどを考慮しましょう。自分だけで選べない場合は、赤ちゃん用品店でスタッフに相談したり、実際に試着したりして選ぶのもおすすめです。

安産祈願ということで、イベントの一つとして戌の日にさらしの腹帯を巻くママもいます。健診時に助産師に巻き方を聞く、安産祈願をしに行く場所のホームページを調べる、腹帯購入時に付属する説明書などを参考するなどしてトライしてみましょう。

妊婦帯は、妊娠中長く使うものなので、自分に合ったものを選び、持参して祈祷してもらったり、着用して安産祈願ができたりすると良いですね。

まとめ

最近は、戌の日や安産祈祷の腹帯などを知らない方や、あえてやらない方も増えています。パパやママより、両家のご両親が楽しみにしているパターンも多いかと思いますが、後々に良い思い出になることもあるかもしれません。私自身は、戌の日に腹帯を巻いて写真を撮りました。いつも妊婦さんに巻いていたので、実際に自分のお腹に巻いたときはとても感動しました。妊娠5ヵ月のころは、まだ体調も安定しないことも多いので、できる範囲で無理せずにスケジュールを立てて、楽しめると良いですね。

榎本美紀

PROFILE

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2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、地域の母乳育児を支援している。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたる。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受け付けている。自身も一児の母として子育てに奮闘中。
「みき母乳相談室」

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