これまでの生活が一変し、体もまるで別人のようになるのが妊娠。そんなマタニティライフを快適に過ごすために準備しておきたいものをご紹介します。
マタニティーブラ
妊娠して分泌されるエストロゲンによって、乳腺は著しく発達します。妊娠初期から普段の下着では苦しくなってくる方も多く、乳頭の痛みが出てくる方もいらっしゃいます。産後も授乳用として使えるもので、優しいつけ心地のものを選んでくださいね。
骨盤ベルト
妊娠中はエストロゲン、プロゲステロン、リラキシンなどの作用により、関節や靭帯がゆるくなります。これは分娩に向けて、赤ちゃんが出て来やすいよう恥骨や骨盤をゆるめるために起こるのですが、恥骨が数mm開いて痛みが出ると、歩けないほどになる場合もあります。腰痛は3~4割の妊婦さんが訴える症状です。お腹が大きくなり始めたら、無理な運動や急な動作を避けるとともに、骨盤ベルトも上手に使うことをオススメします。
適度な運動に!ぺたんこ靴と帽子
心拍数が軽く上昇する程度の運動は、赤ちゃんの心肺機能を鍛える働きがあります。つわりが収まり安定期に入られたら、日光浴をしたり、適度な運動をするとよいでしょう。妊娠により体の重心が変化したり、関節も痛みやすくなるので、転倒を避けるためにも是非ペタンコの靴をお探しください。妊娠後期は足も少しむくみ、お腹の大きさでご自身の足も見えなくなってしまいますので、足入れのよいものがオススメです。
なお、日光浴では体に必要な“ビタミンD”が作られますが、妊娠中は色素細胞が刺激され、メラニン色素が沈着しやすくなります。日光浴などで外出する際は、つばの広い帽子もあるとよいですね。
最後に
赤ちゃんのためのお洋服や母子手帳カバーを選ぶなど、楽しい時期をお過ごしかと思います。ご自身の体もいたわりつつ、産後にはどうしても出かけにくくなる映画館や、ご夫婦二人で大人なレストランへのお出かけなども、楽しんでみてはいかがでしょうか?これらのグッズもうまく取り入れながら、マタニティライフを健やかに過ごしてくださいね。
PROFILE
十倉陽子このライターの記事一覧
大学卒業後、総合診療、家庭医、地域医療を初期研修で学び、産婦人科医局に入局。
婦人科良性腫瘍手術、性感染症、女性医療、婦人科悪性腫瘍、周産期医療、新生児治療の研修を踏まえ、現在は不妊治療専門施設に勤務。体外受精を含む不妊治療を中心に、その他女性のトラブル全般に対応できる女性の全人的医療者を目指しています。二児の母。現在英ウィメンズクリニック勤務。