先輩パパとママの毎日コラムvol.528

三兄弟と織りなす、いくつもの今日「伝え合うということ」

2022/10/27
三兄弟と織りなす、いくつもの今日「伝え合うというこ... 三兄弟と織りなす、いくつもの今日「伝え合うというこ...

子育てをする中で、イラストレーター・やまなかみほさんが気付いたのがコミュニケーションの大切さでした。

妊娠をすると、初期から後期までの間に様々な体の変化があります。ひとつひとつの変化を経て自分もグレードアップするような感覚があり、心の準備も整っていきました。

でも、夫にとっては出産がスタートラインのようなもの。妊娠中の体や心の変化と向き合い、出産を経験してきた母親とは違い、マイペースで変わらない夫にイライラしてしまうという話をよく耳にしていたし、実際に自分もそうでした。

そんなときに、欲しい言葉をかけてくれるのは、母親や先輩ママとして奮闘している友人たちでした。だけど、先輩ママである友人がアドバイスしてくれたことは、「子どもの教育や方針などを決めるときは夫婦2人で決めることを大事にしたほうがいいよ」ということでした。

本当は当然のことですが、決めてしまったことばかりを夫に伝えるのではなく、「こう思うんだけど、どうかな?」というように、“頼りにしているし意見を聞きたい”ということをきちんと伝えると夫婦も親子もぐっと結束すると教えてくれました。

確かに自分の親や友人に相談すると、比較的自分と同じ意見をくれるので安心して真っ先に相談しがちです。

今では子どもたちにも意見を聞くことが多くなりました。今では子どもたちにも意見を聞くことが多くなりました。

夫は育児や家事にも協力的だったし、わたしの意見に反対することはほとんどなかったけれど、日ごろからその友人のアドバイスを忘れないように意識していました。

子どもとの日々は、良くも悪くも、これまで自分が信じてきた価値観が叩き割られる出来事がたくさんあります。他の家族との違いだったり、お友だちとの付き合い方、子どもそれぞれに個性があることに戸惑ったり。余裕のなさから「どうしてうまくいかないんだろう…」と、渦の中から脱せずに、自分だけが悩んでいるように感じたこともたくさんありました。自分の答えを一度置くことは余裕のないときほど難しく感じていました。

けれど、思い切って自分の価値観で出した答えをまずは一度置いて相手の考えを尋ねると、結果的に助けられるということが何度もありました。

夫は「意見を尋ねたり頼りにされたりするとやっぱりうれしい」と反応してくれたので、一人でモヤモヤと考えて渦に巻き込まれている自分がちっぽけに感じました。自分だけで抱え込まずにまずは相談することが大切なんだと、しみじみ感じました。

子どものことを想う気持ちは、夫も一緒。誰よりも子どもと一緒にいる自分こそが一番の答えを決められるように感じていましたが、夫と伝え合うことを繰り返し、共に支え合うことで、親に、そして家族になってきたように思います。

どうしてそうなのか理由を明確にしたい私と違い、夫は「結果が良ければ万事OK!」な考えであることが多く、そんな単純に考えられないし…と思うこともよくありました。

それでも自分の考えも相手の考えも否定はせず、とりあえず全部出して混ぜ合わせてみるということを続けてきたからか、今では大抵のことは同じ答えを夫婦で選べるようになりました。

投げかけたり問いかけたり、言葉のキャッチボールを繰り返すことで、お互いを尊重しているという意志表示になり気持ちよく過ごせるようになったのかなと思います。

夫との共通の趣味はキャンプ。キャンプのための旅費&欲しいものグッズを買うために貯金箱を買い、GW、夏休み、年末年始の連泊キャンプに備え夫婦で貯金を始めました。なかなか楽しいです。夫との共通の趣味はキャンプ。キャンプのための旅費&欲しいものグッズを買うために貯金箱を買い、GW、夏休み、年末年始の連泊キャンプに備え夫婦で貯金を始めました。なかなか楽しいです。

三男をおんぶして、逃げ出さないようにカートとおなかの間に次男を確保し、長男の手を引きながら買い物していた濃密な「いくつもの今日」。子どもたちとは肌と肌がいつも触れ合い、触れ合うことで想いを伝えあっていたように思います。

「今が一番いいときね」と声をかけられると、あのころは思わず苦笑いすることもあったけれど、振り返ってみたらその意味が少しわかるようになった気がします。

やまなかみほ

PROFILE

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イラストレーター。夫、三兄弟(小6、小4、小2)、犬(1才のジャックラッセルテリア)と長崎県で暮らす。インテリア、DIY、キャンプ、ノッティングなどのもの作りが趣味。

(制作 * エチカ)

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