先輩パパとママの毎日コラムvol.420

きみと一緒、あたらしい時間「チームで子育てという考え方(2) 仕事場のサポートについて」

2021/7/13
きみと一緒、あたらしい時間「チームで子育てという考... きみと一緒、あたらしい時間「チームで子育てという考...

料理創作ユニットGomaの中村亮子さんの子育て日記。今回のテーマは、仕事場での「チームで子育て」についてです。

前回に引き続き「チームで子育て」のお話。ふたつめは仕事場のサポートについてです。Gomaの活動は現在、従姉妹であるアラキミカと一緒に主宰しています。

家族と一緒にやっているおかげで仕事場でのサポート体制はバッチリ。生後5ヵ月頃から、母に預けたり仕事場に連れてったりして復帰することができました。

アラキさんとお子さん

自営業だからと言って子育てと仕事の両立が簡単かというと決してそういう訳ではなく…まわりのフリーランスの友人たちのほとんどは保育園に預けています。特定の誰かに預けたり仕事場に連れていくというのは当たり前ではありません。

それがなぜできたかというと…?預かってくれる母のおかげと共に、アラキがちょうど10年前に出産した際、先陣を切ってそのシステムを作ってくれたから。

当時もうちの母(アラキにとっては叔母)がアラキの息子を預かってくれていました。具体的には出勤する平日週5日のうち、3日を母が朝から夕方まで預かってくれ、残りを仕事場に連れてくる。アラキの息子が幼稚園に入るまではそんな風に「Gomaでも子育てをする」というのが当たり前の生活だったので、仕事場で子育てをすることは私の中では普通のこととして思えたのでした。

アラキさんとお子さん

でも、今思うと当時そのシステムを先陣切って作ったアラキはすごかったな、と思います。

自分が「こういう風にしたい!」という思いを、まわりに説明とお願いもしっかりしてくれたのでこちらも納得して対応できました。結果的に道を作ってくれたんだなぁと思います。

アラキに自分の思いをまわりにしっかり伝えて新しいスタイルを作ることはできるんだ、と学んだ私は、「自分の番になった時にもこうしたい」という思いを伝えられるようになりました。悪いな…と思うよりもサポートしてもらった分、自分ができることは何か?と思うことに重点を置くようにしています。

お子さんをお世話している様子

さてさて、復帰したては日数を減らしての慣らし運転から始めたので無理なく仕事を再開することができました。

幸い息子は比較的おとなしめな赤ちゃんで、仕事場で困ることはほとんどなかった。2駅離れている実家との朝と夕方の往復も問題なく、預けられても泣くこともなく、親孝行な息子に感謝。

アラキの息子もそうでしたが、あまり親と離れることに抵抗感がなく育ったのは、性格なのか?それともこの赤ちゃん期からの生活のおかげなのか…?両方かな?

言葉が分かってくると「おしごと」という概念も少しずつ理解し始めてくれたのも嬉しいオマケでした。徐々に「おしごと」してる時は比較的じーっと黙って1人で遊んでくれるようになりました。仕事場には絵本もたくさんあるので、それを楽しそうに見ていたり。

赤ちゃんが仕事場にいるからといって特に決まり事を作った訳ではありません。自然に気がついた時にどちらかがケアしてあげるくらい。手が空いた時にはどちらかが読み聞かせしてあげたりしつつ、べったりと見ていなくても過ごせるようになってくれたのは助かりました。その内に言葉が出るようになると、息子自身も何かの作業をしながら「いまおしごとしてるの」なんて言うように。完全に環境によるものですね.…!

もちろん、仕事をしていると息子に対して100%の集中力を使うことは難しく、そんな環境に対しての賛否両論はあるかもしれません。

でも、私は親もいろんな顔を持っていることを子どもに伝える環境があってもいいんじゃないかな、と思っています。仕事をしていたり、やりたいことがあるお母さんと話していると、たまにそれを子どもに悪いと思っている部分が多かれ少なかれあったりする。私自身も忙しい生活に息子を付き合わせてしまってるな、と思うこともあったりはするのですが、必要最低限、体調や親子共々無理をしすぎることをしなければこんな生活もあっていい!と基本的には思っています。

なぜかって?

まず自分がいつも楽しい、と思える環境にいた方が良いと思うから。子育ては「子どものことをまず考えるのが一番!」という意識が普通となり、親は時に自分のことをいつも二の次にしてしまいがち。もちろん<子どもが一番>という考え方は分かるのですが、いろんな我慢やブレーキが親の負担にならないようにと思ったりもするのです。

一番は親子共々笑顔でいられること。子どもと一緒にいること、子育ては我慢なんかじゃなく、一生の中でかけがえのない素晴らしい時間なのだから。

中村さん、アラキさんとお子さん
中村亮子

PROFILE

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食や子どもをテーマに料理、雑貨デザインなど幅広く活動している料理創作ユニットGomaを従姉妹のアラキミカと主宰(www.gommette.com)。媒体での作品発表他、ものづくりワークショップ開催なども行う。著書に、絵本へんてこパンやさんシリーズのレシピ本『12つきのおはなし&パンレシピ』(フレーベル館刊)、『かんたん☆かわいい♡だいすきクッキング』(あかね書房刊図書館シリーズ)、レシピ付き絵本『へんてこパンやさん』(フレーベル館刊)など子どもに向けてのものも多数。
instagram.com/ryocogoma

(制作 * エチカ)

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