先輩パパとママの毎日コラムvol.577

愛するプニプニ「一時保育に行くか行かないか」

2023/4/4
愛するプニプニ「一時保育に行くか行かないか」 愛するプニプニ「一時保育に行くか行かないか」

イラストレーターかみやかやこさんの子育てダイアリー。赤ちゃんと一緒に過ごす幸せな時間は魅力的すぎるのだが、そろそろ自分の時間を確保するための手段を考えねば。それは一時保育だった、というお話です。

妊娠するまで、何も気にせず、時間を使ってきた。週末は夜型の7時間睡眠。朝から自分のケア。昼は友人とランチ。18時からデート。食後にレイトショーを観る。予定がない日は目覚めるまで眠り、何も行き先を決めずに街を歩いたり。

赤ちゃんが出来ると、自分のペースだけで1日を過ごすことはない。赤ちゃんが無事に、気持ちよく1日を過ごせるように、起きる時間、お昼寝の時間(静かな空間にいなければならない時間)、眠る時間のタイムリミットがある。そのために予測と予定と安全策で頭がいっぱいだ。この道はベビーカーでは歩けない。そろそろお昼寝だから、散歩してあのカフェを目指そう。午前中スーパーにも行きたいけど、児童館のイベントにも連れて行きたい。ぐずった時のためのおもちゃを用意しておかないと。そろそろ母乳の時間だわ。お風呂に入れないとだから、早めに帰らなきゃ。

何ともない普通の1日でも、陽が出ている間は、予定が詰め詰めになる。赤ちゃんが寝て、ホッとして、というより、ヨタヨタになり、夜の自分の時間がやってくる。ママが日中に自分の時間をほしいと思う。それは自然なことだと思う。仕事をしたい。本を読みたい。どうしても行きたい展覧会。本気で買い物したい。子連れでなく会いたい友達。

けれど、それらは本当に今、最優先すべきことなのか?私はその気持ちの踏ん切りがつけられなかった。赤ちゃんが可愛くて可愛くて。一瞬たりとも離れたくなかった。そう思ううちは預けなくていいか。と自分の時間は今はいらないと思っていた。仕事は赤ちゃんが寝た後にやればいい。お昼寝をしっかりしてくれる子だから、散歩して寝かせれば、カフェでできる。

子ども達との一日のタイムスケジュール

けれど、自分の睡眠時間を削り、夜は仕事と夜間授乳で埋まり、寝るのは朝寝だけ。という日々を過ごしていると、やはりママの体に疲れは溜まっていく。朝寝してしまうと、午前中の児童館のイベントにも行けない。周りのママと生活リズムがずれていると、赤ちゃん同士で遊ばせてあげられない。私もママ友と気晴らしができない。自分の都合のいいように子育てと仕事と生活のリズムを作ろうとしたが、悪循環に感じ始めた。

赤ちゃんのためにも、自分のためにも、保育園を考えた方がいいのかな。そんな悩みがあった生後5ヵ月頃。「赤ちゃんとなるべく一緒にいたいという気持ち」と「仕事もしたい」という自分の気持ちのバランスがとれるのは「一時保育」という選択だった。

一時保育のパンフレットには、ママの息抜きに。と書いてあるが、人に頼っていいのかしら。と、正直悩んだ。まだ気持ちに揺らぎはあったが、前進せねばと思い、最初に選んだのは、2階がシェアオフィス・1階が託児&遊び場というワーキングスペースだった。近くに赤ちゃんを感じられて、すぐにお迎えも行けるし、とてもよかった。頼って正解だ。だが、託児の場所に他の赤ちゃんは自分のママと過ごしているので、娘は寂しかったようで、ずっと泣いてしまった。泣き声を聞きながらでは、私の仕事も捗らず、あまり利用することもできなくなってしまった。

保育園でのお散歩

そして1才の頃、完全保育の一時保育に預けることにした。そこでは娘はのびのびと楽しんでいた。成長したこともあるかもしれないが、周りの同年代のお友達の刺激もあっただろう。少し月齢上のお姉ちゃんたちの仲間に入ろうと一生懸命な娘を、今まで見たことがなかった。

昼寝もしないほど、保育園を満喫していた。帰りの自転車ではコテンと眠りこける。なので、本人が楽しく行きたがるのならば、と定期的に一時保育を利用するようになった。私は少々寂しい気持ちもあったが、すぐに慣れたし、9〜17時でめいいっぱい自分のことを進められるスッキリ感たるや。いつもなら1日かかることが、1時間で終えられる。

そして弟が生まれた。これもまた可愛くて可愛くて。いっときも離れたくなかったし、成長を眺め続けたかった。そのため、弟も1才過ぎてもなかなか一時保育には踏み切れなかった。本人の性格も甘えん坊でママっ子の弟。パパとお留守番もままならない。この子は一時保育は難しいかなぁ。と思っていた。けれど、1才半頃、通い始めればすぐ慣れてくれた息子。お迎えに行ったら、大好きな電車の本をペラペラめくって読んでいて、お迎えきたよ〜と呼びかけても、ずっと読み続けていた。

結果、我が家は一時保育を、月2、3回お願いしている。その時間に仕事をしたり、季節イベントの支度をしたり、美容院に行ったり、お姉ちゃんと出かけたり、映画に行ったり。いい気晴らしの時間になっていて、なおかつ一時保育の日の夜はいつも以上に子どもたちが愛おしい。預けていても、結局子どものことを考えているし、お迎えの時は早く抱きしめたくて、急ぎママチャリを漕ぐ。離れていて恋しいのはママの方なのかも。

かみやかやこ

PROFILE

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多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。デザイナーを経て、イラストレーターとして独立。2018年に女の子、2021年に男の子を出産。愛情たっぷり注ぎながら、子育てを楽しんでいる。好きなものは、海、コーヒー、いい香り、植物、ドラマ、美容情報、美味しい食べ物、アイドル。
http://kamiyakayako.com/
https://www.instagram.com/kamiyakayako/

(制作 * エチカ)

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