先輩パパとママの毎日コラムvol.579

火山のふもとで深呼吸「おなかのなかで、ぐるんっ!?」

2023/5/12
火山のふもとで深呼吸「おなかのなかで、ぐるんっ!?」 火山のふもとで深呼吸「おなかのなかで、ぐるんっ!?」

浅間山の裾野に家族5人で暮らすピラティスインストラクター前村詩織さん。長女を妊娠中、逆子と診断されて…?

妊婦健診の楽しみといったら何といってもエコーではないでしょうか。

今日は赤ちゃん元気にしてるかな?今日は性別わかるかな。どんな顔をしているのかな。

どきどきしながら白黒の画面を凝視して、これが頭、こっち向いてるね、これが太ももの骨で、長さは…なんて説明を受けながら、赤ちゃんの体重やサイズを算出してもらう特別な時間です。

長女を妊娠中に通っていた産科のおじいちゃん先生は、最新の4Dエコーを使いこなし、いかによい瞬間にスクリーンショットを撮るかに情熱を傾けていました。健診のたびにベストショットを何枚も撮っては出力して持たせてくれました。

渾身のベストショット。そっくりこの顔をして生まれてきました。渾身のベストショット。そっくりこの顔をして生まれてきました。

逆子宣言を受けたのは妊娠7ヵ月ごろでしょうか。

「逆子だねえ、でもまあ、まだまだ動くからね、心配しないで大丈夫」

そう言われても気になるものです。「逆子 体操」なんて検索して、見よう見まねで逆子体操をしていましたが、なかなか治らず。「タネちゃん、ぐるんってまわるんだよ〜。頭から出ておいでよ〜」と、ことあるごとにおなかに向かって話しかけていた、ある日のこと。

夜寝ていたら、天地がグニャ〜ンとひっくり返るような夢を見ました。と同時に、おなかのなかもぐるん!と回った気がしたのです。あまりの胎動の激しさにびっくりして目が覚めました。これはもしや…と、次の妊婦健診がいつもに増して待ち遠しかったのを覚えています。

ようやく健診当日。エコーを見たおじいちゃん先生の「お、逆子治ってるね!」の言葉に思わず手を叩いて喜びました。あの夜に動いたに違いありません。

あれから10年近く経ち、今はピラティス講師として日常的に妊婦さんに接するようになりました。マタニティピラティスのレッスンに来てくださる生徒さんのなかには「逆子って言われちゃいました〜」と教えてくれる方も。ピラティスは逆子体操に似ている動きがたくさんあるんですよ、と言いながら、逆子によさそうな動きをピックアップしてプログラムを組みます。

翌週のレッスンで、教えてくれました。「先週のピラティスの後におなかの中でぐるんって回った感覚があって、逆子が治った気がしていたんです。そうしたら翌日の健診でやっぱり治ってるって言われました〜!」生徒さんの笑顔に心のなかでガッツポーズ。ピラティス講師をやっていてよかったと思う瞬間のひとつです。

大きくなっていく赤ちゃんと一体感を持ちながら動くマタニティピラティス。大きくなっていく赤ちゃんと一体感を持ちながら動くマタニティピラティス。
前村詩織

PROFILE

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ピラティスインストラクター。日本で十数名しか保有していないオーストラリアのピラティス国家資格を取得し、ASICS Sports Complex TOKYO BAYなどでクラスを受け持つ。2020年長野に拠点を移し、フリーのインストラクターとして働きながら一男二女の子育て中。
https://www.instagram.com/shiorilates/

(制作 * エチカ)

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