先輩パパとママの毎日コラムvol.580

山神千里のママ日記(1)〜どうする?家事と育児〜

2023/5/15
山神千里のママ日記(1)〜どうする?家事と育児〜 山神千里のママ日記(1)〜どうする?家事と育児〜

フォトグラファーの山神千里さんのマタニティー日記の続編、ママ日記のスタートです。1回目はママになって家族も増えた、山神家の家事と育児についてのお話です。

わたしは妊娠するまでは、家事の分担について正直あまり意識したことがありませんでした。ただ、夫の方が仕事の拘束時間が長いこともあり、わたしが担当する割合が多かったようには思います。たとえば、食事なら平日はわたし、土日祝は夫。洗濯は主にわたしで、掃除は気になった方がやるという感じです。そして、わたしの方が家事へのこだわりや気になるポイントが多かったこともあり、結局やっていたような…?

変化が訪れたのは、妊娠してから。以前も書きましたが、私はつわりがとてもつらくて、その頃から夫が家事を全面的にやってくれるようになったんです。つわりが落ち着いた後も、洗濯や水回りの掃除など、それまで彼があまりやってこなかった家事までも積極的にしてくれるようになりました。夫曰く、洗濯物の洗い方干し方など、わたしのやり方がありそうなものは、口出しされるのが嫌で、それまでは避けていたとのこと。任せるならやり方に口出さないで欲しいと、何度か言われた記憶があります(笑)。

子育てに関してのわたしの希望は、夫婦で一緒に育てているという感覚でいたいことでした。それに、わたしが不在の状況でも父子二人で過ごせるようになってほしいとも思っていました。我が家は夫婦二人の期間もそれなりにあったので、夫が遊びも仕事も満喫してきたから、子どもを授かったら子育てをできる限りやりたい!と日頃から言っていたこともあり、特に育児の分担などの話し合いなどはしませんでしたが、心配も不安もありませんでした。

そんな感じでのんびりとマタニティを過ごし、出産の日を迎えました。わたしは満身創痍の出産で、産後直後は心身ともにボロボロの状態になってしまいました。そんなわたしを見た夫は、自分のできることはなんでもやる!と、意気込んでいたようです。さらにありがたいことに、夫は1ヵ月の育休も取得することができました。

コロナ禍ということもあり、夫が息子と初めて対面をしたのは退院日。迎えに来てくれた夫が、病院ロビーで息子と会った時に、それまで見たことのないような複雑な表情をしていたのが、とても印象に残っています。感動しているのか、嬉しいのか、涙を我慢しているのか…。写真には残せなかったけれど、あの時の表情は一生忘れません。

ぶかぶかの退院着の息子は、2906gと標準的な体重でしたが、夫は「こんなに小さくて大丈夫なの!?」と、抱っこしてびっくりしたそうです。

ゲップだしも少し慣れてきた夫と、まだ小さかった息子。ゲップだしも少し慣れてきた夫と、まだ小さかった息子。

いよいよ3人で我が家に帰宅。夫は育休を取得するために、連日多忙だったことを知っていたので、家は荒れているかも…なんて思っていたのですが、部屋に入ってびっくり!夫は赤ちゃんを迎え入れるために、家中をピカピカにしてくれていたのです。感動しました。

退院日には、実家の両親もお祝いに来てくれました。気を遣ってくれて、ほんの数時間の滞在でしたが、本当に嬉しかったです。わたしの母が、息子を抱っこして涙ぐんでいるのにつられ、わたしも泣きました。赤ちゃんってすごいって、家族の表情を見ていて改めて感じました。

そして始まった3人の生活。今でも夫婦で思い出して笑えるエピソードがあります。退院してすぐの頃、夫が泣いてる我が子の声をスマホのアプリで解読しようとしていたことです。

夫は理論的なものが好きな性格。なんで泣いているのか、何をしてあげたらいいかを知りたくて、泣き声で赤ちゃんが泣いている理由がわかるというアプリをダウンロードしていたのです!息子が泣くと、さっとスマホを出して近づけている夫の姿を見て、大丈夫だろうか(笑)…と思いましたが、さすがにすぐに使わなくなりました。泣いている理由のだいたいは、おなかが空いてる、眠い、怒ってる、のどれかなので。でも、彼なりに赤ちゃんのことを知りたい、どうにかしてコミュニケーションをとりたいと、考えてくれたんだろうなあと思っています。

リビングが賑やかになって、赤ちゃんのいる日常になったことを実感。リビングが賑やかになって、赤ちゃんのいる日常になったことを実感。

家族が3人になって、赤ちゃんが横で寝ていることが、夢のような毎日でした(寝不足だからもあるかも?笑)。7年も住んでいる家なのに、新しくなったような不思議な感覚。日常生活のなかに、赤ちゃんのいる暮らしになったんだなと思う瞬間も、新鮮な日々。

保育園に通い始めた息子をみながらあらためて振り返ってみると、家事も育児も、わたしたち夫婦の場合は「こうしよう!」って、決めたことはないけれど、その時々の環境や状況に柔軟に対応しながら、時に家族会議という名のプチ喧嘩もしながら、これからもお互いを思いやって、息子と一緒に少しずつ成長できたらと思っています。

表情も少しずつ出てきて、嬉しかったころ。表情も少しずつ出てきて、嬉しかったころ。
山神千里

PROFILE

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1985年埼玉県所沢市生まれ。活発で男の子のような幼少期を過ごす。高校生まではスポーツ少女だった一方でものつくりが好きだった母の影響から、絵画や造形、映画に興味を持つようになる。大学は日本大学芸術学部写真学科に進学。卒業後、広告代理店制作部勤務。フォトグラファーを志し、広告フォトグラファーアシスタントを経験。2013年からの2年間はバンコクを拠点とし活動。2015年からは東京を拠点とし、人物写真、料理写真、ウェディングフォト、ファミリーポートレートなど女性らしいあたたかみのある写真を得意として幅広く活動中。
https://www.chisatoyamagami.com/

(制作 * エチカ)

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