先輩パパとママの毎日コラムvol.52

伊野家の子育て日記「寝かしつけ」

2016/12/27
伊野家の子育て日記「寝かしつけ」 伊野家の子育て日記「寝かしつけ」

写真とモノづくり好きなママの、子育て写真日記。

赤ちゃんと一緒に生活するようになって、一番苦労している(した)のが寝かしつけだという人は、多いと思う。

オムツは替えたし、おなかもいっぱい、そろそろ眠くなってくるはず…と状況が整ったところから、実際に寝てくれるまでが、長い。わたしは、「授乳は3時間おき、それ以外に寝かせるためだけの授乳は極力やらない」と、なぜか頑に考えていたので、寝かしつけは、ひたすら抱っこでゆらゆらするスタイルでがんばった。

夜間も、約3時間おきに泣く娘にあわせて自分も起きて、授乳。ただ昼間とちがって、夜中はたいてい授乳のあとすぐに寝てくれたので(いま思えば寝ながら飲んでるような感じだった)、特に手がかかるとは思っていなかった。不規則に起こされるよりもサイクルがある程度一定している分ストレスが少なく、どちらかというと「うまくいっている」ほうだと、思っていたくらい。

お母さんの腕の中でスヤスヤ

娘が生後半年くらいの頃、1才半の子どもがいる友人の家に遊びに行き、育児についてあれこれ雑談しているなかで、ふとその友人に「いま、昼寝は何回?夜は何時に寝かせているの?」と聞かれて、答えに詰まった。そして、自分がその質問に対する答えを持ち合わせていないことに、ショックを受けた。つまり、子どもの睡眠スケジュールという総合的な概念が、わたしには全くなかったことに、このときはじめて気付いたのだった。

だいたい3時間おきのサイクルとはいえ、きっちりタイマーのようにはいかないので、当然毎日少しずつズレていた。また、月齢があがってくるにつれ、サイクル毎に必ず昼寝するわけではなくなってきてもいた。昼寝は何回(&何時頃)で、夜は何時に寝かせるか。そんな風に考えたこと、なかった…!

段ボールの中

その場で教えを乞い、ねんねトレーニングの本を貸してもらった。

生後3ヵ月以上の赤ちゃんは、夜中の授乳間隔を5-6時間くらいまで延ばしても大丈夫なこと。日中の授乳時間と、夜ベッドにいれる時間を規則化すれば、次第に体内時計が整ってきて、6ヵ月以上の赤ちゃんなら、一晩通して眠ることができるはず、ということ。さらに、学習によって、ひとりで眠りにつくことができるようになるということ。

目が覚めているうちにベッドに寝かせても、赤ちゃんがひとりで眠ってくれるなんて!もちろん、赤ちゃんが安心して眠りにつくためには、環境を整えることが必要。おやすみ前のルーティンを一定にして、気分を落ち着かせ、スムーズに誘導してあげることも大事。でも、ひとりで入眠できるようになった子は、夜中に起きてしまっても、自分の力で再び寝付くことができる、という。抱っこで眠った子は、起きる度に抱っこを求める。おっぱいで眠った子は、起きる度におっぱいを求める。なるほど、そりゃそうか…。

具体的なトレーニングの進め方は、書籍や情報サイトを参照していただくとして(※)、ベースとなる考え方はこんな感じ。目から鱗がガラガラと音を立てて落ちた。

これは、ぜひやってみたい。

地面の花びら

自分なりに学習して知識を増やし、夫とも相談して、計画を立てた。引っ越しの予定があったのでその時期を避け、新居での生活が落ち着いてきた、生後8ヵ月を過ぎた頃に、覚悟を決めて、トレーニング実行。すると、1週間もしないうちに、夜すんなりひとりで眠りにつき、そのまま朝までぐっすり、という生活が訪れた。すごい! ほんとにできた……!

旅行など環境の変化や、昼間の過ごし方・出来事などによって、うまくいかない日があったり、揺り戻しもあったけれど、たいていは数日もすれば習慣を取り戻すことができた。トレーニング期間の何日かこそ、子どもが抵抗して泣くので心苦しかったり、なかなか寝付けない子どもに付き合って体力と精神を削られたりもするけれど、その後ナン百日と続く毎晩の平和を得られたのだと思うと、あそこでグッと堪えて踏ん張った価値があった。知り合いに子どもができたら、必ず勧めてます。

いまは4才になった娘が、まだベビーベッドで寝ていた1-2才の頃。絵本を読んだあとで寝室に連れて行き、ぱっちり目が空いた状態で寝かせてブランケットをかけると、「おやすみ。」と言って暗闇からチュッと投げキッスを寄越してくれていた、あの姿はずっと忘れないと思う。

娘さん

※我が家が主に参考にした本:『赤ちゃんがすやすやネンネする魔法の習慣』 A・カスト・ツァーン/H・モルゲンロート著(PHP文庫)、『カリスマ・ナニーが教える赤ちゃんとおかあさんの快眠講座』ジーナ・フォード著(朝日新聞出版)

伊野妙

PROFILE

伊野妙このライターの記事一覧

東京生まれ、横浜育ち。女の子と男の子の三児の母。家庭業の傍ら、編集・ライティング・翻訳などの仕事を少々、ニットデザイン・制作販売の仕事を少々(Juhla[ユフラ]主宰 /『輪針だからカンタン! おしゃれでかわいい手編みこもの』発売中)。
http://instagram.com/eatoooni

(制作 * エチカ)

RELATED 関連情報はこちらから

RANKING アクセスが多い記事をランキング形式でご紹介。

妊娠・出産・育児は、
わからないことがいっぱい。
悩み過ぎず、自分のペースで
行える育児のカタチを紹介していきます。
コモドライフとは?