アメリカ・オレゴン州にあるアシュランドという芸術活動が盛んな美しい都市で暮らすセキアキコさんのアメリカでの子育てエピソード。
これは息子が6ヵ月の頃、夫が撮ってくれた1枚です。公園のベンチでわたしが授乳していたら、そこに木漏れ日が優しく注いでいて、思わず撮ってしまった1枚だそうです。大量の写真に完全に埋もれていたこの1枚を最近になって発見した時、「ああ、自分ってあの頃、こんな風に子育てしてたんだ」と初めて知った気がしました。良い写真だなあ、と思いました。
でも残念ながら、この3年で夫が撮ってくれた”わたしと息子の日常が写っている写真”は、この写真の他に数枚だけ。カメラマンの嫁がいて、本人は写真を撮る事に興味がないんだから仕方ない。仕方ないけど……今になって思います。「初めての子育てにてんやわんやだったあの頃に、こんな素敵な写真がもっとあったら絶対癒されてたし励まされてた!パパにもっと素敵な写真を撮ってもらえばよかった。写真に撮られるのが苦手(カメラマンあるある)なんて言ってないで、撮ってもらえばよかった!」
じゃあ、どうすればよかったのか。今から巻き返しをはかるためにも考えてみることにします。
「素敵な写真」て言うけど、何を撮ればいいわけ?
普段写真を撮らないパパにとって、「何を撮るか」が第一関門。日常なんて曖昧な題材を与えられても、正直何を撮ればいいのやら……。でもその答えは簡単。例えば、
ママと赤ちゃんが一緒に寝ているところ
授乳しているところ
一緒に遊んでいるところ
離乳食を食べさせているところ
抱っこしているところ……など
とにかく「普通のこと」を撮ってみる。とりあえずたくさん、何枚も撮ってみる。そうすると、ママと赤ちゃんのとびきり素敵な日常が撮れちゃったりするんです!
あとは、赤ちゃんと一緒じゃなくても、例えば離乳食のニンジンを必死ですりつぶしているところとか、大量のおむつを干しているところとか、子ども服を選んでるところとか……
すみません、欲張り過ぎですね(笑)。
毎日どんどん成長する赤ちゃんとの日々は特別だから、ありふれた、ただの日常のほんの一部分も、やっぱり特別なんです。だからパパさん、大丈夫です、どんどん撮っちゃってください。(後編につづく)
PROFILE
セキアキコこのライターの記事一覧
アメリカ・オレゴン州で出産と子育てをスタート。現在はメイン州在住。サンフランシスコで写真を学んだ後、スタジオアシスタント、ブライダルカメラマンとして働く。
http://ameblo.jp/aco-84/
(制作 * エチカ)