専門家にインタビューしてきました!

早期からの乳歯ケア~専門家にも早くから診てもらうべき理由って?

2017/12/22
早期からの乳歯ケア~専門家にも早くから診てもらうべ... 早期からの乳歯ケア~専門家にも早くから診てもらうべ...

長く健康な歯であるためにも、早期からの乳歯ケアはとても大切。自治体でも、定期健診や保育園・幼稚園などでの指導を通して、早い時期からの乳歯ケアを呼びかけています。今回は、練馬区のピジョンランド上石神井保育園で、子どもたちに楽しく歯磨き指導されていた歯科衛生士の小林さんに、赤ちゃんの歯科健診やホームケアについてお話を伺いました。

保育園での歯磨き指導を見せていただきました

ピジョンランド上石神井保育園では、年長児クラスの16人の子どもたちが歯磨き指導を受けていました。まず、歯垢の染め出しを行います。歯に付着した赤くなったところを鏡で見ながら、歯磨きチェックカードの歯に赤鉛筆で同じように塗っていきます。歯と歯茎の境目や、歯の表面が赤く染まっている子もいました。

歯垢の染め出し
鏡を見ながら赤く染まっている場所を赤鉛筆で塗っていく鏡を見ながら赤く染まっている場所を赤鉛筆で塗っていく

色を塗って歯磨きが足りていない場所がわかった後は、小林さんの指導のもと、歯ブラシできれいに磨いていきます。赤く染まった部分は、磨き残しをしやすい場所なので、これからも丁寧に磨いてもらうよう指導します。

「アリさん磨きだよ!」と、歯ブラシに力を入れてしまう子どもに理解しやすいように教える「アリさん磨きだよ!」と、歯ブラシに力を入れてしまう子どもに理解しやすいように教える

歯科衛生士、小林さんにお聞きしました!

ーー練馬区における早期からの乳歯ケアの取り組みについて教えてください。

法的に定められている1才6ヵ月での健診を前に、練馬区では1才児子育て相談という取り組みがあり、ここで歯科相談を実施しています。また、次の法的に定められた歯科健診は3才児健診ですが、1才6ヵ月から3才までの1年半で虫歯になる子も多いので、2才、2才6ヵ月と、半年ごとに保健相談所での歯科健診を実施しています。練馬区の歯科健診では、歯科医師、歯科衛生士だけでなく、栄養士や保健師など、さまざまな職種の専門家が保護者の方々をフォローしています。

ーー歯科健診では、どんなことがわかりますか?

ごく初期の虫歯を見つけることができます。ママやパパが子どもの虫歯に気づくのは、歯が黒っぽくなったときだと思うのですが、その段階ではかなり虫歯は進んでいて、本格的な治療が必要になってしまいます。ごく初期の虫歯は白っぽく、一般の人が見つけるのは難しいのですが、専門家は診断できます。初期の虫歯はていねいな歯磨きで復元することができるので、できるだけ早い段階で見つけることが大切です。

歯科衛生士の小林さん

ーーどのくらいの頻度で歯科医院に行けばよいのでしょうか?

練馬区の保健相談所は半年に1回の健診ですが、やはり個人差があります。かかりつけの歯科医院で、医師の指示に従ってください。

ーー家での歯磨きは、いつごろから始めたらよいでしょうか?

できれば歯が生え始める前から、口を触られることに慣れたほうが良いですね。口の周りは敏感なので、いきなり歯ブラシを入れられると、赤ちゃんはビックリしてしまいます。練馬区では、4ヵ月健診の際に、赤ちゃんのご機嫌が良いときに、手遊びの延長で口の周りも触ったりして、慣れることを始めてくださいね、と指導しています。

ーー口を触られたり、歯磨きを嫌がったりする赤ちゃんも多いのですが、家での歯磨きのコツはありますか?

月齢が小さい赤ちゃんは、ママやパパのお膝の上にゴロンと寝て仕上げ磨きをすることが多いと思いますが、真剣な表情で一生懸命歯磨きするのではなく、笑顔を心がけてください。赤ちゃんは下から顔を見上げるので、真剣な表情のママやパパは想像以上に怖いんですよ(笑)。歌を歌いながら歯磨きしたり、本の内容が理解できるようになったら歯磨きの絵本を読んであげたりするなど、「歯磨きは楽しい!」と思ってもらえると良いですね。

また、歯が生えてきたら、仕上げ磨きを忘れずに。赤ちゃんが歯磨きに慣れるために自分で磨く用の歯ブラシ、汚れを落とすための仕上げ磨き用の歯ブラシは、目的が違います。それぞれ目的に合った専用のものが発売されているので、しっかり使い分けてくださいね。

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