子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラムvol.55

赤ちゃん連れのお出かけはココに注意!持ち物はこれが役立つ!~車編~【4児ママ助産師解説】

2020/3/31
赤ちゃん連れのお出かけはココに注意!持ち物はこれが... 赤ちゃん連れのお出かけはココに注意!持ち物はこれが...

赤ちゃんとの初めての車でのお出かけは、いつから?何を持っていけばいい?など、気になることがいっぱいですよね。そこで今回は、赤ちゃんを車に乗せるときに気をつけてほしいこと、役立つグッズなどをお伝えします。赤ちゃんにとって快適なドライブは、ママやパパもラクにしてくれますよ。

赤ちゃんはいつから車に乗せていいの?

一般的に、赤ちゃんを連れての外出は1ヵ月健診が終わってから。ですが、出産後に病院を退院するときや病院の受診などで車を利用する際は、新生児でもチャイルドシートを装着していれば車に乗せることができます。赤ちゃんにとっては車の振動なども負担になるので、チャイルドシートが正しく装着できていたとしても、ゆっくり運転するなど安全運転を心がけて。また、頻繁な車でのおでかけや長時間の移動は首がすわってからにするとより安心です。最初は数分程度の距離から慣らしていき、少しずつ距離や時間を延ばしていけるといいですね。

赤ちゃんを車に乗せるときに気をつけてほしいこと

赤ちゃんを車に乗せるときは安全運転のほかにもさまざまな注意点が。これらを守ることで赤ちゃんにとって安全で快適なドライブになります。

1)チャイルドシートの着用

赤ちゃんむけチャイルドシート

道路交通法でチャイルドシートは6才未満まで着用義務があるとされており、新生児から乳幼児期までは、いかなる場合であってもチャイルドシートの装着が必要です。出産後、退院時に車で帰宅する場合は、事前に新生児対応のチャイルドシートを購入して車に装着しておく必要があります。チャイルドシートにはさまざまなタイプがありますが、赤ちゃんの月齢に合ったものを選び、成長に合わせて幼児用チャイルドシートや学童用ジュニアシートなどに切り替えていきます。

2)車内温度の調整など車内環境を適切に

車内ではエアコンなどを利用

赤ちゃんは大人に比べて体温の調節機能が未発達なため、車内ではエアコンなどを利用して快適な環境にしてあげる必要があります。夏場であれば26~28度、冬場であれば20度前後が目安です。赤ちゃんが乗る後部座席は、エアコンの風が届きにくく、運転席と車内温度の差が生じることがあります。大人にとって快適であっても、こまめに赤ちゃんの様子を見て必要に応じて調整してあげてくださいね。直射日光があたるときには窓にサンシェードをつける、寒いときにはブランケットやバスタオルをかけるなど、赤ちゃんの様子に合わせた工夫をすることが大切です。

3)赤ちゃんの生活リズムに合わせて

チャイルドシートに座った赤ちゃん

車の中は狭く、閉鎖的な空間であるのに加え、特にチャイルドシートを装着した赤ちゃんは、自由に身動きができないため、ストレスがたまりやすいもの。赤ちゃんが眠る時間帯におでかけして、できるだけ赤ちゃんの負担を軽減してあげましょう。どうしてもお昼寝の時間帯からおでかけの時間が少しずれてしまうときは、赤ちゃんに無理がない範囲でお昼寝の時間を調整するのも一つの方法です。また、赤ちゃんが眠っていたとしても、車中の温度や汗をかいていないかなど、赤ちゃんが快適に過ごせているか確認し、負担を少しでも軽減してあげられるといいですね。

4)長距離移動は休憩をこまめにとって、計画には余裕を!

長距離移動をするときは、赤ちゃんは体力がないので1時間程度を目安に休憩をとりましょう。チャイルドシートから解放してあげて、必要に応じ授乳や食事、水分補給などをしてください。車から降りることで気分転換にもなると思います。事前に休憩スポットを調べておき、出発前に計画を立てておくと安心ですね。急なおむつ替えなど、赤ちゃんと一緒のおでかけは何があるか分かりません。赤ちゃんに合わせて柔軟に対応できるよう、余裕をもった計画を心がけましょう。

5)赤ちゃんを車内に1人で残さない

「コンビニで飲み物を買いたい」、「ちょっとトイレに行きたい」、運転中はそのようなときもあると思いますが、ほんの少しであっても赤ちゃんを車内に残すのは厳禁です。エンジンを止めた後の車内の気温はあっという間に上がってしまうので、体温調節機能が未発達な赤ちゃんは、高温下では体温が上昇して熱中症になりやすく危険なためです。また、エンジンをかけたまま車両から離れるのは道路交通法違反に。赤ちゃんがスヤスヤ気持ち良さそうに寝ていたとしても、たとえ短時間であっても、必ず連れていきましょう。

持っていくと便利なグッズ

赤ちゃんとの車でのおでかけにあると便利なグッズをご紹介します。準備をして楽しく快適なドライブにしてくださいね。

・日よけアイテム

サンシェードをとりつけた窓

日差しがまぶしい場合にサンシェードを窓にとりつけてあげて、赤ちゃんに直射日光があたるのを防ぎましょう。ハンカチなどで日陰を作ってあげてもいいかもしれませんね。

・体温調節ができるもの

夏場なら、エアコンでの車内温度調節をしていても暑そうな場合、保冷シートを活用するといいですね。また、赤ちゃんは体温調節機能が未発達なので、夏場であってもバスタオルやタオルケットなどの体温を微調整できるものを1枚車に入れておくと安心です。冬場なら寒さに応じてブランケットや毛布をかけてあげてくださいね。

・授乳ケープ

母乳育児の場合は、車内や外出先で授乳するときのために授乳ケープがあると、急な授乳やすぐに授乳室が見つからないときなどに重宝します。

・ベビーカーや抱っこひも

車から降りたときの移動に役立ちます。ぐずってしまうときには、抱っこひもで安心して寝てくれることもありますので、寝かしつけに活用するのもいいかもしれませんね。

・おもちゃや絵本や赤ちゃん向け音楽など

赤ちゃんはすぐに飽きてしまうので、握ることが楽しい時期ならガラガラ、噛むことが楽しい時期なら歯固めなど、赤ちゃんにとって旬なおもちゃを持っていきましょう。また、好きな音楽、お気に入りのおもちゃなど、お子さんが退屈しないようなグッズがあるといいですね。

・入眠を助けるアイテム

寝ている赤ちゃんにブランケットがかかっている

いつものお昼寝で使っているブランケットや寝かしつけのときにかけている音楽など、おうちで赤ちゃんが眠るときに活用しているグッズがあれば車の中で寝つきやすくなるかもしれません。

・離乳食アイテム

必要に応じて持参します。おでかけ時は忙しいので市販のベビーフード(レトルト)がおすすめ。清潔な入れ物を持参して、食べる際に移して食べさせてあげてくださいね。おでかけの時間や距離によって、うまく市販のベビーフードを活用してみてください。スプーンやスタイも忘れずに持っていきましょう。

・着替え

車の中では、赤ちゃんは背中に汗をかくことがあります。洋服が湿っていると、あせもの原因になるほか、赤ちゃんが不快に感じてうまく休めないことがあるので着替えさせましょう。着替えを持っていくと、おしっこやうんちが漏れてしまったときなどにも安心です。

これらのほかにも普段のおでかけで持参するおむつやおしりふき、ガーゼやタオル、ウェットティッシュ、おやつや飲み物なども忘れないようにしましょう。

最後に

赤ちゃんは、慣れないチャイルドシートに同じ姿勢でいるのを嫌がることも多いです。大人でも、慣れない環境や長時間の移動は疲れますよね。赤ちゃんの場合にはなおさらです。チャイルドシートに座っていても、長時間になるとうまく休めないこともあります。赤ちゃんの生活リズムに合わせるというと大変だなと感じるかもしれませんが、赤ちゃんに負担がかかると、帰宅してから赤ちゃんが体調を崩してしまうこともあります。赤ちゃんはまだ、言葉で自分の状況をうまく表現することができないので、無理のない計画を立ててあげることが大切です。長時間の移動を予定しているときには、その前後数日は、普段よりもゆっくりめに過ごすことを心がけるといいですね。赤ちゃんが快適であれば、赤ちゃんのぐずぐずも少なくなってママやパパもおでかけがラクになります。準備などをしっかりなさって、親子やご家族で楽しいおでかけができるといいですね。

高塚あきこ

PROFILE

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保健師・看護師・アドバンス助産師(※)
都内の看護大学にて保健師・助産師・看護師の資格を取得。大学卒業後、大学附属病院の総合周産期母子医療センターにて、助産師として妊娠期から産後のケア、新生児のケアに携わる。約10年勤務した後、出産を機に、横浜市内の総合病院の産婦人科病棟にて勤務し、母子のケアをおこなっている。現在、自身も4人の子の育児に日々奮闘中。
※アドバンス助産師とは、日本助産評価機構より自律して助産ケアを実践できると認証された助産師の呼称です。

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