子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラムvol.56

赤ちゃん連れのお出かけはココに注意!持ち物はこれが役立つ!~電車編~【4児ママ助産師解説】

2020/4/1
赤ちゃん連れのお出かけはココに注意!持ち物はこれが... 赤ちゃん連れのお出かけはココに注意!持ち物はこれが...

赤ちゃんとの生活に慣れてくると、赤ちゃんと一緒にさまざまな場所へお出かけしたくなるものですよね。また赤ちゃんが風邪をひいてしまい病院にいくため、実家へ帰るためなど、月齢が上がるにつれて電車に乗る機会も増えてくると思います。今回は、赤ちゃんはいつから電車に乗っていいのか、また赤ちゃんと一緒に電車に乗るときに気をつけることやあると便利な持ち物などをお話します。赤ちゃんの生活リズムに合わせたお出かけにすることで、赤ちゃんだけでなくママやパパもお出かけがラクになりますよ。

赤ちゃんはいつから電車に乗っていいの?

基本的には1ヵ月健診で特に問題なく、医師から外出してもよいと言われたあとは、赤ちゃんも電車に乗ることができます。ただ、首がすわっていない時期は、まだ赤ちゃんにはそれほど体力がないこと、電車が急停止した場合などによる赤ちゃんへの影響など心配な点もあります。低月齢のうちは必要最低限に頻度をおさえる、近場のおでかけのみにするなど控えめにしておくと安心ですね。電車での頻繁なおでかけや遠くのおでかけは、赤ちゃんの首がすわった頃から少しずつ頻度を増やしていくのがいいかもしれませんね。

赤ちゃんと電車でのおでかけを楽しむためのコツや注意点

赤ちゃんと一緒に電車に乗るときは、赤ちゃんの負担をできるだけ減らしてあげるのが、赤ちゃんにとってもママにとっても楽しいおでかけにするコツです。具体的には以下のことを心がけてみてくださいね。

・おむつ替えや授乳タイムとかぶらないようにし、赤ちゃんが寝そうな時間に乗車する!

おむつ替えをしている大人2人と赤ちゃん

電車に乗るときはちょうど赤ちゃんのお昼寝の時間帯に乗るようなスケジュールでおでかけをするのがポイント。また普段通りの時間に授乳や離乳食ができるように、なるべく普段と同じ生活リズムを保つようにして、赤ちゃんの負担を少なくできるといいですね。急なおむつ替えになることもありますが、電車に乗る前にはおむつ替えをしておくとより安心です。可能な限り、普段の生活リズムを保って赤ちゃんが快適に過ごせるようにしましょう。

・スケジュールには余裕をもたせる!

赤ちゃんは、電車内の閉鎖的な空間を嫌がったり、慣れない環境で泣いてしまったりすることもあると思います。泣かれるとママやパパは焦ってしまうかもしれませんが、途中で電車を降りて気分転換するだけで、赤ちゃんの機嫌がよくなることも。赤ちゃんの様子に合わせて移動ができるように、時間には余裕を持って無理のないスケジュールを心がけてくださいね。

・おむつ替えや授乳のできる場所、ベビーカ―の場合は駅のエレベーターの場所を事前にチェック!

事前に、おむつ替えや授乳できる場所を調べておき、普段の授乳タイムに授乳できるようにします。調べておくことで、予定外のおむつ替えや授乳もよりスムーズに対応できますね。またベビーカ―で移動する場合は、駅にエレベーターがあるかどうか、どこにあるかなども確認しておくといいですね。駅によっては、エレベーターがない場合もありますし、赤ちゃんがベビーカーに乗ることを嫌がる場合もあります。ベビーカーでのおでかけの際にも、抱っこひもを持っていると便利ですよ。

・各駅停車に乗る

赤ちゃん連れのおでかけでは、荷物が多くなりがち。そこで、赤ちゃんと電車を利用する際には、各駅停車に乗車するのもひとつの方法です。各駅停車の方が急行電車などに比べ、比較的空いていて利用しやすい傾向があるためです。また、赤ちゃんが途中で泣いてしまったり、急な授乳やおむつ交換をすることになったりした際にも、各駅停車であれば途中下車しやすく早めに対応してあげられます。予期せぬ途中下車が発生した際は、普段は降りることのない駅の付近を散策するよい機会だと割り切ってみてもいいかもしれませんね。ママやパパにとって新たな発見があるかもしれませんよ。

・ ラッシュなど混雑する時間はなるべく避ける

混雑している電車は大人も疲れてしまいますが、体力のない赤ちゃんはもっと疲れてしまいますし、不特定多数の方が利用する電車は、さまざまな感染症などにかかるリスクも高まります。また赤ちゃんが泣いてしまったときや機嫌が悪くなったときなどに、電車を降りたくてもドア付近が混んでいてすぐに降りれない場合も。できるだけ混雑している時間は避けるようにしましょう。

・新幹線に乗る場合は、多目的室やベビーベッドのある車両に近い座席を予約する!

新幹線の座席

新幹線には全列車に多目的室が設置されており、からだの不自由な方が優先にはなりますが、利用者がいない場合は赤ちゃんの授乳などに使用できます。また、山陽新幹線にはおむつ交換台が、北陸新幹線にはベビーベッドのある車両が設置されています。(※)いずれも設置されている車両は限られるので、調べておいて近くに座るようにするとスムーズに利用できそうですね。

新幹線の多目的室前(写真は新幹線の多目的室前)

また東海道線では2020年5月より大型荷物を持ち込む際に、事前に荷物スペース付きの座席を予約する制度がスタートします。3辺の合計が160cm以上、250cm以内の荷物は大型荷物とみなされ、荷物スペース付き座席の事前予約が必要となります。予約なしでも当日空きがあればこの席を利用することができますが、その場合は手数料が1,000円かかってしまうようです。このような大型荷物を持ち込む場合は、事前に予約しておくと便利ですね。ベビーカ―については大型荷物とはみなされないため、予約なしでこれまでどおり乗ることができます。
※2020年3月現在の情報です。

・赤ちゃんのお気に入りグッズも持参してぐずり対策を!

絵本のイラスト

赤ちゃんのお世話に必要なおむつ、授乳グッズ、飲み物などだけではなく、電車移動中に赤ちゃんが退屈しないようなお気に入りのおもちゃや絵本などを持っていきましょう。赤ちゃんが起きていて外の景色などに退屈してきたときなどに、ママやパパと楽しめるものがあると赤ちゃんも嬉しいですよね。また、もし赤ちゃんがぐずぐずしてしまったときにおもちゃが気分転換の役目を果たしてくれて泣きやむことも。おもちゃのおかげで途中下車しなくてすんだ、なんてこともあるかもしれません。

最後に

赤ちゃんと一緒にいろいろなところにおでかけできるのは嬉しいですよね。電車でのおでかけは、赤ちゃんにとって刺激がいっぱい。月齢に応じた赤ちゃんの体力や生活リズムに配慮して、赤ちゃんに負担のないおでかけを心がけましょう。赤ちゃんがご機嫌であれば、きっとママやパパもいっそう赤ちゃんとのおでかけを楽しめると思いますよ。お子さんの成長とともに、できることが増えたり、興味を持つことも多くなったりして、行動範囲も広がっていきます。ご家族で楽しいおでかけにしてくださいね。

高塚あきこ

PROFILE

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保健師・看護師・アドバンス助産師(※)
都内の看護大学にて保健師・助産師・看護師の資格を取得。大学卒業後、大学附属病院の総合周産期母子医療センターにて、助産師として妊娠期から産後のケア、新生児のケアに携わる。約10年勤務した後、出産を機に、横浜市内の総合病院の産婦人科病棟にて勤務し、母子のケアをおこなっている。現在、自身も4人の子の育児に日々奮闘中。
※アドバンス助産師とは、日本助産評価機構より自律して助産ケアを実践できると認証された助産師の呼称です。

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