先輩パパとママの毎日コラムvol.107

伊野家の子育て日記「赤ちゃんと初めてふたりで外出した日」

2017/10/31
伊野家の子育て日記「赤ちゃんと初めてふたりで外出し... 伊野家の子育て日記「赤ちゃんと初めてふたりで外出し...

写真好きの夫婦による、それぞれの目線からお届けする、子育て写真日記。

娘と初めてふたりで外出したのは、生まれてからちょうど1ヵ月の、健診の日。

わたしは東京に住んでいて、実家は横浜なので、里帰り出産はせず、東京の産院で産むことにした。

娘が生まれた日から5日間入院して、退院とともに横浜に帰省して、約3週間とちょっとを過ごし、1ヵ月健診の前日に東京の自宅に戻った。

退院したのがクリスマスで、実家に滞在したのがちょうど年末年始だったこともあり、のんびりのんびり、家のなかで過ごし、ほとんど外出もしなかった。一回だけ、娘が眠っている間にひとりで最寄りの駅まで散歩した記憶があるが、その一回きりだった気がする。

お風呂

そんなわけで、「赤ちゃんと一緒におでかけ」の練習なんて、ちっともしていなかった。

自宅に戻った健診前夜、夫に協力してもらって抱っこ紐の使い方を練習。よし、なんとかできそう。次、授乳はどうすればいい?自宅と産院の往復にかかる時間、健診にかかる時間をわからないなりになんとなく想定し、家を出る直前に授乳すれば、帰ってくるまではなんとかもちそうかな(もってください!)と見積もる。いま思えば産院で授乳くらいできただろうけどそんなこと思いつかなかったし、授乳ケープも持っていなかった。自宅に戻るまでなんとか耐えてくれますように、外出が3時間以内におさまりますように、と祈るのみ。

で、迎えた当日。朝起きたら、なんと雪が降っていた。

お昼寝

えええぇぇ……。雪の予報なんて出てなかったのに……。それよりなにより、どうやって健診に行ったらいいの、雪やまないのかな、と焦りながら考える。健診は午後の予定だが、雪は一日降り続きそうだし、やんだとしても路面に残った雪が半分とけて半分凍ったような感じになっていた。赤ちゃんを抱っこしながら滑って転びそうな道を歩くのは怖い。タクシーを呼ぼう、それがいい。そう夫と決め、ひとまず見通しがついた(と思った)ところで、夫は仕事に出かけた。

ところが予約配車をお願いしようとタクシー会社に電話しても、雪の日は需要が多くすべての車が出払っているので予約はできない、と言われてしまう。予約という形ではなくて、乗りたい時間に電話をして、もし空いている車があったら寄越すことはできる、と言うのだ。えええぇぇ…。何社か電話したけれど、どこも同じ答えだった。仕方がない。

もう時間になるまで何もできることはないので、気持ちは焦りつつも午前中は「娘とふたりきり」という初めての状況に奮闘し、そろそろかなという頃合いを見計らって、祈る気持ちでタクシー会社に電話。すると、2社目で手配ができた。よかった……! ほっと一息つきつつ、授乳をしながら、迎車を待った。

授乳

そんなこんなで、なんとか1ヵ月健診に行くことができ、娘が順調に発育していることもわかった。わたしは前ほど胸が張ったり熱くなることがなくなってきていたので、おっぱいがちゃんと出ているか心配だったのだけど、助産師さんがどれどれと手で絞るとおもしろいほどピューピュー出た。安心するよりも(安心もしたけど)、その技にいたく感服した。

さてすべて終了、と帰り支度をしていたら、「伊野さん、雪のなか、よく来たねぇ。今日はキャンセルした人も多いのに」と声をかけられた。あ、そういう選択肢も、あったのか……。と、そこで初めて気がついたのであった。

花
伊野妙

PROFILE

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東京生まれ、横浜育ち。女の子と男の子の三児の母。家庭業の傍ら、編集・ライティング・翻訳などの仕事を少々、ニットデザイン・制作販売の仕事を少々(Juhla[ユフラ]主宰 /『輪針だからカンタン! おしゃれでかわいい手編みこもの』発売中)。
http://instagram.com/eatoooni

(制作 * エチカ)

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