先輩パパとママに教えてもらいました!vol.50

食べごと研究所・山田奈美さんのこころも整う一皿「つわり中にも授乳中にもおすすめの『黒酢鶏』」

2021/12/28
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日本の食文化の素晴らしさを受け継ぐ活動「食べごと研究所」を主催する山田奈美さん。薬膳の考えと発酵食を取り入れた食事をすることで、しだいに心身ともに整ったという体験から、築90年以上もなる古民家に移り住み、アトリエで「和食薬膳教室」や「発酵教室」、「離乳食教室」を開講しています。そんな山田さんに妊婦ママにおすすめの、豚肉ではなく鶏肉を使った「黒酢鶏」を教えていただきました!

今回ご紹介するのは、豚肉ではなく鶏肉を使い、黒酢でふくよかな味わいを出した黒酢鶏です。

ふだんよく使う肉類のなかで、最も体を温める働きの強いのが鶏肉です。高たんぱく・低カロリーで、妊娠中には理想的。特にもも肉には鉄分やビタミンB群が豊富ですから、産後や授乳中の貧血対策や疲労回復にもおすすめです。

黒酢は玄米に米麹を加えて長期発酵・熟成させたもので、こちらも体を温める働きがあります。消化しにくい鶏肉のたんぱく質も、黒酢に漬け込むことで柔らかくなり、ぐっと食べやすくなりますよ。

酢豚というと、カラフルな野菜を何種類も使うイメージがありますが、お肉と玉ねぎ、2種類あれば十分。野菜をあれこれ揃えたり、切ったり下揚げしたりといった手間が減るので、断然調理が楽で時短にもなります。

黒酢鶏

RECIPE

黒酢鶏
所要時間:7〜8分(漬け込む時間は除く)

材料(2人分)
・鶏もも肉…1枚(約250g)
・玉ねぎ…1個
・A 醤油…大さじ1と1/2
  酒…大さじ1
  黒酢…大さじ1と1/2
  しょうが(すりおろし)…1片
  にんにく(すりおろし)…1片
・みりん…大さじ2
・塩…少々
・片栗粉…小さじ2(大さじ1の水で溶いておく)
・ごま油…適量
・揚げ油…適量

作り方

  • 1.鶏肉は食べやすい大きさに切り、Aに15分以上漬け込む。玉ねぎは繊維にそって大きめに切る。
  • 鶏肉はAに15分以上漬け込む
  • 2.1の鶏肉に片栗粉(分量外)をまぶし、170℃の油で揚げて油を切っておく。
  • 1の鶏肉に片栗粉(分量外)をまぶして揚げる
  • 3.フライパンを中火にかけ、ごま油を入れて玉ねぎを炒める。Aの残った漬けだれにみりんと塩を混ぜてフライパンに加え、煮立ったら水溶き片栗粉を流し入れてとろみをつける。
  • 4.2の鶏肉を戻し入れてタレをさっとからませる。
  • 鶏肉を戻し入れてタレにからませる



    ポイント
    鶏肉を発酵食品の黒酢に漬け込むことで、タンパク質分解酵素が活性化して筋繊維を分解するため、しっとりやわらかく仕上がります。

    黒酢は、アミノ酸やミネラルなどが普通の穀物酢よりも豊富で、うま味と甘味が強く、酸味はマイルドなのが特徴です。血行をよくしたり、免疫を活性化したり、コレステロールや中性脂肪を減らすという効果も確認されています。コクやうま味の強い黒酢のおかげで、他の調味料の量を減らせるのもメリットです。

    揚げるのが大変なときは、少なめの油で焼きつけるようにしてもよいですよ。

山田奈美

PROFILE

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薬膳・発酵料理家/国際中医薬膳師/「食べごと研究所」主宰。
「東京薬膳研究所」の武鈴子氏に師事。東洋医学や薬膳理論、食養生について学ぶ。雑誌やwebなどで発酵食や薬膳レシピの提案や解説を行うほか、神奈川県葉山町のアトリエ「古家1681」にて、「和食薬膳教室」「季節の仕込みもの教室」「発酵教室」「離乳食教室」などを開催。 日本の食文化や手しごとを継承したり、体にやさしい季節の食養生を伝える活動を行い、幅広い世代の支持を集めている。著書に『昔ながらの知恵で暮らしを楽しむ家しごと』(エクスナレッジ)、『疲れた日のスープ 頑張る日のスープ』(文化出版局)、『二十四節気のお味噌汁』(WAVE出版)、『菌とともに生きる 発酵暮らし』(家の光協会)など。
http://tabegoto.com

(制作 * エチカ)

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