先輩パパとママに聞きました!vol.9

親子でアート遊び「子どもが生まれてかわったこと」

2016/4/4
親子でアート遊び「子どもが生まれてかわったこと」 親子でアート遊び「子どもが生まれてかわったこと」

現在子どもたち向けに「アートワークショップ」を行っている池田朗子さんは、ママになる前からもご自身もアーティストとしても活躍。子どもが生まれることで変わった生活、そして、アートワークを通して伝えたいこととは。

子育ても家事もライフワークも、無理はせずに楽しむこと

ーーアーティストとして、そしてアートを教える立場として、池田さんは自身の子どもが生まれたらこんなことをしたいなど、何か思っていたことはありますか?

池田
子どもを迎えるにあたって、「子どもが生まれたら」というイメージを実はあまりしていませんでした。妊娠の時期から漠然と不安で「何が起こるんだろう」と。ただ、自分の幼い時期に、親が一緒に子ども向けのお芝居をはじめ、映画や展覧会に連れて行ってくれていたので、一緒に同じものを観に行きたいという気持ちは持っていたような気がします。

ーーお子さんが生まれて、日常生活にどんな変化はありましたか?

池田
美術館やギャラリーはもちろん、それまで気軽に出かけたり、声をかけて会っていた友人に会う機会がとても減ってしまいました。一時期は自分が全く別人になったような心細さがありました。振り返ると妊娠中から出産してもしばらくは戸惑っていたような気がします。

生まれた喜びと、育児の戸惑い

ーーどんなことに戸惑いがありましたか?

池田
「お母さん」として常に子どもの事を考えて動くのになかなか慣れる事が出来ませんでした。例えば、散歩に行くのという些細な事も、途中で冷えるといけないからとか、アレコレと用意して気がついたら何処かへ旅行にいくの?という程の荷物になってしまったり(笑)。自分の食事も母乳に影響すると思うと、なにを食べたらいいのか?とか、その買い物をする事さえ負担に思う日も多く、途方に暮れたりなど。イライラしたり、気分の落ち込む時期もあり、さすがに「まずいな」と思いました。

ーー喜びの一方で、これまでの生活がガラリと変わるのは不安も大きいかもしれませんね。どのようにして乗り越えられましたか?

池田
自分の中で「迷ったら私の機嫌がよくなる方を選ぼう!」と決めて過ごすようにしたんです。「子どものためだから、この素材でないと駄目だ」と思うと食事をとっても自分の機嫌は悪いまま。だから「今日はもう体力限界!家事より休養だ!」とうことに。インスタントなどの食事でも、とらないより良い。満腹になれば、それだけイライラは収まるしそして私も休めますし。自分の機嫌が良い方を選び、あとから色々と考えないで過ごす事にしたのです。

ーー無理しないことで気持ちが楽になったんですね。出産後、池田さんの気持ちの負担を軽くしてれたお役立ちアイテムなどあればぜひ教えてください。

池田
お昼寝などの寝かしつけにポータブルプレイヤーとオルゴールミュージックのCDはとても役にたちました。「CDがかかっている間だけは、私もなにも考えるのをやめよう」と気持ちが入れ替わり スムーズに寝かせる事が出来るようになりました。2人きりで過ごすときはFMのラジオなどを聞いて過ごして、それは今でも我が家の習慣になっているんですよ。

ーー音楽はママだけでなく赤ちゃんにもリラックスできそう! ところで池田さんご自身のアートワークはいつ頃から復活されたんですか?

池田
最初は、私が子どものお昼寝の様子や遊んでいる様子を短時間でスケッチしたり、カメラで撮ったりしていました。次第に、子どもが私のいじっているものに興味を持ってカメラのレンズに触れたり、スケッチブックを奪われたりしたので(笑)自分の制作を続けるのは諦めました。

アートワーク

ーーなんでも興味のある年頃ですもんね。お子さんにはなにか教えたりされましたか?

池田
今までの経験で乳児のワークショップはしたことがなかったので、半ば実験的に時々クレヨンさわらせたり、折り紙を丸めたりちぎったりは、わりとちいさな頃からやらせてみたりしました。一才半くらいのヨチヨチ歩きの頃に、夫も含め家族で散歩していたら、子どもが葉っぱや棒を集めてくるのに夢中になり、「それでは」と公園でそれを組み立ててみせたら、息子が材料を集める係、親が組み立てる係というような共同制作になった、という思い出もあります。

ーー楽しそうですね! ひとりでやらせておくのではなく、一緒にやるというのは子どもにとっても良い体験ですね。子どもの親になったことで、アートワークショップの活動がどうかわりましたか?

池田
以前から、子どものワークショップに引率される大人の方のことが気になっていました。「子どものため」「ためになるから」と連れてきて下さるのですが、その後ワークショップを介してご家庭でコミュニケーションはしてるかな?と。時間を作ってきて下さったワークショップで、大人も子どもと同じように体験したり、共に制作することで新しい発見があるといいなぁと思うようになりました。「大人が引率者や作業のサポーターにならずに、一緒に楽しめるワークショップが出来ないか」と思案して企画をお手伝いさせてもらってます。

親子で楽しめるワークショップを目指して

ーー次回は実際に「親子でアート遊び」を、教えていただきだきたいとおもいます。お楽しみに。

池田朗子

PROFILE

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アーティスト。京都市立芸術大学大学院修了後、ロンドンのチェルシー・カレッジ・オブ・アート&デザイン修了。国内外での個展・グループ展のほか、こどもからおとなまで、鑑賞者の為のワークショップを美術館他で、おこなう。2008年に作品集『光景―their site/your sight』(青幻舎)を出版。現在は子どもたちに絵や粘土工作の指導を行う。

(制作 * エチカ)

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