フードユニット・TORiの岡本雅恵さん。今回は男の子の育児についてのお話です。
自分とは違う性別である男の子を授かるということ。
あまりにも酷かったつわりも、突き出たおなかの形も、そう、それはおなかの中の子が男の子だから!なんて、本当かどうかはさておき、家族内でも、男の子が産まれてくることには、夫も娘もずっと戸惑いを隠せないでいました。
私はというと、「自分とは違う性別である男の子のお世話はどんな感じなんだろう?」と、未知なる世界へと足を踏み入れる感覚…!とってもわくわくしていました。二人目だから、お下がりもあるし、そんなに揃えることのない洋服だって、やっぱり男の子っぽい?ものを自然と選んでしまう自分に面白くなったり、「男の子モチーフって、車?恐竜??とかだよなー」って、あんまりテンションが上がらない自分に出会ったり(笑)。二人目が男の子であることを周りの先輩ママたちに伝えると、「わ〜!ようこそ〜!!」なんてニヤリとされたり。やはり、どうやら全く違う育児を体験するんだろうなーって期待と少しの不安が入り混じるスタートとなりました。
そもそも、なぜ夫が同じ性別であるのに、男の子に対して構えていたかというと…彼自身が、子ども時代はとてもインドアな性格で、戦いごっこよりもおままごと、外遊びよりも塗り絵がしたい、というタイプだったようで、女の子が好む遊びが好きで、運動もあまり得意ではなかったとのこと。いわゆる子どもが男の子だと、少し大きくなってから、サッカーや野球なんかをお父さんとやっている図を誰しもイメージしてしまいますが、自分はそういう役割がつとまるのだろうか!?と心配していたようなのでした。
なんて気が早いのかしら!と最初に聞いたときは、そんな先のイメージまでしてしまう夫に笑ってしまいましたが、今となっては、夫の不安は予感的中(笑)。なかなかのやんちゃっぷりに、日々手を焼いています。
そんなやんちゃボーイも、産まれてから1年くらいは本当に手のかからない穏やかさでした。オムツ替えのときに、おしっこがピューっと吹き出たり、頭皮が赤ちゃん独特の甘い匂いじゃなくって、汗臭かったりしてみんなで順番に嗅ぎながらゲラゲラ笑ったりと(笑)、男の子あるあるなネタはあったりはしたものの、いつもニコニコとみんなに愛され、小熊のような可愛らしさでした。
何をするにも2番目となるとデビューが早いわけですが、キャンプなんて生後3ヵ月で連れて行ってしまったほど。すでに森の中は冷えるほどでしたが、ブランケットをたくさん持って行ったり、防寒に気をつけたりするなどして、何にも問題なく過ごせました。もともとアウトドア好きな我が家なので、男の子の洋服はアウトドア系でいくのがいいじゃない!と気づいたのもそんな経験をしたから。
夫は俄然楽しくなったようで、自分で服を選んで買ってきたり、男の子育児を自分なりに楽しむようになりました。
最初の戸惑いやわくわくした気持ちが少しずつ変化していきながら、より自分たちらしい家族のカタチになっていくんだな〜と、男の子の育児を通して、より実感しています。
PROFILE
Rom 岡本雅恵このライターの記事一覧
料理家。友人と共にフードユニットTORiとして、カフェ営業、ケータリング、webや雑誌などのレシピ提供などを経て、2020年に長野へ移住。畑に隣接する古民家をアトリエとし、Romという屋号で活動を開始。野菜を育てたり、土に近い暮らしを通じて、さらに季節と地域を意識した食の在り方を模索中。女の子と男の子の二児の母。
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(制作 * エチカ)