イラストレーター・角裕美さんの、赤ちゃんのいる暮らしをお届けします。今回は、赤ちゃんとスタートした生活を通して、子どもの成長、そして親としても成長したと感じることを伺いました。
——お子さんの成長を実感したのはどんな出来事でしたか?
角さん
初めて歩いたときですね。その衝撃はとても大きかったです。いつものように一緒にリビングでくつろいでいたら、いきなりスクッと立って3歩あるいたんですよ!思わず「え!!!歩いている!」と大声を出してしまいました。赤ちゃんから子どもになった瞬間でした。
——それは、思いがけず大きな成長の姿を目撃しましたね!
角さん
はい、本当にびっくりでした。気付かないうちに成長して驚くことも多いですが、季節が変わって衣替えをしたときに去年ブカブカだった服がぴったりになっていたり、着られなくなった服がたくさんあったので大きくなったなあ、と感じたり。最近は、少しずつ話せるようになったので言葉で成長を感じることが多いですね。つい先日、トイレにいたら急にドアを開けてきて、トイレットペーパーを見て「ティッシュ!」と言いました。「ティッシュ」覚えたんだ〜と感動しましたが、トイレでそんなことに感動している自分が可笑しかったです。
——かわいい報告でしたね!自分も親として成長したな、と思うことはありますか?
角さん
自分より息子を優先しているとき、「あ〜親になったなぁ」と思いますね(笑)。本当に些細な日常の出来事なのですが、先日、金目鯛の煮付けを作ったんですが、息子がとても気に入って。こんなに気に入ってくれたんだからと、美味しいところを全部息子にあげているときに、ふと「昔はいつも親からもらっている側だったのに、あげる側になったのかぁ」と思いました。
——親がかけてくれた愛情を、改めて実感を持って気付かされますね。妊娠してから気持ちの面ではどんな変化がありましたか?
角さん
正直こんなにも子育てが楽しいと思っていなかったので、息子に感謝しています!実は出産前は妊娠が嬉しい反面、ずっと好きな仕事をしてきたのでその時間が減ってしまうことに寂しさもあったんです。でも今は仕事も子育てもどちらも自分にとって大切になり、楽しさが2倍になりました!
——楽しさが2倍!いいですね!逆に変化しないこともありますか?
角さん
好きなものは基本変わらないですね。“親らしく”とか“ママだから”ということはあまりないです。好きなお笑い番組やラジオは欠かさず楽しんでいますし、髪も明るい色が好きなので変わらずピンクや緑にしています!
——自分らしく子育てできるのがいちばんですね!角さんが、自分らしくいるために、気を付けていることや、意識していることはありますか?
角さん
自分だけの時間をとることは必要かなと思います。例えば、30分でもいいので好きな漫画を読むとかベランダでビールを飲むとか。あとは、子どものもの以外にも自分のために好きなものを毎月ご褒美に買っています。ビンテージのマグカップや革の鞄など。先日はL.Aの作家さんのクッションを買いました!
——これからお子さんにどんなふうに成長してもらいたいですか?そして角さん自身はどんなふうに一緒に成長していきたいですか?
角さん
好きなことを楽しめる子になってくれたらいいなと思います。そして私は、なんかママいつも楽しそうだなって思われたら嬉しいです。
PROFILE
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武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。グラフィックデザイナーを経て、イラストレーターとして独立。雑誌、書籍、広告などで活躍するほか、定期的に個展も行う。
http://kadohiromi.com/
(制作 * エチカ)