イラストレーターのシンザトマリコさんがマタニティ期に綴った一冊のノート。マタニティライフが楽しくなるヒントを探すために、思いついたあれこれを書きとめたイラストエッセイから、今回は「食」の楽しみ方をご紹介します。
ささやかな工夫と楽しいたくらみでニコニコママを目指す、わたしなりの小さなヒントたちをご紹介します。2回目は、「食のニコニコヒント」です。その頃、体は疲れやすいけれど、食欲は旺盛でした。
○お取り寄せ
「美味しそう…食べたい…」ネットの画面とにらめっこ。これまたごほうび感覚で、たまにお取り寄せを楽しみます。特に北海道のとあるプリン屋さんはお気に入りです。シンプルな原材料だけで作られた、無添加、無着色の優しいプリン。ひとさじすくって食べると、北海道の大自然に触れたような気持ちになりました。
○異国レシピにトライ
大人限定になるけれど、珍しいスパイスを使った普段と違う味の料理を作るのはワクワクします。普段子どもと平和な料理ばかり食べている(?)からか、エキゾチックさが気分転換になります。刺激のなるべく少ないものにしつつ、ブータン料理を食べやすくアレンジした料理は我が家のヒット。「パクシャパ(大根と豚バラの唐辛子煮込み)」は、日本人の味覚にもとっても合うのでオススメです。
○フルーツのコンポート
ドライあんずをきび砂糖でコトコトにてコンポートを作りました。簡単で保存も効いてアレンジもいろいろ。ヨーグルトにかけたり、シロップごとかき氷に乗せたり。フルーツをコトコトする時間って心が豊かになりますよね。鉄分が豊富なプルーンを紅茶で漬けたものも食べていました。
○お菓子づくり
簡単なレシピでささっと作れるものをよく作っていました。簡単なプリン、にんじんケーキ、バナナケーキ、シンプルなクッキーなど、子どもと食べられるものにして一緒におやつタイムを楽しみました。
○朝トーストアレンジ
トーストをいろいろなアレンジで楽しんでいました。ホットサンドメーカーを導入してからはさらにバリエーションも広がりました。トーストに限らず、マタニティ期に限らず、1食1食を楽しむのがわたしのモットーなのです。
○ごほうびDay
ある日、出産前に行っておきたかった、大好きなカフェへ。にんじんと丸茄子のバーガー、カレー味のサブジ、グレープフルーツのミント和え、トマトとブルーベリーのサラダ、ベジタブルスープ、優しいロールケーキ…体が喜んでいるのがわかります。ほっこりした料理で幸せになりました。
○季節のごはんをつくる
四季折々の旬の味は、子どもに伝えたいと思っています。小さなうちは好き嫌いが多いけれど、行事ごはんは楽しもう!と思っていました。それに、自分もわくわくした気持ちになります。誕生日、クリスマス、端午の節句、ハロウィンや七夕…年末の年越し蕎麦には「おばけの天ぷら」をつけました。




料理の写真も、後から見返すと家族のあたたかい思い出です。
ちなみに先日、つい最近まで妊婦さんだった生後4ヵ月の赤ちゃんのママに「マタニティ期を楽しんだ?」と聞く機会がありましたが「普通に、寝ること(笑)」と答えてくれました。まさにシンプルイズベスト。妊婦さんの体はただでさえ、とーっても、疲れやすいです。休めるときに、ゆっくり休む。これが1番のニコニコヒントかもしれません!

PROFILE
シンザトマリコこのライターの記事一覧
イラストレーター。カメラマンの夫、小学生の兄妹と4人暮らし。インスタグラムでは子育てにまつわるイラストエッセイを更新。サリー・M・ローズマリーという名前で魔女修行エッセイも綴っている。
https://www.instagram.com/nonohanadesign
(制作 * エチカ)