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赤ちゃんの睡眠は、成長とともにどう変化する?出産前に知っておきたいこととは?

2023/5/15
赤ちゃんの睡眠は、成長とともにどう変化する?出産前... 赤ちゃんの睡眠は、成長とともにどう変化する?出産前...

赤ちゃんは生まれてからどんどん成長していきますが、睡眠の状態も変化していきます。あらかじめ知っておくと、夜泣きや寝ぐずりが続いたときにも役立つこと間違いなし!赤ちゃんの睡眠の特徴について知っておきたいことを、赤ちゃんの睡眠に詳しい森田麻里子先生に伺いました。

ひたすらぐずって泣き続ける「魔の3週目」。

生まれたばかりの赤ちゃんは、日中はほとんど寝ています。夜になるとなぜか覚醒することがありますが、授乳をしておなかがいっぱいになれば、すぐにまた寝てしまうことがほとんどです。授乳間隔が短いので、そのたびに起きなければならないので大変ですが、赤ちゃんの夜泣きや寝ぐずりに悩まされることは少ない時期です。

生まれて2〜3週間ほど経つと、だんだん起きている時間が長くなってきます。授乳をしても、おむつを替えても、室温を快適にしても、何をしてもグズグズとずっと泣いていることから、この時期は「魔の3週目」と言われています。ママのおなかから出てきたばかりで外の環境にまだ慣れていないので不安に感じていたり、おっぱいを飲むのもまだうまくいかずに不機嫌になったり、うんちも頻繁なので寝ようとしたらおむつが不快で寝られなかったり、いろいろなことが重なって、ひたすら泣き続ける時期です。

昼夜の区別もついていないので、まとまって起きたり寝たりする時間がまったく読めず、ママもパパも疲れ切ってしまうこともあると思います。そんな時は、前回もお話したように、ホワイトノイズをBGMに流したり、おくるみで腕までしっかりくるんだりして、寝るのを手伝ってあげてください。

生後2〜3ヵ月は、生活リズムを整えるのに大切な時期。

個人差はありますが、生後2〜3ヵ月くらいになると、昼と夜の区別がついてきます。この時期に夜泣きや寝ぐずりがあるのは、眠くてもうまく眠れずに泣いていることが多いです。屋外が明るい時は部屋の中も明るく、暗い時は照明を控えめにして、寝る前のルーティンを作り、できるだけ早く生活リズムを整えたいですね。赤ちゃんのリズムに合わせて生活するのは、今までの生活リズムを変えなくてはならないのでママもパパも大変ですが、協力しながら乗り越えてほしい時期です。

アメリカでは親と赤ちゃんは別の寝床が良いとされています。日本は添い寝が多いのですが、枕や掛け布団などで赤ちゃんの顔が覆われる危険性があり、安全面で不安があります。また、ズリバイが始まり、赤ちゃん自身で動けるようになると、部屋の中全体の安全性に気を配らなくてはなりません。気をつけなければならないことがたくさんあるので、心配な場合はベビーベッドをおすすめします。

森田麻里子先生1

赤ちゃんの寝る場所について、出産前にママ・パパで話し合っておきましょう。

出産前には、赤ちゃんの寝る場所について考えておきましょう。添い寝は幸せを感じられる時間ですが、赤ちゃんがママの顔を触りながら寝るのがルーティンになり、ママがいないと全然寝てくれない、ということもあります。そうなると、赤ちゃんとの生活が続く中ではママがいない日もありますし、ママもパパも困ってしまうかもしれません。赤ちゃんが大きくなってママが仕事に復帰した時のことも考えて、どうやって赤ちゃんの寝る場所を作るのか、出産前にママとパパで話し合えると良いですね。

また、妊娠中のプレママの睡眠を守ることも大切です。妊娠中の睡眠時間が短いと、生まれた赤ちゃんがぐずったりする割合がやや多いとの調査結果があります。おなかが大きくなって寝返りしにくかったり、胎動で目が覚めてしまったり、出産への不安で目が冴えてしまったり、眠りにくい時期ではあるのですが、できる限り睡眠を確保するようにしてください。眠るための対策は赤ちゃんと同じです。生活リズムを整える、眠る前は照明を落としてスマホやテレビなど刺激のあるものは控える、寝る前のルーティンを作るなど、赤ちゃんが生まれる前の予行練習として実践してみるのも良いですね!

森田麻里子先生2

上手にアプリやプロの手を借りて、赤ちゃんとの楽しい毎日を!

生まれたばかりの赤ちゃんは、泣くことでしか自分の気持ちを表現できないので、外の世界のリズムに慣れるまではちょっとしたことですぐに泣いてしまい、なかなか泣き止まないこともあります。「こうすれば絶対に泣かない」という完璧なマニュアルはありませんが、今回お話したような赤ちゃんの睡眠に関する知識と、赤ちゃんがよく眠れるポイントをアタマの片隅に入れておくと、少しラクな気持ちになって、子育てをもっと楽しめると思います。

赤ちゃんの睡眠リズムを整えることに特化したアプリ「Lullaby(ララバイ)」には、月齢別の睡眠に関する情報が掲載されているので、ぜひ参考にしてほしいと思います。また、赤ちゃんの睡眠を記録して「見える化」することで、寝かしつけの最適なタイミングがわかり、工夫しながら生活リズムを整えることができるようになります。

そして、どうしても寝なくて困っている時は、ぜひ睡眠のプロのコンサルタントに相談してください!赤ちゃんは一人ひとりに個性があり、いろいろな睡眠のタイプの子がいます。「うちの子だけが、こんなに寝ないのはどうして?」と苦しくなった時に相談すれば、一人ひとりのタイプに合ったアドバイスをもらうことができると思います。

子育ては本当に大変ですが、大変な時期はすごく貴重で、あっという間に過ぎ去ってしまいます。上手にグッズやアプリ、人の助けを借りて、赤ちゃんの睡眠に必要以上に悩まされることなく、貴重な時期を存分に楽しんで欲しいと思います。 

森田麻里子先生プロフィール写真 森田麻里子

2012年東京大学医学部医学科卒業。2012年亀田総合病院にて初期研修。現在3人の子どもの育児に奮闘中。
昭和大学病院附属東病院睡眠医療センター元非常勤勤医師。小児睡眠コンサルタント。Child Health Laboratory代表。
夜泣き改善アプリLullaby(ララバイ)の監修医。CISA認定小児スリープコンサルタント資格取得コースの開発を行い、メイン講師として、コンサルタント・受講生の指導も行う。2018年から子どもの睡眠カウンセリングを開始し、産休もはさんで著書3冊、500名以上の方に直接アドバイスを提供。

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