先輩パパとママの毎日コラムvol.593

サンフランシスコのんびり子育て日記「子育ては「理想と違う」の連続。夫として、父として」  

2023/9/12
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コミックやアートブックの翻訳・出版コーディネートを手がける神戸一絵さんがサンフランシスコを舞台に繰り広げる初めての妊娠・出産・子育ての物語。今回は妻から夫へのインタビューをお届けします!

娘が嵐のような自己主張を始めて早1年半。3才を過ぎ別人のように落ち着いてきて、激辛対応だった父親に対してさえ、「お父さん早く仕事から帰ってこないかな〜」という姿にむせび泣いている神戸です。今回はそんな冬の時代を耐え、ついに春を迎えた夫にインタビューしました。

——妊娠がわかったときはどんな気持ちでしたか?

自分が父親になるという実感が持てず不安でした。一方で、いろんなことが一緒にできるようになるなという楽しみもありました。性別がわかるまで、何故か漠然と男が生まれるような気がしていて、趣味の山登りやサーフィンなどを息子と楽しむ姿を想像していました。

生まれた子の性別は違いましたが、海や山を一緒に楽しんでいます。生まれた子の性別は違いましたが、海や山を一緒に楽しんでいます。

——妻が妊娠中に気をつけたことはありますか?

アメリカは車社会。どこへ行くにも車が必要なので安全運転は心がけていました。料理担当としてナマモノは控えて、栄養バランスのよい食事を作ることも。あとは、とくに妊娠後期に入ってからは長い時間、家を空けないよう、趣味のサーフィンは控えてました。

ミートソースは手作り。和洋中何でも上手。授乳中はおなかが空くので、夫が作ってくれる夕飯がいつも楽しみでした。ミートソースは手作り。和洋中何でも上手。授乳中はおなかが空くので、夫が作ってくれる夕飯がいつも楽しみでした。

——妊娠中にやっておいてよかったことは?

2人でサンフランシスコのいろいろなレストランに行ったこと。妊娠中の妻はお酒が飲めないなど制約はありつつ、できる範囲で楽しみました。あとは陣痛が始まったら自分が車で病院まで送っていく予定だったので、病院までの道を事前に運転して当日想定外のことがあっても落ち着いて運転できるようにシミュレーションもしました。

——赤ちゃんが生まれた瞬間の感想をお願いします。

「小さいなあ」「喜びと不安」。こんなに小さくて弱々しい生き物をちゃんと育てていけるのか…。出産のときは自分の方が気張っていたようで、看護師さんに「生むのはあなたじゃないから、リラックスして」と言われ(笑)、無事に生まれたときは、無痛分娩を終えた直後の妻よりぐったりしてました。

初めて我が子を抱いた瞬間。初めて我が子を抱いた瞬間。

——アメリカでの妊娠、出産、育児で印象に残っていることは?

生まれてすぐ、有無を言わせず出産2日後に退院したこと。妻に付き添ってずっと病室で寝泊まりしたので、妻をサポートする役割の自分も体がボロボロな状態で新生児との生活がスタートした頃のことは今でも思い出します。幸い、勤めていた会社は育休を取るのが当たり前。ベイビーシャワーをやってくれたり、ウエルカムな雰囲気でした。上司にも「何も仕事の心配はしなくてもいいから育休を取ってください」と言われたことは救いでした。

——思い描いていた父親像と実際のところは違いなどありますか?

仕事がどれだけ忙しくても家族が最優先。家族で過ごす時間を確保するのはアメリカにいた頃からずっと一貫して大切にしています。あとは、いろいろ理想はあったけど、現実は全然うまくいかないことが多いです。生まれる前や生まれた直後に考えていたことと現実はまったく違う。怒らないでいようと思っていても怒ってしまうし。父親3年目で思うのは、生まれてすぐはか弱く心配が多かったけど、子どもは勝手に逞しくなっていくということ。「こうあるべき」と理想に固執するよりも子どもの成長に任せて委ねていこう、という気持ちです。

神戸一絵

PROFILE

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大阪府出身。2019年に渡米し、現地のサブカル系出版社に勤務。2020年にサンフランシスコで第一子(一人っ子予定)を出産。現在は神奈川県鎌倉市在住で、子育てをしながらフリーランスでコミックやアートブックの翻訳出版にたずさわる。鎌倉の丁寧な暮らしとアメリカの合理的な子育てのハイブリッドを目指している。

(制作 * エチカ)

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