先輩パパとママの毎日コラムvol.43

伊野家の子育て日記「みずぼうそう」母編

2016/11/10
伊野家の子育て日記「みずぼうそう」母編 伊野家の子育て日記「みずぼうそう」母編

写真好きの夫婦による、それぞれの目線からお届けする、子育て写真日記。

0才児が、こんなにたくさん予防接種をしなければならないものだなんて、知らなかった。

生まれたばかりの赤ちゃんの世話をしながら、一日一日の生活を営んでいくだけで精一杯なのに、さらにそこに付加される予防接種ラッシュ。ひとつのワクチンを3回も4回も受けなきゃいけない場合もあったり、一度受けると4週間以上間隔を空けなければいけないものや、1週間しか空けなくていいものなど色々あって、相当にややこしい。生後6ヵ月までに10回以上接種するのが一般的で、スケジュール自体は小児科の先生が組んでくれたりもするけれど、それに従って接種に通うだけでもけっこう大変で、面食らった。

足

こんな小さな体に、短期間でそんなに何度も注射するなんて酷なのでは、と思うけれど、生後6ヵ月頃までは、母体から受け取った免疫が赤ちゃんを感染症から守ってくれると言われているので、その効果がなくなってしまう前にできるだけ多くの予防接種を受けておく、という考え方なのだそう。

逆にいえば、生まれてから半年の間は、母親が抗体を持っている病気には、赤ちゃんはかかりにくい、ということ。

なのに。それなのに。…我が娘は、生後5ヵ月で水疱瘡にかかったのでした。

水疱瘡

はじめに、虫さされのような小さくて赤いポツっとしたものが、腕や首の数カ所にできていることに気がついた。もしかしたらダニに刺されたのかも…と思い、すぐにベビーベッドのシーツをはがして洗濯、マットレスを表裏と日に当てて、ダニ捕りマットも設置。娘はその頃まだハイハイをしていなかったので、部屋のなかでよく寝かせられていたソファクッションのカバーや敷物なども丸洗い。それでも翌日またポツポツが増えた。

わたしは子どもの頃に水疱瘡にかかったことをハッキリと覚えていて(全身が痒くてとても辛い経験だったので、夫を含め、かかったかどうか覚えていない人が多いことに心底驚いた)、だから生後5ヵ月の娘が水疱瘡かもしれないだなんて、露とも思わなかった。水疱瘡の予防接種は満1才にならないと受けられないので、まだ未接種だったのだけど、わたしが抗体をもっている病気にはかからないはずだと思い込んでいたので、その可能性を思いつきさえ、しなかった。

シルエット

まだダニが退治しきれていないか、ダニではない虫さされか、はたまたアレルギーかなにかか。自分ではわからないしそれ以上できることも思いつかなかったので、小児科に出向いたら、扉を開けて受付の前で診察券を出しながら「あの、ポツポツが…」と言いかけた途端に、「あっ、水疱瘡じゃないですか? ちょっと、外で待っていてください。」と、いきなり隔離されてしまった。

あまりに思いもよらないことだったので、まあでもあの方はお医者さんではないし、などと大変失礼ながら疑ってかかりつつ順番を待っていた。が、いざ診察を受けたら、やはり診断は水疱瘡だった(どーん)。

その翌日だったか翌々日だったかから行く予定だった旅行は、小児科から帰ってすぐにキャンセルの手続きをした。1日3回スポイトで飲み薬を与え、かゆみ止めの軟膏を塗る。本人はさほど痒がったり不機嫌になったりしなかったのが幸いで、こちらもそこまで消耗せずに済んだから、症状と感染力がおさまった頃に、さらっと旅行を再計画して決行できてしまった。

水疱が乾いたあとのかさぶたが所々に残る娘と、京都を見て回ったのが、3人家族となって初めての旅行だった。

駅のミラー
伊野妙

PROFILE

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東京生まれ、横浜育ち。女の子と男の子の三児の母。家庭業の傍ら、編集・ライティング・翻訳などの仕事を少々、ニットデザイン・制作販売の仕事を少々(Juhla[ユフラ]主宰 /『輪針だからカンタン! おしゃれでかわいい手編みこもの』発売中)。
http://instagram.com/eatoooni

(制作 * エチカ)

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