ふたりの女の子のママとして、日々をていねいに暮らし、美しい毎日を記録として写真に残し続けている相武さん。姉妹の赤ちゃん写真についてうかがいました。
ーー赤ちゃんが生まれる前からも写真が好きだったという相武さんですが、お子さんが生まれてから写真の撮り方、写真との関わり方などに変化ありますか?
相武
子どもが生まれるまでは朽ちているもの、錆びているもの、季節の風景を撮るのが好きで、写真自体が好きでした。子どもが生まれてからは写真自体というより、「子どもを写真に残す」ということが好きになりました。
ーー記録として撮る写真に変わっていったのですね。
相武
そうですね。子どもはじっとしていてくれませんし、成長も待ってくれないので、納得がいくまで何度も撮り直すことはできず、その瞬間はその時しかないんです。そして、きっと幼少期のことは自分たちの記憶には残らないだろうから、記録として残したいという一心で、撮って撮って撮りまくっています(笑)。
ーーどんな気持ちでシャッターを押していますか?
相武
綺麗に残そうとは思いませんが、子どものいるこの日々を、より多く残そうという思いで撮っています。一つひとつの瞬間を残したいという一心ですね。いつかこんな写真を見て喜んでほしいとは思わないけど、こんなに大事にしてたんだよ、こんなに成長を喜んでいたんだよという母親である私の気持ちが少しでも伝わるといいなと思っています。欲張りかもしれませんが(笑)。どう思ってもいいし、何も感じなくてもいいけど、残せるものは残そうと、記憶としては忘れてしまう子どもたちや、自分のためにもと思っています。小さい頃の子どもたちの写真を見ると目じりが下がってにやける気持ちをこれからも味わいたいなと思ったりもします(笑)。
ーーお子さんの写真を撮るコツを教えてください!
相武
その時の一瞬なので何も考えずに撮ることが多いのですが、ブレないように明るいところで撮るようにしています。特に「光」は一番意識していて、目の中で輝く光、光が透ける柔らかな髪、ふっくらした頬のシルエットを撮るのが好きです。
ーーどれも赤ちゃんらしさが前面にでていますね。
相武
赤ちゃんの特有の動きや、肌の質感、小ささを残せるように意識して構図をきめています。私が抱っこしている写真などもよく撮っていました。
ーー子どもの写真を残すことの魅力を教えてください。
相武
写真は成長とともに変化する子どもの表情、仕草、動き、そして家族との関わりといった、その時の家族の風景を残すことができます。そして見返した時に、いつでもその時のバタバタした感じや、暑さ、匂い、風など、五感で思い出すことができてタイムスリップしたような気持ちにもなれるんです。そういう意味で、日記が続かないものぐさな私にとっては、この大切な“今”を残すことができる唯一のツールですね。
PROFILE
相武えつ子このライターの記事一覧
2人姉妹のママ。子どもとの愛おしい日々をカメラに収め、インスタグラムにアップする日々。愛用カメラは『Canon EOS 6D 』。2015年にシグマフォトコンテスト優秀賞を受賞するほどの腕前。
https://www.instagram.com/aimue/
(制作 * エチカ)