先輩パパとママの毎日コラムvol.118

なんとなくおかあさん「上と下で2年も違った、我が家のおむつ卒業事情。」

2017/12/14
なんとなくおかあさん「上と下で2年も違った、我が家... なんとなくおかあさん「上と下で2年も違った、我が家...

2人の子どものママでもあるライター・小宮山さくらさんによる等身大の子育てコラム。

おむつ卒業。……と聞いても、まだ生後まもない赤ちゃんと暮らしているお母さんたちにとっては、まだまだ遠い話に思えるかもしれません。一般的におむつ卒業(本などでは「トイレトレーニング」と書かれていることが多いですが、うちはほとんどトレーニングをしなかったので、なんだか恐れ多くて書けません……ので、「おむつ卒業」と書かせてください)を意識するのは、2才になるころが多いような気がします。

わたしにはふたりの子どもがいるのですが、上の子と下の子のおむつ卒業の過程があまりにも違っていたので、今回はそのことについて書いてみようと思います。よかったら、近い将来のできごととして、参考程度に読んでみてくださいね。

おむつ姿

上の女の子がおむつを卒業したのは、2才6ヵ月のころ。8月の暑い時期でした。ちょうど下の子の出産を控えていて実家に里帰り中だったのですが、母に「夏だし、ちょうどおむつ外したら?」と言われて初めておむつ卒業を意識。「えっ、そんな簡単に外れるの?」「夏だし、いま外れちゃえばラクだよ。わたし、やってあげるよ」「えっ、やってくれるの!?(ラッキー!!)」。「超」の付くほど面倒くさがりなわたしにとって、おむつ卒業は最大の懸案事項でしたので、こんなにありがたい申し出はない……というわけで、母に全面的に頼ることにしたのでした。

まずはいきなり娘に布パンツをはかせて、トイレに座らせてみると、いきなり、「ちー」っとおしっこが!初めての体験に、「す、すごい!すごいよ!」と、母に「騒ぎすぎでしょ……」と引かれるほど大興奮。こんなに簡単だったとは……と、ものすごくびっくりしたことを覚えています。とはいえ、もちろん期待したほどはスムーズにはいかず、しばらくはおもらしも繰り返したのですが、夏は薄着だし、ワンピースを着せていると、お着替えもらくちん&ノンストレス。臨月で、母に助けてもらっていたということもあり、あれよあれよという間におむつ卒業計画は順調に前進。下の子の出産も終わり、実家でひと月を過ごして、自分の家に帰るころにはほとんど布パンツでOK!なほどの進みっぷりでした。

その後、突然弟ができた影響でいわゆる「赤ちゃん返り」が娘に起こり、夜間のおもらしが増えたこともありましたが、まだ暑さの残る季節だったので、布団や寝巻きの洗濯もそこまで苦ではありませんでした。シーツの下におねしょ用の防水シートを敷いておくと、濡れても洗うのはシーツだけですんだのでとてもラクでした。そんな風にして、拍子抜けするほどスムーズに、上の子はおむつが卒業できたのでした。

おむつ姿2

さて、下の子、現在4才と6ヵ月。実は……いまも、夜だけ、おむつをしています。そう、上の子のときとは、2年も違うんです。でも、いいんです(開き直り)!

上の子を見ていてなんとなく感じていたのが、おむつ卒業には「夏」と「言葉が通じること」のふたつが必要だな、ということ。夏は、おもらししたときに洗濯がラクだから。そして、布パンツに移行する際、我が子との言葉のコミュニケーションは、やっぱり必要不可欠です。

うちの下の子の場合、言葉を話すようになったのが平均よりも1年以上遅かったこともあり、言葉のコミュニケーションがとれるようになるまで、おむつ卒業のことは考えないでおこう、と思っていました。一度、2才の冬になんとなく布パンツを試してみたことがあったのですが、スタートしてからわずか3時間で3回も連続でおもらししてしまい、「これは時期尚早だった!」と即ストップすることに。そして、さらに夏を待って……と考えていると、ずるずると遅くなってしまったのです。

でも不思議と、焦る気持ちはまったくなくて、下の子の場合はなぜか「頑張っておむつを外すのは、何か違うな……」という気持ちが大きかった。こうなったら、もう、自分の感覚を信じて、自分の思う方法で自由にやってみよう、ということになったんです。で、その方法というのは、「トイレトレーニングはしない!」というもの。言葉がじゅうぶん通じるようになってから、「トイレでおしっこしようよ」と話してみる、という、シンプルすぎる方法です。もう、大胆なのかいいかげんなのか面倒くさがりなのか分からないような方法ですが……まあ、いいんです。

さて、3才の終わり、息子との意思疎通も楽しめるようになってきたころ、いよいよ作戦を開始。息子の好きなキャラクターの布パンツを用意して、ドキドキしながら布パンツ生活をスタート。するとどうでしょう、いきなり、「トイレでおしっこする!」と大成功。えっもうできたの!?と信じられないほどスムーズでした。保育園の先生のサポートもあり、日中のおむつ卒業は一週間もたたずにあっというまに達成したのですが、睡眠中はさすがに無意識のうちにおもらしをしてしまうことが多かったので、無理せずに夜だけは紙おむつにしました。起きたときに紙おむつが濡れていなければ、大げさなくらいにほめてあげると、本人もとっても得意そう。いまも念のため夜だけ紙おむつ生活を続けていますが、この1週間、夜のおもらしはゼロ。もう少しゼロが続いてから、夜も布パンツに変えてしまおうと思っている慎重派のわたしです(だってシーツの洗濯が面倒で……)。

体重測定

そうそう、この「トイレトレーニングをしない」という方法、驚くほどらくちんだったのですが、ひとつだけ問題だったのは、おむつのコスト問題。おむつは、赤ちゃんが成長するにつれ、小、中、大、特大、とサイズが大きくなっていきます。サイズが上がるにつれて、一袋に入っている量は減っていくのですが、お値段は変わらずそのまま。つまり、一枚あたりが、どんどん高くなる!んです。そこだけは、辛かったかな……。ラクさと、ストレスの少なさにお金を払ったと思えば、安いものかもしれませんが。

とまあ、こんな感じで、姉と弟で2年も差が開いた我が家のおむつ卒業でしたが、済んでしまった今ではもう紙おむつ時代のことを忘れてしまっているし、どっちがどうだった、と比較する気持ちもなくなってしまいます。紙おむつ時代の赤ちゃん特有の、ぷっくりふくらんだお尻がとてもかわいくて、あの後ろ姿はもっと写真に撮っておけばよかったかな……なんて、そんなのん気なことばかりを思ってしまいます。

そうそう、ふたりとも、我が家で気をつけていたことがひとつだけ。それは、布パンツで失敗しておもらしをしてしまっても、絶対に怒らないということ。年齢が進むほど、自分でも状況を把握できるので、失敗すると「ごめんなさい……」と泣いてしまうことも増えますが、「全然気にしなくて大丈夫だよ!ぬれちゃったね、着替えようね」と優しく声がけをして、決して嫌そうなそぶりを見せないようにしていました。

理由は単純に、おもらし自体は悪いことではないし、トイレという体験に関していやな記憶を作らないほうがいいと思ったから。それから、「親が失敗にイライラすればするほど、その不安定な感情が子どもに伝わって、おもらしの回数が増えてしまった」という話を聞いたことがあったから。この怒らない方法が実際にどういう風におむつ卒業の時期に影響したかは分かりませんが、自分にとって自然と思えるやり方で楽しくおむつ卒業ができたことは、子育てにおいてひとつの自信につながりました。

子ども用トイレ

我が家のおむつ卒業ストーリーがあなたの参考になるかどうかわかりませんが、おむつが外れるベストタイミングって、子どもの個性によってさまざまに異なるものなのだと思います。0才のころからトイレでおしっこを習慣づけているママもいますし、私のような、トレーニングをしない!というのんびり屋もいます。布おむつ派と紙おむつ派では、またいろいろ違ってくるのかもしれません。きっと、これが正解、ということはないのだと思います。なので、どうぞ、あまり無理なく、楽しく、それぞれのおむつ卒業に向かって歩みを進められますようにお祈りしています。

トレーニングをしてもしなくても、初めて我が子が便器に「ちー」する瞬間は、やっぱり感動ものです。どうぞ、楽しみにしていてくださいね!

小宮山さくら

PROFILE

小宮山さくらこのライターの記事一覧

ライター。クリエイターへの取材やインタビューを中心に、『カメラ日和』『tocotoco』(第一プログレス)などの雑誌、書籍、広告などで活動。参加書籍に『無名の頃』(パイインターナショナル)、『脇阪克二のデザイン』(PIEBOOKS)、『エジプト塩の本』(美術出版社)、『猪熊弦一郎のおもちゃ箱』(小学館)など。目下、2児の子育て中。

(制作 * エチカ)

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