先輩パパとママの毎日コラムvol.370

なんでもない日もありがとう「鳥がとまる場所~子どもの名前の由来~」

2020/11/4
なんでもない日もありがとう「鳥がとまる場所~子ども... なんでもない日もありがとう「鳥がとまる場所~子ども...

フードユニット・TORiの岡本雅恵さん。今回はお子さんの名付けについてのお話です。

生まれてくる赤ちゃんに名前をつけること。出産に続く大イベントであり、一人の個として、アイデンティティとして、名前って、人生を伴走する相方のようなもの。

名前を呼んだり呼ばれたりするだけで、相手との距離はぐっと近くなりますものね。もしかしたら、その人の人生を彩る指標となるものかもしれません。

我が家の場合、私の名前に「え」がつくのですが、母も祖母もつくので、最後に「え」がつく名前がいいな〜とぼんやり考えていました。当時、お店を一緒にやっていた友人に、何がいいかな〜なんて相談しながら、私が好きそうな名前の候補を出してもらったりして、あれもいいな〜これもいいな〜なんて楽しく悩む日々でした。

ほとんどの時間をお店で過ごしていた頃です。ほとんどの時間をお店で過ごしていた頃です。

そんな話を夫にしたら、自分の名前は漢字一文字で最後に「ん」がつき、弟も祖父もそうだから、さすがに女の子で「ん」がつく名前はなかなか思い浮かべられないけども、漢字一文字の名前がいい!ということになり、最後に「え」がつき、漢字が一文字である、という条件で探し始めたのでした。

そうなってくると選択肢はぐっと狭まります。お店に行き、友人に話すと、それって、「こずえ」しかないね!!と嬉しそうに言うではありませんか!突然その単語を聞いて、最初は漢字が出てこなかったわけですが、木偏に肖像画の肖で「梢」というやりとりに加え、梢という漢字は、木の幹や枝の先端の部分、という意味があり、さらには鳥がとまる場所、と調べたら載っていたのです。

友人と二人で仕込みをしながら、名前についてあれこれ話していました。友人と二人で仕込みをしながら、名前についてあれこれ話していました。

これにはびっくり!だって私はその時、TORiという屋号で料理の活動をしてお店で働いていたのですから!そんなこんなで友人と大盛り上がり!もうこれしかないよね〜!!なんて、決まったも同然!とばかりに夫に伝えました。夫は、私の勢いありすぎるプレゼンテーションに最初はびっくりしていましたが、満場一致とはまさにこのこと!うん、これしかないね!!と賛成してくれました。

一応、字画も調べましたよ。そういうところはやはり気にしてしまうのですが、よかったのでなおさらこの名前にしようと決めました。

「梢」という枝の先端部分は、日々成長していく場所であり、鳥がとまる安らぎの場所でもあるということ。娘は「こっちゃん」というあだ名で呼ばれ、名前の由来どおり、自由にすくすくと成長しています。

彼女が大きくなってきたので、なんでこの名前にしたのか、意味や由来なんかを聞かれることがあります。こちらとしては鼻息荒く、経緯を詳しく説明しようと思うのですが、その時々で、捉え方は違うようで、彼女なりに、ゆっくり咀嚼しているようです。最近は、小学校の校歌の歌詞に出てくることがわかり、嬉しそうに報告してくれました。そんな風に、喜んだ顔が見られる度に、この名前をつけてよかったな〜って、名付けの一連のドラマを思い出しています。

Rom 岡本雅恵

PROFILE

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料理家。友人と共にフードユニットTORiとして、カフェ営業、ケータリング、webや雑誌などのレシピ提供などを経て、2020年に長野へ移住。畑に隣接する古民家をアトリエとし、Romという屋号で活動を開始。野菜を育てたり、土に近い暮らしを通じて、さらに季節と地域を意識した食の在り方を模索中。女の子と男の子の二児の母。
https://www.instagram.com/masha518/
https://www.instagram.com/atelier.rom/

(制作 * エチカ)

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