先輩パパとママの毎日コラムvol.157

大切な大切な家族の記憶「サンキュー!ジェットコースター出産!?」

2018/6/1
大切な大切な家族の記憶「サンキュー!ジェットコース... 大切な大切な家族の記憶「サンキュー!ジェットコース...

写真家・千倉志野さんに聞く、二人姉妹の子育てエピソード。今回のテーマは「次女の出産」です。

2人目の妊娠が発覚したとき、お医者さんが教えてくれた予定日は3月20日。なんと長女の誕生日の2日前、さらにいえば夫の誕生日の4日前でした(そう、長女と夫の誕生日は2日違い!)。うわ! 私以外みんな3月生まれ!?こうなりゃ2人目は長女と夫のちょうど間の日に産んで、3日間連続誕生日にしちゃおう!と冗談交じり……いや半ば本気で思ったものでした。

1人目のとき同様、つわりナシ・食べられないもナシ・ギリギリまで撮影の仕事もできる、それはそれは元気な妊婦期間を過ごし(こればっかりは神様に感謝ですね、ほんと)、まだまだ予定日まで10日以上あるし、長女と2人で自宅から1時間ほどのところにある実家にお泊まりしようと気軽に出かけた夜に……はい、陣痛さんがやってきたのでした。

夜になってなんだかおなかがコロコロするなあという感触はあったんだけど、いやいやこれは陣痛じゃないな、陣痛はこんな感じじゃなかった気がする! と勝手に決めつけ、2人目の出産のセオリー通り(?)意味のない余裕とともに普通に過ごしていたズボラな私。たまたま家で留守番していた夫とメールをしていて、なんかおなかがねえ……と伝えたら……

「えっ! それ! 陣痛でしょ!」「いやいや、陣痛とはちょっと違うような気が……」「いや、それ陣痛だよ!」「え……そうかなあ、いや違うんじゃないかなぁ」「そうだよ! 今から迎えに行くから!」

夫の到着と同時にすぐにクルマに乗り込み、車中で病院に電話して荷物を取りに家に戻るか、そのまま直接病院に向かうか看護師さんと相談。その間隔ならまだ大丈夫かもと言われ、一旦家に戻って入院用に準備していた荷物を持って、病院へと駆け込んだのでした。

到着したときは余裕で歩けるし、のんきな私はまだまだと思っていたんだけど、あれよあれよと陣痛間隔は縮まり、凄まじいスピードで分娩台へと上がることに。

「まだ産まないでね!先生呼んでくるからね。まだよ!」と看護師さんに言われたにもかかわらず、「無理!無理!出るーーーー!」と私。結局、お医者さんの到着が間に合わぬまま、驚くべきスピードでこの世に出てきてしまったのです。走り出したらノンストップ、まさにジェットコースターのようなスピード感のある出産でした。

赤ちゃんのあし

結局、出産予定日もまるっきり無視してこの世に生まれてきた次女ですが、今度は休む間もなく隣のベッドでお産がスタート。夜中に看護師さんは再びてんやわんや。我が家は2人目の子どもだったので「この人たちは大丈夫!」と思われたのかどうかは分かりませんが、なんと生まれたばかりの新生児を「旦那さん!お願い!」と任された我が夫。夜中の産婦人科の誰もいないシンとした廊下にて、ほやほやすぎるベビーを30分ほど抱っこしたまま放置……という、まあかけがえのない時間(?)を過ごしていたそうです。

赤ちゃんの表情

そんなこんなで当初の3日連続誕生日!計画はあえなく崩れ去りましたが、3月9日(サンキューの日)にありがたく生まれてきてくれた我が家の次女もあっという間にもう4才。すっかり赤ちゃんを卒業し、お口が達者でじゃじゃ馬な女の子に成長中です。

千倉志野

PROFILE

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写真家。学習院大学文学部ドイツ文学科卒業後、スタジオアシスタントを経験。2003年にドイツ・ベルリンに渡り、フォトグラファーAndre RivalとUlrike Schamoniに師事。2006年からフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、作品提供など、幅広く活動中。著書に『PRESENT』(Harmonics inc.)がある。
http://www.shinofoto.net/

(制作 * エチカ)

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