ヘアメイクアーティストのオオイケユキさんによる、ひとり息子・晴太郎くんの子育てコラム。今回のテーマは「育児と子育て」です。
息子が生まれてまず一番はじめにしたことは、分娩台の上で息子を私のおなかに乗せて、おっぱいを吸わせることでした。
出産直後のことで私もまだわけも分からないままに、ただ息子の口をおっぱいにくっつけることで精一杯。ただ乳首に息子の口を持っていけばおっぱいを飲んでくれるものと思っていたら大間違いでした。
はじめの何日か母乳のあげ方も下手っぴで、小さな息子はなかなかうまく吸いつけずに毎日よく泣いていました。
私がお世話になっていたクリニックは母乳育児推進だったため、とにかくこの頃からくいしん坊だった息子に母乳を飲ませるのに必死で、ほぼ一日おっぱいを出している状態でした(笑)。
息子はおっぱいを吸う力がとても強かったので、乳首が取れてしまうのではというくらい痛く、心配になりました。
おっぱいがたくさん出るようになってからも、くいしん坊の息子には私の母乳の量では足りず、たくさん悩みました。
ある日、先輩ママに相談してみると、「母乳だけにこだわらなくても、母乳でもミルクでもおなかいっぱい彼自身が満足してご機嫌でいることが何よりも一番じゃない?」というアドバイスをもらい、この言葉のおかげで、本当に気持ちが楽になることができました。
4ヵ月が過ぎた頃、少しずつお仕事に復帰することになりました。
ようやく晴太郎との生活のリズムができてきた頃だったので、正直不安な気持ちはありましたが、信頼できるベビーシッターさんにお任せすることができました。
この頃はまだ母乳を一日に何度もあげていたので、仕事の間もいつもと変わらずおっぱいが作られ、気づけば洋服が母乳でびっしょり濡れていたり!!なんていうことも多々ありました。
そして仕事終わりくらいの時間になると、石みたいにカチコチになった両胸がとっても痛くて痛くて必死になって帰った日のことを今でも思い出します。
半年を過ぎたあたりから息子の下の前歯が生えはじめ、おっぱいをあげていると容赦なく思いっきりかじられ、何度悲鳴をあげたことでしょうか。
でも母乳をあげるということは母親の特権でもあり、私にとって息子と二人だけの幸福で大切な愛おしい時間だったと思います。
仕事をしながら子育てをしていくことは想像以上に大変なことですが、主人や友人のサポート、先輩ママに助けてもらいながら、安心して楽しくお仕事をさせて頂ける環境に本当に感謝しています。
PROFILE
オオイケユキこのライターの記事一覧
ヘアメイクアーティスト。ハンドメイドのアクセサリーや雑貨のブランド「クニュキ」のデザイナーとしても活動。http://www.knyuki.com
(制作 * エチカ)